「時代に合った研修方法がわからない」「研修を受ける社員のモチベーションが上がらない」など、企業の研修形式に限界を感じている教育担当者や広報担当者は少なくありません。
研修担当者は、研修の企画や会場の選定・ツールの作成などさまざまなタスクを抱えることになります。研修動画の利用で、研修の質向上や効率化を期待できるため、注目されていることをご存じでしょうか。
本記事では研修動画の種類・メリット・制作にかかる費用相場などを解説するため、研修動画制作に関する知識を深めることができます。
研修方法にお悩みの方は、ぜひ本記事を読んでみてください。
研修動画の種類
研修動画にはさまざまな種類があります。以下に主な例を挙げます。
- セミナー
- マニュアル
- ドキュメンタリー
- ビジネスマナー
- 商品やサービスの紹介
- 代表者のメッセージ
伝えたい内容や目的に合った研修動画を選ぶと、受講者に伝わりやすくなります。以下で、研修動画の種類を具体的に解説します。
セミナー
セミナー動画は、集合研修を欠席した方が都合のよい日に視聴したり、反復学習に活用したりできます。主なセミナーの形式は、以下のとおりです。
- フルバージョン動画:板書を含めたセミナーすべてを撮影するタイプ
- ダイジェスト動画:講師が講義を行う映像と資料を編集するタイプ
- セミナーブランディング動画:ダイジェスト動画を短時間でまとめたタイプ
フルバージョン動画は、実際のセミナーを撮影して制作するため、導入しやすく低コストです。リアルな集合研修の雰囲気を体験できる一方、長尺動画になりやすいため、飽きさせない工夫が必要です。
ダイジェスト動画では、セミナーで使用した資料と講義の要点を編集します。BGMや受講生が飽きない工夫を研修動画に取り込めるため、モチベーション向上にも効果的です。
ただし、セミナーの様子や詳細な説明が限定的なため、研修担当者はeラーニングシステムの導入を活用した受講者の理解把握や、アフターフォローが必要でしょう。
セミナーブランディング動画は、セミナーを1分程度にまとめているため、セミナーの趣旨や伝えたいメッセージを効果的に伝えることができます。
マニュアル
業務上必要な作業をまとめた動画形式のマニュアルです。マニュアルの種類例は、以下のとおりです。
- 営業マニュアル
- 接客マニュアル
- 作業マニュアル
営業マニュアルはセールスプロセス、接客マニュアルは接客の流れ、作業マニュアルは業務手順や機械操作をまとめた動画です。
いずれも、OJTで新人に教える際に活用できます。誰に対しても同じ情報をわかりやすく伝えることができ、繰り返し視聴できるため効率的です。
教育担当者に左右されずに期待できる主な効果は、以下のとおりです。
- 営業力強化
- サービスの均一化
- 新人スタッフの即戦力化
- 売上の向上
また、教育担当者側が教育やフォローのために割いていた時間が減るため、生産性向上にもつながるでしょう。
ドキュメンタリー
ドキュメンタリーは、実際の職場をそのまま撮影した動画方法です。そのため、職場の様子や雰囲気がしっかりと伝わります。
ドキュメンタリーで伝えやすい内容は、以下のとおりです。
- 1日の業務の流れ
- 社内の雰囲気や環境
- 社長や社員のインタビュー
- 会社のビジョンや歴史
- 作業手順
- 装置の立ち上げから製品の出荷までの一連の業務フロー
上記の内容をリアルに伝えられるため、新入社員が働くイメージしやすいというメリットもあります。ストーリー性のあるドキュメンタリーなら、インパクトも期待できるでしょう。
社内の研修動画だけではなく、採用活動や取引先へのPR動画としても活用可能です。
ビジネスマナー
ビジネスマナーを学ぶには、研修動画が効果的です。例えば、最敬礼のお辞儀は45度と文章で書かれているよりも、動画の方が視覚的にわかりやすくイメージしやすいでしょう。
堅苦しいビジネスマナーは、受講生のモチベーションが上がりにくく、集中力に影響を与えるテーマの1つです。
