デジタルマーケティングが広く浸透しており、その集客の中心的な手段として注目されているのが、オンライン展示会です。
オンライン展示会は、インターネットを活用してPRしたい内容・商品・イベントなどの訴求効果を高めるために行います。
この記事ではオンライン展示会の基本的な定義の説明から、実際に行ううえでのメリット・デメリット、さらには開催に適したプラットフォームや開催手順を詳しく解説します。
オンライン展示会の目的は、展示品の訴求効果を高め、集客を通じて顧客を獲得することです。この記事を読むことで展示会の仕組みや開催ノウハウなどが理解できるようになります。
オンライン展示会とは?
注目を集めているオンライン展示会で、どういったことができるのかを具体例を交えて解説します。基本的には企業がPRしたいもの、企業の主力商品のPRなどが中心です。
最近のオンライン展示会の傾向として、物理的な集客を図るオフライン展示会との併行開催なども行われています。
注目を集めてまずは集客することが第一の目標となるので、併行開催は特に有効な手段となるでしょう。
ここでは、オンライン展示会でできること、さらには出展方法とオンライン展示会の種類などを詳しく解説します。
オンライン展示会でできること
オンライン展示会ではどういったことができるのか、主に以下の4つが挙げられます。
- 商品紹介
- セミナー
- 商談
- 資料の提供
商品紹介では実物を手にとっての紹介とはいかないので、できるだけ詳細な画像や動画を駆使して商品紹介を行います。
ARやVR技術を用いることで臨場感の演出も期待できるでしょう。セミナーはリアルタイム配信、あるいはあらかじめ撮影している映像の配信のいずれかになります。
商談はチャットツールあるいはオンライン会議ツールを用いてオンライン上での商談が可能です。
資料提供では、参加者が商品カタログやサービスカタログのPDFファイルのダウンロードが可能です。
オンライン展示会の出展方法
出展は自社サイトで行うものと、ほかの企業との合同開催の2つのパターンがあります。出展方法はさまざまですが、ゼロから専用サイトを構築するのは大変です。
そのため、オンライン展示会に特化したプラットホームサービスを利用するのが現実的となります。出展に特化したプラットフォームはいくつかあり、以下の2つが有力です。
- EventHub
- DMMオンライン展示
EventHubはオンライン展示会を支える豊富な機能があります。これは後述で詳しく解説します。
DMMオンライン展示会は、これ一つでオンライン展示会のほぼすべての準備が整うすぐれものです。
設定が簡単でありながら、参加者のデータもしっかり収集できるところが大きなメリットです。
オンライン展示会の種類
オンライン展示会は、主催者側の届けたいコンテンツによってその種類はさまざまです。大きく分類すると以下の3つが挙げられます。
- 3D(VR)
- 2D
- ウェビナー
3DブースはVR機能を駆使して、オフライン展示会に似せた作りで臨場感を演出します。
制作費がかさむこと、準備・開発期間が長いことがネックとなりますが、魅せ方がエンターテイメントに特化しているので参加者に大きなインパクトが残せるでしょう。
2Dブースは画像が中心となるシンプルな構成です。制作費が安価で準備期間も短くて済むところがメリットです。
ウェビナーはWebセミナーの造語で、ネットを通じて行うセミナーを指します。有名人や著名人に依頼することでアクセスを稼ぎ、大きな広告効果を得ることが可能です。
オンライン展示会のメリット
オンライン展示会にはさまざまなメリットがあります。第一にコストが削減できることです。
これは物理的な制約がないので、PRしたいものや商品などの素材集めを含めて、ほぼワンフロアあるいは一室で準備をすることができます。
物理的な展示会と違ってコスト削減が大きなメリットであるのは間違いありません。
当然、時間や場所の制約がなく天候や災害の影響を受けづらいので、停電などの不測の事態以外で中止になることは考えづらいでしょう。
そして、すべてがデジタル化およびデータ化されているので分析が容易であるのも顧客の獲得の強力な一助となります。ここでは、オンライン展示会のさまざまなメリットを解説します。
コストが削減できる
オンライン展示会の大きなメリットはコスト削減です。オフライン展示会と比較してトータルコストを抑えることが可能です。
コストだけで判断すると、かかるのは出展料・サイト開発費用・広告宣伝費となります。ブースの賃貸費や設営費は必要なく、スタッフの交通費や宿泊費などの人件費も少なくて済みます。
