アニメーション動画2021年海外トレンド16選

BtoB企業特化型ハイクオリティ動画制作。会社紹介映像、展示会プロモーション、社員総会・イベント映像、営業ツール、採用ブランディング等。
お客様のビジネスモデルを深く理解し、高品質なPR映像制作を伴走型で行います。動画を作ったその先まで丁寧にコンサルティングサポート。

はじめに

アニメーション動画事態はすでに新しい動画マーケティングのトレンドになりつつあります。
これは、BtoCやBtoBといった企業の分野を問わずに起こっている現象です。
このような動画マーケティングの新しいトレンド、アニメーション動画を目にする場面はどのようなところでしょうか。

主なものとして動画サイトのコマーシャル、店内やショールームの案内、チュートリアル、そしてテレビCMといった場面です。

動画サイトを見ていると、途中で入ってくるコマーシャルがアニメーション動画だったというケースは日常のようにあるかもしれません。
制作の自由度や変更のしやすさなどから、最近特に動画マーケティングとして用いられています。

店内やショールームの案内もアニメーション動画が用いられています。
例えば最近では、歯科クリニックの新しい実費メニューの案内などもアニメーション動画が利用されて、目にした方もいるはずです。
また、ショールームの製品案内などにも簡易のアニメーション動画がパネルに表示され、流されています。

新しい技術を頻繁に取り入れている方であれば、アプリや製品、サービスのチュートリアルなどで目にする機会も多いのではないでしょうか。

テレビCMというと、昔からアニメーション動画が利用されているように感じられますが、近年のアニメーション動画は完全にCG化されており、手描きアニメであっても実は完全CG化されています。

このように新しい技術を導入したアニメーション動画は様々な場面で利用されており、それらの動画の内容にもトレンドが起こっているのです。

最新の2021年のトレンドを抑えるポイントとして、海外のアニメーション動画の表現を知っておく点が挙げられますので、今回は、海外のアニメーション動画の事例を紹介し、2021年の新しいトレンドについて解説していきます。

1. 最新アニメーション動画のトレンド!海外に見る16の事例を紹介!

それでは、海外の動画のトレンドについて16の事例を上げながら紹介していきましょう。
いずれも日本の一部のアニメーション動画に導入されており、より効果的な訴求力のある内容です。

1-1.シンプルでシームレスな動画

IBMDesignLanguage —Philosophyの動画ではビルディングブロックという技術を導入しています。
これは、いくつかの構成要素に分解して必要となる構成要素を積み重ねるといった技法です。
つまり、シンプルなものにどんどん分解して、必要なポイントを組みなおしています。
この技術によって新鮮な印象を与えつつ、エレガントなアニメーション動画に仕上がっています。
動く線や点の上に、すっきりとした最小限のテキストを用いてシンプルな動画にしているのが特徴です。
同社のサービス内容のセールスポイントである優れた設定を提供している企業というIBMのメッセージを非常にシンプルに表現しています。

1-2. カメラの追跡に合成を加える

BHAVINIはインドのエネルギー企業(電力会社)です。
この企業が提供するアニメーション動画は、実写と組み合わせた動画でモーショントラッキング効果を利用しているのが特徴です。
このモーショントラッキング効果とは、動画の被写体にアニメーション動画など別の動画や静止画、図形などを追加して得られる効果を指します。
登場人物がアニメーションとリンクして、あたかもアニメーションを操っているような印象を与える動画として制作されています。

同じくモーショントラッキング動画を利用した事例として、アメリカのthe National Maintenance Agreements(建設業の業界団体)の「IntheBlink of a Eye」という動画も代表的です。
建設現場のさまざまな箇所で安全が確保されていく様子をアニメーション動画を追加して分かりやすく説明しているのが特徴です。

1-3. ミクストメディア

性質や種類の異なる複数の媒体または素材を用いるミクストメディアという技術を使ってアニメーション動画をマーケティングに使っているのは、アメリカの保険会社Northwestern Mutualです。
生命保険、傷害保険、および介護保険など非常に幅広い範囲の保険を取り扱っている同社のアニメーション動画は、イラストやテキスト、静止画、写真など様々な素材を組み合わせて自社の学資保険の内容を紹介しています。
長所だけでなく短所なども誠実に解説しており、硬い内容になりがちな保険商品の説明を個性的に、しかも楽しく紹介しているのが特徴です。

bumpersという団体の動画でも基調講演の出演者に使われる小道具を撮影し、それをアニメーション動画に落とし込んだミクストメディアにしてあります。
ユニークな動画にして会議も盛り上げています。
用途に関しても参考になる動画といえるのではないでしょうか。

1-4. イラスト

イラストを積極的に利用したアニメーション動画もトレンドです。
the International Sign Association(国際サイン協会)というネオンサインを始めとする、すべてのサインに関わる様々な活動を行う団体は、サインの歴史や果たしてきた役割について分かりやすく紹介しています。

CropLife Americaというアメリカの農薬関連の業界団体では、害虫を悪役に見立てたイラストのアニメーション動画に仕上げています。
害虫の悪事を端的に示した動画です。

1-5. シーンが変わる2Dや3Dのアニメ

IBMの提供する動画は、2D / 3Dトランジションという2Dの動画から奥行きのある3Dに変化するというシンプルなイラストの動画に見えて、こだわりの効果が感じられる動画です。
同社のサービスであるIBM Watsonが、企業のビデオサービスの改善をどのように支援するか分かりやすく紹介しています。