しかし、動画は記憶に残りやすく、受講生が飽きないような工夫も可能です。少しでもわかりやすい研修動画で、受講生の意欲や理解度を高めましょう。
商品・サービス紹介
営業スタッフや店舗スタッフに対して自社の商品やサービスを説明する際に、活用しましょう。
例えば、新商品やサービスが導入された際に、社員がその知識を効率的に習得するために効果的です。
動画は、社員の知識や説明力に影響を受けずに、効果的に商品・サービスの紹介が可能です。
消費者のニーズが多様化し、新商品や新サービスがどんどん生み出されています。そのようななかで、いかに効果的に速く商品やサービスの知識を身につけるかが、競合他社に対応できる鍵となります。
たとえ複雑なサービスの仕組みや商品でも、実写とアニメーションを活用してわかりやすく説明することが可能です。
ストーリー仕立てにすれば、動画に視聴者を物語に引き込み、共感につなげることにもつながります。また、自社Webサイトや展示会など、さまざまな場での活用も期待できるでしょう。
代表者のメッセージ
代表者のメッセージを取り入れた動画を制作してみましょう。単なる文字や面白みのない動画では、代表者の想いが伝わる前に、視聴者は見ることを止めてしまう可能性があります。
代表者の熱い想い・ビジョン・熱量などを伝えるためには、生の声で伝えることが重要です。また、視聴者が受け取る代表者からの情報は、内容だけではありません。
企業の代表者の人柄や雰囲気から、視聴者は企業のイメージを構築します。代表者が直接伝えることで、視聴者から共感や信頼感を得ることが期待できます。
BGMや編集による演出により、自社のブランディングが可能となり、企業イメージの向上にもつながるでしょう。
研修動画を制作するメリット
研修動画を制作するメリットは、以下のとおりです。
- 学習効果が高い
- 視聴するのに時間や場所を選ばない
- 研修の質を一定に保てる
- 反復学習ができる
- コスト削減につながる
上記のように、研修担当者側にも受講者側にもさまざまなメリットがあるため、研修動画は多くの企業から注目を集めています。
学習効果が高い
単なる文字や表などの教材よりも、研修動画は視覚効果が高いため、記憶に残りやすいと考えられています。
さらに、インパクトがありスタイリッシュな研修動画なら、学習効果が高いだけではなく、受講者の興味や関心を惹きつけることにも効果的です。
たとえ言語化しにくい情報でも映像化できることは、魅力的な研修教材でしょう。
ただし研修動画では、受講生が不明点を質問できません。受講者がしっかりと内容を理解しているか、不明点がないかを確認することが必要です。
時間や場所を選ばない
研修動画は、決まった時間や場所で視聴する必要がありません。集合研修では、開催日時や場所が決まっています。
しかし、研修動画なら、学習者の都合のよい時間と場所で自分のペースで視聴できるため、受講生が参加しやすい研修方法です。
また時間や場所を選ばずに研修を行えると、研修担当者側も人数に合わせた会場の選定や予約をする手間が省けるため、研修動画は効率的でしょう。
研修の質を一定に保てる
研修動画は、研修の質を一定に保つことに効果的です。集合研修の場合、研修内容が同じでも、講師や環境によって教え方や内容が異なる可能性があります。
場合によっては、研修で得られる知識や技術にも影響を与えてしまうことにつながりかねません。しかし、研修動画なら、視聴した方に同じ研修内容を伝えることができます。
講師や環境に左右されない研修を提供できることがメリットです。ただし、研修内容に変更がないか、定期的なチェックが必要でしょう。
反復学習ができる
研修動画は、反復学習が可能です。集合研修の場合、一度講義を聞き逃したら、不明点を聞くことは難しい場合があります。
しかし研修動画は、自分のペースで視聴できるため、聞き逃したり再度聞きたい部分の再生をしたりすることが可能です。自分の好みに合わせた速さの調整や止めることもできます。