また、展示会で配布するチラシやパンフレットの印刷費がかかりません。紙媒体も含めてあらゆる物理媒体を必要としないのは大きなメリットです。
時間・場所の制約がない
主に参加者側のメリットとなり、時間や場所に縛られないため、いつでもどこにいても参加が可能です。オフラインの展示会となると、指定された日時に展示会場を訪れなければいけません。
移動時間がかかる場合は前日泊をしなければならないケースもあるでしょう。参加者には時間と場所の制約のほかに、交通費や宿泊費がかからないところも大きなメリットとなります。
極端な例をあげれば、参加者が海外居住中でもアクセス可能であれば全世界からの参加が可能です。
主催者側も対面で応対する必要がないので、少ない運営スタッフで開催が可能です。
天候・災害の影響を受けづらい
物理的に展示会場を用意する必要がないので、天候や災害による影響を受けづらいです。大雨や大雪でもオンライン展示会なら定刻どおりに開催が可能です。
地震や台風などの災害の影響も、渋滞などによる遅延の心配もありません。サーバーの停電対応も無停電電源装置や自家発電装置などで対策可能です。
アクセス過多によるサーバーダウンの対策や、ハッカーによる侵入を防ぐサイバーセキュリティの対策をしっかりとっておく必要がありますが、天候や災害の影響を心配しなくてもよいのは大きなメリットです。
参加者のデータ取得・分析が可能
参加者のあらゆる>データ取得・分析が可能な点も大きなメリットです。
オンライン展示会サイトに訪問してくれた方のネット上の移動ルート、どのサイトからアクセスしたのかなどがわかります。
さらに、展示会サイトに訪問してからの滞在時間や重点的に閲覧している商品やページなどの把握が可能です。
サイト訪問だけでどの商品が注目されているのかがはっきりわかるので、今後の商品の販促戦略に大きく反映できるでしょう。
個人情報の取得となれば、参加者の入力を待たなければいけません。しかし、商品パンフレットやカタログなどのPDFファイルをダウンロードしてもらうだけでも、広告宣伝効果をあげることができます。
このように、質が高く今後の販促活動に活かせる貴重なデータが取得できるのは大きなメリットです。
リード獲得から商談に移行しやすい
リード獲得とは、顧客となりうる見込み客の連絡先や職業などの顧客情報の獲得のことです。
オフライン展示会では、リード獲得が難しくそれ自体が目的となってしまいます。一方でオンライン展示会では、リード獲得がオフライン展示会よりも容易です。
特に商品カタログのダウンロードの際にメールアドレスの記入を促せば後日連絡が可能となり、そこから商談に移行できるケースも少なくないでしょう。
直接の電話番号の取得は難しくても、名前とメールアドレスの取得は容易であり、問題なく入力してくれる訪問者も少なくありません。
リード獲得の容易さ、そこから商談に移行しやすいこともオンライン展示会の大きなメリットです。
オンライン展示会のデメリット
オンライン展示会のデメリットを解説します。インターネット通販と同様で、展示会に参加する方々が実物に触れることができないのが一番のデメリットとなります。
そのため、最初の印象で興味を持ってもらうことができなければ、お客さんが離れてしまうことも十分考えられるでしょう。
告知を十分にしても集客の難しさに直面することもあります。その後に続く商談に持ち込むことは、さらに難しくなります。
すべてがデジタル化されているので、技術トラブルが起きた場合の対応にも課題があるところです。
以下でオンライン展示会のデメリットを詳しく解説します。
参加者が実際の商品に触れられない
オンライン展示会の一番のデメリットに挙げられるのが、参加者が商品に触れることができないところです。
当然ですが、オフライン展示会で参加者が人気商品に殺到するような熱気を感じることもできません。そのため、相乗効果も見込みにくくなります。
対策として用いられているのが臨場感を演出するためのVR・3DCG・360度カメラなどです。
これらは、オンライン展示会の参加者にリアルに近い体験をしてもらうことを目的としています。
商品に触れることができないデメリットの払拭のためには、VRなどのバーチャル体験に磨きをかけることが必要となるでしょう。
集客が難しい
展示会なので、多くの方の訪問がなければその展示会は失敗です。そのため、オンラインでもオフラインでも集客が一番のポイントとなります。
ネームバリューのある会社、注目度の高い商品の紹介などがあれば、黙っていても多くの集客が見込めるでしょう。
