今日はちょっとコラムです。
今までは動画について話してきましたが、じゃあ、TVCMの料金は?映像制作代金はいくらなの?というところも比較してみましょう。
なんとなく「莫大な費用がかかる」というイメージはあると思いますが、その内訳はいかに。
■CMを流すための広告料とCM制作費
- 広告業界の大まかなお金の流れ (宣伝費200億円のメーカーの場合)
・広告代理店手数料30億円
・マス媒体費 100億円 (テレビ・新聞・雑誌などの広告料)
・マス広告制作費 15億円 (CMや雑誌広告の制作費+タレントのギャラ)
・マス以外の媒体・制作費 55億円 (看板広告・チラシ・カタログなど)
代理店のマージンは全広告費の15%程度。6割が媒体費でマス広告の制作費は8%前後。
※あくまで目安。
テレビCMの制作費用は 1000万円から3000万円の物が多い。(タレント契約料は除く)
バブル期は制作費1億以上もざらだったらしいが最近はほとんどないとのこと。
- CM制作費3000万円の内訳 (タレント無し・CGもほとんど無しの場合)
企画関連費 50万円 (企画費・調査費など)
製作準備費 30万円 (打ち合わせ・ロケハン費)
製作人件費 620万円 (プロデューサー・ディレクターなどスタッフ費用)
出演費 100万円 (出演者・ナレーター)
撮影機材費 230万円 (カメラ・レンズ使用料。日割り計算)
照明機材費 170万円
美術費 500万円 (大道具)
スタジオ撮影費 150万円 (スタジオ使用料・スタジオ付スタッフ費)
ロケ撮影費 110万円 (ロケ地使用料・コーディネート料)
フィルム・テープ費 150万円
アニメ・テロップ 30万円
CG制作費 10万円
編集費 517万円 (編集室+人件費など)
音楽・効果費 10万円 (作曲料・著作権使用料)
録音費 50万円
ここまでが直接制作費2727万円。
製作会社に払うマージン(通常10%)が273万円。
トータル3000万円。
この金額に代理店手数料10%~15%を上乗せした物を広告主に提示。広告代理店は「企画費」「タレント出演費」などを自社で直接契約する事もある。
■CMクリエーターのギャラ
クリエーターのギャラはJAC(日本テレビコマーシャル製作者連盟)が定める
「TVCM制作費見積ハンドブック」が目安となる。
CMプロデューサーの「基本担当費」はAランクが100万円。
以下、Bは80万円、Cは60万円。Sランクもある。
■広告枠料金
企業にもよりますが、
例えば「フ○テレビ」だと15秒のCMを1回流すのに¥400,000〜¥750,000
一方地方のローカル局だと15秒一本¥15,000ぐらいだったりもします。
驚くほどの価格差ですが、テレビ局がどれほど全国にネットワークを持っていて視聴率が高いコンテンツを配信しているかによる価格差です。もちろん、その中でもゴールデン帯と深夜帯ではまた視聴率が大きく変わってくるので広告枠の料金も変わってくるということです。
それに比べてWEB動画なら何十分の一の価格だしなんて安いのだろう!
と思いがちですが、もちろん安いからいいというわけではありません。ましてや制作した動画をCMに使うとなるとネット上であればターゲットやキーワード、入札単価の設定など細かく分析し設定しなくてはなりません。TVCMに比べ安い分企業側の努力も必要なのです。
自社にとってどんな企画で、どんな媒体で、どんな目的で、などじっくり考えて広告を検討することをオススメします。