研修動画による反復学習は、研修を一回受けるよりも深い知識を蓄えることにつながるでしょう。
コスト削減につながる
研修動画は、コスト削減につながります。集合研修では、研修のたびに会場費・講師費用・人件費、場合によっては参加者の交通費や宿泊費などがかかります。
しかし、一度研修動画を制作すれば、何度も繰り返し利用することが可能で、追加の制作費はかかりません。
動画制作の初期費用はかかりますが、長期的に見た場合、集合研修よりも動画制作の方が運営費用のコスト削減が期待できるでしょう。
研修動画を効果的に制作するポイント
研修動画には、効果的に制作するポイントがあります。
ポイントを押さえることで、内容が中途半端になり、視聴者に訴える内容が伝わりにくくなる状況を避けることができるでしょう。効果的なポイントは、以下のとおりです。
- テロップをつける
- 1つのコンテンツを短めにまとめる
- 学習効果を高める工夫をする
以下、魅力的な研修動画を制作するためのポイントを、具体的に解説します。
テロップをつける
研修動画にテロップをつけることで期待できる効果は以下のとおりです。
- 内容が伝わりやすい
- インパクトを与えることができる
- 動画の質の向上が期待できる
- 音声がなくても、正しい情報を伝えられる
テロップをつけることで、耳が不自由な方や高齢者にも視覚的に情報を伝えられます。また、外国語のテロップをつければ、日本語がわからない外国の方でも視聴可能です。
ただし、あまりにも長いテロップをつけると、映像の邪魔になったり、理解しにくかったりします。
人間が2秒間に理解できる文字数は7文字と考えられているため、動画に応じた適切な文字数・表示時間や位置などに留意することが重要です。
1つのコンテンツを短めにまとめる
複数のコンテンツを詰め込むと、内容が伝わりにくい動画になる恐れがあるため、1つの研修動画には1つのコンテンツにすることが推奨されています。
スマートフォンの普及に伴い、動画視聴の媒体にスマートフォンを利用する方が増えています。スマートフォン受講を前提とした研修も出てきました。
2023年の調査によると、インターネットで動画投稿や共有サービスを見る方は平日で約51.0分です。ただし、この調査結果は、視聴したいと思ったり興味があったりする動画の場合です。
視聴者は動画が長時間化する程、視聴割合は落ち込む傾向にあるため、隙間時間にも受講しやすい約1〜2分の動画が注目されています。
1つのコンテンツを短めにまとめることで、受講生は集中力維持が期待できるでしょう。
学習効果を高める工夫をする
研修動画は、受講者の意識やモチベーション、学習効果が高まる工夫が重要です。研修動画を視聴して行動に結びつかなければ、ただ研修動画を視聴した経験にしかなりません。
受講生にとって何らかの気付きを促したり、自分の知識・能力・思考プロセスを振り返ったりなど、業務に活かす行動につなげることが必要です。
人間は反復学習をしないと、わずか20分で記憶の42%・1時間で56%・9時間で64%など、どんどん忘れていくとされています。しかし、1週間以降まで記憶しているものに関しては長期記憶として残ります。
つまり、いかにインパクトのある動画にして学習効果を高め、長期記憶に残すかが必要です。
また一方通行の内容ではなく、途中でワークをしたりクイズで理解度を確認したりなど、感情が動く体験を取り入れることも効果的です。
受講生が自主性を持って研修動画を視聴するような工夫をしましょう。
Funusualでは、お客様の希望やイメージを丁寧にヒアリングし、それを実現するための最適な動画表現を提案・企画いたします。
研修をより分かりやすく、効果的なものにするため、Funusualが全力でサポートいたします。
研修動画の制作を考えている方は、まずはお気軽にご相談ください。
研修動画制作の注意点
研修動画の効果的なポイントを押さえていても、うまく制作できないことがあります。研修動画制作の主な注意点は、以下のとおりです。
- 目的やターゲットを明確にする