それ以外では地道な広告活動が必要で、不特定多数の方々をネットの告知のみで集めるにも限界があります。
オンライン展示会は不特定多数の集客の難しさにあります。見込み客であれば、メールでの告知ができますが、不特定で告知方法が限定される点が大きなデメリットです。
サイト構築・システム整備に手間と時間がかかる
オンライン展示会ではオフラインと違って展示場という箱物がないので、集客の場は展示会サイトとなります。
そのためのサイト構築とシステム整備が必要となるため、膨大な手間と時間がかかるでしょう。
手間と時間をかけなければ安易な展示開催サイトとなり、見栄えや見応えのあるサイトには程遠くなってしまいます。
展示会を訪れる方も見応えがなければ、すぐに立ち去ってしまうことでしょう。
集客アップを図ること・滞在時間を増やすこと・リードの獲得が目的となります。
その目的を達成するためには時間と手間、すなわち膨大な費用をかけてオンライン展示会の構築をしなければなりません。
技術のトラブル対応が難しい
考えられるトラブルで大きなものは、サーバーダウンによるものです。
アクセス過多によってサーバーや回線に多大な負荷がかかってダウンするケースがあります。アクセス数は判断が難しく、予算を投じて回線を整備する施策が必要です。
一方で、必要以上に予算をかけても無駄になることがあり、このあたりの加減が難しくなります。
サーバーがダウンした場合の対処は難しく、すぐに復旧できるかどうかは状況次第となり、場合によってはせっかくのビジネスチャンスを逃すケースもあります。
ほかにも動作の不具合や表示の遅延など、ネット上のトラブルは早急な復旧が難しく、リード獲得のチャンスを失うケースも少なくありません。
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オンライン展示会のおすすめプラットフォーム
オンライン展示会を開催するにも、展示会サイトをゼロからすべて構築するわけではありません。
オンライン展示会に即したプラットフォームが用意されており、活用することでスムーズな運営ができます。
ここでは、オンライン展示会に適した、3つのプラットフォームを解説します。
EventHub
EventHubは簡単に開催できて見込み客が増えるイベント管理ツールとして国内シェアNO.1を誇ります。ウェビナーとイベントマーケティングを高次元で実現し、複製機能で定期的な開催も簡単です。
オンライン展示会だけではなく、オフライン交流会や展示会などあらゆるイベントに対応可能な点も強みとなっています。主な特徴は以下の3つです。
- MA・SFA連携
- リード・商談の獲得
- 参加者の満足度向上
マーケティングや営業ツールとして活用でき、リードや商談の獲得に大きな力を発揮します。
動画の画一的な配信ではなく、インタラクティブ性のある疑似体験が可能な動画配信に強みを発揮します。
結果として参加者の満足度の向上に大きく寄与してくれるでしょう。
WEB EXPO Master
WEB EXPO Masterは、Webの知識がなくても簡単にオンライン展示会サイトの構築が可能です。
1社で行う小規模なオンライン展示会サイトはもちろん、複数社が出店する大規模展示会サイトの構築にもフレキシブルに対応可能です。
主催者と出展者が異なる場合も、どちらにも管理画面が用意されているので、どちらからでもブースの形状や出店商品の変更が行えます。
双方から変更が可能な点で管理者の一元管理が必要になりますが、簡単で自由度が高い展示会ツールとして多くの評価を集めています。
ネクシビ
ネクシビは、体験型および体感型のオンライン展示会サイトの構築に定評があります。特徴は以下のとおりです。
- 2D・3D展示
- ライブ・アーカイブ配信
- オンライン商談
- アクセスログ解析
3D展示の実現でオンラインでリアルな商品体験が可能です。気になった部分を再度確認できるアーカイブ配信と、ライブ配信中のオンライン商談が可能なところが大きな強みで商談成立のチャンスを逃しません。
詳細なアクセスログ解析ができ、参加者の動向など次の展示会サイトの参考および商品開発へ活用可能です。
オンライン展示会開催の手順
オンライン展示会の開催手順は主に以下のとおりです。
- 目的の明確化
- コンテンツの確定
- プラットフォームの選定
- 外注と内作の分別
- 告知と集客
- 運営スタッフの確保
- アフターフォロー
展示会の目的を明確化するところからスタートします。曖昧な状態では後の手順がぶれてしまうため、しっかり目的を明確化しましょう。
