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はじめに
建設業のBtoB企業でYouTubeマーケティングを行っている注目企業
- 大成建設
- 東急建設
- 若築建設株式会社
前回同様大手2社のゼネコンと、中堅企業1社という構成としました。
大手2社はクオリティが高く、仕事内容が分かりやすいという点から選択し、最後の若築建設に関しては中堅企業でも動画投稿を比較的行っているという点から選びました。
この建築業界はとにかくBtoB企業でYouTubeマーケティングを行っている企業が少ないという印象を受けましたが、そんな中でどのようなマーケティングを行っているかを紹介し解説していきます。
その前に建設業界のYouTubeマーケティング事情についてお話ししていきましょう。
建設業はYouTubeマーケティング不毛地帯
端的に言えば建設業界はYouTubeマーケティングを行っている企業がとても少ない印象があります。
IT企業とは対照的な状況となっており、強いて言えば関連のリフォーム企業や今回の業界とはやや異なりますが不動産業界などに比べると非常に数が限られているのが現状です。
どちらかというと重厚長大な業界ということから、軽薄短小とも言えるIT、エレクトロニクスやソフトウェアという分野とは縁遠い業界といっても過言ではありません。
そういった意味で、建設業界はYouTubeマーケティングを行っている企業が限られ、不毛地帯になってしまっているのです。
BtoB企業の場合さらに深刻~チャンスでもある
建設業界のBtoB企業でYouTubeマーケティングを行っている企業ともなると、更にこの状況は深刻です。
たしかにハウスメーカーやリフォーム企業のような建設系BtoC企業でYouTubeマーケティングを行っている企業は、多くの消費者向けにCMなどのマーケティングと並行して積極的にYouTubeにも情報発信を行っています。
しかし、BtoB企業に関しては、過去の慣例や実績、時に経営者の胆力といったものがマーケティングの材料の場合も少なくありません。
大きな金額が動く業界だけに、直に接してその企業を評価するという動きもあります。
そのため、企業規模が大きいのにホームページすら持っていないBtoB企業すら珍しくない分野です。
このようにデジタルマーケティングが特に行われてないのが建設系のBtoB企業なのです。
しかし、これはBtoB企業でYouTubeマーケティングを行っている企業という唯一無二の武器を手にできるチャンスでもあります。
いくら建設業界がデジタルマーケティングの不毛地帯といっても大手が積極的に行うようになれば、右に倣えで中堅企業などもこういったYouTubeマーケティングを重視するようになる可能性は否定できません。
そういったムーブメントが起こる前に、いち早くBtoB企業でYouTubeマーケティングを行うことで一日の長を得て、業界をリードすることが期待できます。
今回、BtoB企業でYouTubeマーケティングを行っている企業を紹介し、そういったマーケティングの先手を打つヒントになれば幸いです。
1. 大成建設
大成建設は、日本の大手ゼネコン企業です。
伝統的な老舗建設会社であるというだけでなく、日本の大手5社に名を連ねる名実ともに日本のトップクラスの建設会社といえるでしょう。
確かにBtoCにも力を入れていますが、一番はBtoB(時にBtoG)の分野です。
この分野は世界のさまざまな分野の建築物の建設を手掛けてる中核事業とも言えます。
そんな分野においてもYouTubeマーケティングを行っている企業として注目すべき活動を行っています。
注目すべきポイント
建設業界以外の人でも知っているような大プロジェクトの記録を惜しげもなく公開していたり、3Dプリンタを使った最新の技術を披露した技術系の動画をアップロードしています。
また、大手企業らしくテレビなどのメディアで公開したCMをYouTubeにもアップロードして企業のPRも行っているのが注目です。
どちらかというと技術や実績をPRしたものに重点が置かれており、商品紹介を行うマーケティングとは一線を画す内容になっています。
他社にはできない技術を公開することが商品紹介に相当するのかもしれません。
BtoB企業でYouTubeマーケティングを行っているモデルケースといえます。
2. 東急建設
日本の大手私鉄、東急の系列となる準大手ゼネコンです。
鉄道などの工事を行う印象がありますが、現在は建築系の案件を主力として扱うBtoB企業です。
一件関連会社の東急の仕事が中心というイメージとは裏腹に都市の再開発やベットタウンの建設プロジェクトなどを手掛け、東急の仕事だけでなく、様々な企業や案件を手掛けており、マーケティングも積極的な企業といえます。
注目すべきポイント
BtoB企業というと先ほどの大成建設のように実績の動画が中心になりがちです。
しかし、東急建設は実績以外にも一般の人にも向けたラジオ体操動画などユニークな試みも行っています。
コンバージョン率(YouTubeチャンネル訪問者を顧客に転換させ)を上げることにこだわっていないという点も間接的な知名度向上やリブランディングに貢献しているものと思われます。
https://www.youtube.com/channel/UCrubxeOPUqtvQwFsMVDT38Q/videos
3. 若築建設
若築建設(わかちくけんせつ)は建設業界では有名な中堅の建設会社です。
海洋の土木工事に強みを持っており、国家的なプロジェクトにもたびたび名前が出る、まさにBtoB企業のスター的な存在といえます。
一般向けの住宅建設などを行っていないことや、旧財閥系、大手企業の関連会社という立場ではないため、一般の知名度は低いですが、その分純粋なBtoB企業とはどのようなマーケティングを行っているのか参考になる企業です。
注目すべきポイント
多彩というのがこのチャンネルを表す言葉です。
企業イメージ動画、実績、リクルート動画、一般向けの基礎知識動画等、とにかく様々なジャンルを積極的にアップロードしています。
多くのBtoB企業が1年に一本、あるいは数年前に社長の動画をアップロードして終わりという中、比較的コンスタントに動画をアップロードしており、とにかくジャンルを問わず様々なYouTubeマーケティングを行っている印象があります。
https://www.youtube.com/channel/UCYZuhZxsMQprLQLnSX19M1Q/videos
4. まとめ
建設業界は、BtoB企業でYouTubeマーケティングを行っている企業の不毛地帯です。
実際に今回紹介した日本を代表する大手のゼネコンでさえ、YouTubeに独自のアドレスを設定していません(紹介したYouTubeアドレスの末尾の文字が企業名でなく文字列)。
また、他業界では当たり前のジャンルごとの動画整理がされていないことも珍しくない業界です。
このように業界内では超がつく巨大企業でさえ、その対応は他の業界に比べても遅れている面があります。
こういった状況の中、自社でできる範囲のYouTubeマーケティングを行うことで、他社では行っていない試みができるのではないでしょうか。
たしかに、日常業務とはかけ離れた仕事であることから、躊躇する企業の担当者の方も多いはずです。
しかし、地道にできる範囲の動画更新を行っていけば、やがて業界内でも注目の存在となるのではないでしょうか。
まずはチャンネルを開設し仕事のノウハウや社長の言葉などの動画をアップしてみるのも良いかもしれません。