1-6. パターン化された色のグラデーション

意図的にパターン化された色のグラデーションを使用して、色による印象付けを行っているのがこの動画です。
シドニーを拠点とするアニメーションスタジオNever Sit Stillが手掛ける動画は、色によるインパクトを重視したアニメーション動画に仕上がっています。

1-7. 浮かぶ手足のキャラクターを使った動画

腕と胴体の一部がないキャラクターを使っているアニメーション動画です。
個性を強調するために、身体のスタイルを分解して再構築しているのが特徴で、さまざな人間の運動を絶えず変化する形として視聴できます。
アニメーターのNalAlhusain氏の手掛けるユニークな動画です。

1-8.フルフレームとレイヤードデザインを多用した動画

アメリカの電子送金サービスの企業、Western Unionの動画です。
この動画は、動きの速いカメラで撮影したような素早く、しかもスムーズな動画で、自分の送金によって通貨が様々な場所をスピーディーに駆け抜けているという内容を表現しています。
同社の送金のスピーディーさを感じさせる手法といえるでしょう。

the Federation of State Medical Boardsという医療の規制をつかさどるアメリカの組織は、今日のペースの速いデジタル世界で医師を選択するという行為の難しさをテンポよく動画で紹介しています。

1-9.細い線画のアニメーション

アメリカのBrizaという保険業界関連にツールを提供する企業のプロモーション動画です。
アニメーションで細い線を利用すると、作品を手描きのように見せられるTHIN LINESという技術を用いて、一見複雑に見える保険業界のつながりがシンプルな存在であるという事実を表現しています。

1-10.仮想現実のアニメ

OculusQuestというVR用のヘッドセットのプロモーション動画です。
VRという新しいビデオ視聴のトレンドになる重要な機器の動画マーケティングだけあり、自社のVR体験がどのくらいリアルな仮想現実かを伝えています。
実写の動画に3Dアニメーションを追加して、VRの世界観を分かりやすく伝えている動画です。

1-11.デジタルにおけるシュールレアリスム

ドイツのアーティスト、オリバー・ラッタ氏の動画もマーケティングとはやや異なりますが、今後の動画トレンドになり得る動画技法です。
人の3DCGが奇妙な動きをしていく様子は、実写で不可能な表現であり、リアルな人物に置き換えて様々な表現をさせるという新しいアニメーション動画になる可能性を秘めています。

1-12.擬人化と面白アニメ―ション

擬人化と面白アニメ―ション

韓国のアニメーターDeeKayが手掛けるアニメーション動画は、シンプルな表現でありながら、どこかコミカルな動画に仕上がっています。
家や太陽の擬人化等、目新しい技術ではありませんが、アイデア勝負の動画といえるのではないでしょうか。

1-13.SNS向けの短時間アニメ

SNS向けの短時間アニメ

先ほどの動画と同じくDeeKayの作品です。
SNSのように短時間しか視聴してくれない広告コンテンツを迅速に内容理解させるための工夫を行っています。
短時間の動画でインパクトを見せつつ、動画自体も短時間でループを繰り返しているという点で、制作負担などを軽減させているのも注目です。

1-14.単色でインパクトのあるアニメーション

先ほど紹介したアメリカの農薬関連の業界団体、CropLife Americのもう一つのアニメーション動画です。
単色でインパクトを与えた農作物の元気で生き生きとした姿を表現し、同団体の貢献について紹介しています。
色を絞って表現する技法によって訴求力を高めているのが特徴です。

1-15.レトロスタイルのアニメーション

細かいグラデーション、印象派のような陰影、レンズフレアといったレトロなイラストをほうふつとさせる動画です。
小さな子どもが人生のさまざまな段階を駆け抜けている様子が印象的なアニメーション動画といえるでしょう。
イェスパー・リオム監督の「ナイト」ミュージックビデオとして作成されています。

1-16.LO-FIスタイルのアニメーション

音楽ストリーミングサービスとして有名なSpotifyとカナダのグラフィックデザインサービス業を展開するJam3 Incとのコラボレーション動画です。
AIの動作のTheWeeknd(北米のR&Bシンガー)のモデルを使用してインタラクティブな動画を作成させています。
HI-FI制作方式という複雑な描写や技法をもって表現する方式を用いず、対照的なLO-FI方式で制作されているのが特徴です。

「LO-FI」とは
補足としてLO-FIについて、紹介していきます。
ご存じの方もいるかもしれませんが、様々な技術をふんだんに盛り込んだHI-FIとは反対の表現方法で、最小限の技術と、一見チープとも思えるような表現で、新鮮な印象の作品を作り上げる技法です。
先ほど紹介した動画は、シンプルな技術でシンガーのTheWeekndにユニークな効果を与え、クライアントのサービス内容を分かりやすく表現しているアニメーション動画に仕上げています。

まとめ

アニメーション動画は様々な表現が今も生まれています。
そして、多くの動画マーケティングに利用され、新しい表現として世界各国のアニメーション動画に応用されていく動画も少なくありません。
今回紹介した動画はその一部であり、2021年のうちにさらなる新しい表現のアニメーション動画が出現する可能性を十分にはらんでいます。
こういったトレンドを自社の動画マーケティングに生かすのも訴求力の向上に効果的かもしれません。