コンテンツはさまざまで、手法と考えてもよいでしょう。例えば、展示物をバーチャル化して、より疑似体験化を強化すると見栄えがよくなります。
ここまで決めておくと、自ずとそれに合ったプラットフォームも決まってくるでしょう。展示会に向けて、外注に頼る部分と内作でできる部分をしっかりと分けて、役割分担を確定します。
告知と集客は、コンテンツが確定次第、同時進行でもよいでしょう。展示会当日は運営スタッフの確保が必要です。
Webでのチャット対応・メール対応・電話対応など、スタッフの十分な配置を行いましょう。アフターフォローで集客した方々をそのまま顧客に導くためです。
オンライン展示会を成功させるためのポイント
オンライン展示会を成功させるポイントを解説します。まずは第一に考えたいのが展示会の目玉です。
訴求力のあるイベントや商品があれば、黙っていてもたくさんの集客が見込めるでしょう。そして、オンライン展示会にアクセスしてくれた方々に何かお得になるような施策があれば、なおよいでしょう。
まずは、目的とターゲットの明確化、そして集客施策の立案と実施などを行います。マストとして動画とデジタル版カタログなどの資料を用意しましょう。
目的とターゲットの明確化
オンライン展示会の主な目的は以下の3つです。
- 新規顧客の獲得
- 商品と企業認知度のアップ
- 既存顧客の囲い込み
オンライン展示会は、自社商品のアピールによる新規顧客の獲得と既存顧客の囲い込みが目的の1つです。同時に商品と企業認知度をアップしなくてはいけません。
新規顧客の獲得では、ターゲットの明確化が大切です。
集客施策の立案と実施
オンライン展示会では目的とターゲットを明確にしても、集客できなければ意味がありません。内容のビルドアップも大切ですが、集客率をアップさせなければ何も始まりません。
そのため、集客施策の立案と実施が重要になります。
集客施策ではオンライン展示会を周知する宣伝広告を打ち出すことがメインで、Webサイト上のほかにSNSを利用した集客施策が有効です。
そのためにも、普段からフォロワーや登録者数を増やす努力が必要です。
動画・デジタル版カタログなどの資料
オンライン展示会の周知のための宣伝広告のほかに、紹介動画やデジタル版カタログの資料を作成します。
紹介動画は、配信内での共有でさらに訴求効果を高めることができるでしょう。オンライン展示会後もオンデマンドとして紹介動画を閲覧できるようにして、オンライン展示会の成功の余韻を継続させる効果も期待できます。
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オンライン展示会の費用相場
オンライン展示会にかかる費用は大きく3つに分類されます。
- 出店料:200,000~12,000,000円
- コンテンツ制作費:数十~数百万円
- 集客にかかる費用:数十~数百万円
出店料はすべてバーチャルで済ますのであれば、200,000~300,000円程度に抑えることも可能です。バーチャルではなく実物の使用で相場の幅はかなり広がります。
その場合は200,000円から12,000,000円程度となります。最初に予算ありきであれば、その範囲内に抑えることは十分に可能です。
下限の200,000円はプラットフォームの使用料や設定費用となります。コンテンツ制作費もかなり幅があります。
静止画でいくのか動画あるいは3Dバーチャルなのかでかなり変わってくるでしょう。BtoB、BtoCによってもWeb制作費の計上が必要です。
集客にかかる費用は主に広告が主体となり、以下のものがあります。
- WebやSNS広告
- 自社サイトによる告知
- メルマガ配信
- ポータルサイトへの掲載
- プレスリリース配信
- DM送付
それぞれ、告知媒体が違うのですべて広告費として計上します。
オンライン展示会を活用して見込み顧客を獲得
ビジネスのあり方が流動化しているなかで、商品の販促方法も多彩となっています。
そのなかでも注目されているのが、オンライン展示会です。コスト削減に大きく寄与しながら訴求効果のある商品であれば、オフライン展示会以上の集客も見込めます。
BtoBであれば、来場に事前予約制をとることがほとんどですが、BtoCになれば予測できない程の集客も期待できるでしょう。
そのためにも、訴求効果のあるイベントや商品、コンテンツの明確化で集客に至るまでぶれることのない一貫したオンライン展示会の運営が望まれます。
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