- 余裕のある予算や納期にする
- 目的に合った動画の長さを決める
- 配信媒体を決める
- 伝えたいメッセージを詰め込みすぎない
- メッセージの一貫性を保つ
- 視覚・音声のクオリティに妥協しない
- 視聴者の学習体験を損なわないための工夫をする
- 撮影後の修正をしないようにする
研修動画を制作する場合、まずは目的やターゲットを明確にしましょう。新入社員向けと中途採用向け、新商品理解のための研修動画など、目的・ターゲット・配信媒体によって効果的な内容や動画の長さは異なります。
伝えたいメッセージを詰め込みすぎると、本当に重要なことは何なのかわかりづらくなってしまいます。1つの研修動画に伝えたいメッセージは1つにするのが理想的です。
研修動画制作前に、内容や長さについて決めることが重要なポイントです。撮影後、追加撮影や修正を加えると、追加の制作費がかかる恐れがあります。
万が一、修正や内容変更などが必要な場合を考慮して、予算や納期は余裕を持って設定しましょう。
研修動画制作の費用相場
研修動画制作を検討する方にとって、制作費用の相場を知ることが重要です。
費用相場を把握していないと、予想以上に費用がかかり「このようなはずではなかった」と後悔することになるかもしれません。
自社で制作する場合と、動画制作会社に依頼する場合の費用を解説します。
自社で制作する場合
自社で制作する場合、費用は約10,000〜50,000円です。スキルのある社員がいれば可能ですが、機材費や編集費の影響でコストが増大する可能性もあります。
また、完成度の低い動画が出来上がるリスクもあるため、慎重な検討が必要です。
クオリティの高い研修動画を希望する場合は、制作会社への依頼をおすすめします。
動画制作会社に依頼する場合
研修動画の内容・動画時間・使用機材などによって費用が変動します。動画制作会社の費用相場は、以下のとおりです。
- セミナー動画:約50,000~150,000円
- マニュアル動画:約50,000~300,000円
- ドキュメンタリー動画:約800,000~2,000,000円
eラーニングシステムを導入する場合は、約30,000〜80,000円の月額利用料もかかるため、注意しましょう。
Funusualでは、企画・コンサルティング・撮影・編集・修正対応すべてが含まれたプランを提供しています。Funusualのプランは、以下のとおりです。
- ライトプラン:500,000~1,000,000円
- スタンダードプラン:1,000,000~2,000,000円
- アドバンスプラン:2,000,000~5,000,000円
ライトプランは、30~60秒の短尺アニメーションやHow to動画などに適しています。
スタンダードプランは、90秒以上の長尺アニメーションや製品・会社紹介映像、営業ツールなどに対応しています。クリエイティブコンサルに加え、企画提案・制作進行から撮影編集などを行い、お任せも可能です。
アドバンスプランは、よりハイクオリティな映像スキルを利用したオリジナルブランディングムービーが制作でき、完全にお任せが可能なプランです。
研修動画のノウハウがない方も、まずはFunusualにご相談ください。
研修動画を依頼する動画制作会社の選び方
動画制作会社ならどこでもよい訳ではありません。研修動画を依頼する場合は、慎重に動画制作会社を選ぶことが重要です。
選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。
- 実績
- サポート体制
上記のポイントについて、詳しく解説します。
実績のある動画制作会社を選ぶ
動画制作会社を選ぶうえで、実績の有無は重要なポイントです。制作会社によって、得意な業界や動画の種類が異なります。
制作会社のWebサイトから、実績・制作会社の雰囲気・得意分野・クオリティ内容などを確認しましょう。
実績のある動画制作会社なら、経験やノウハウを活かし、魅力的な研修動画制作が期待できます。
サポートが手厚い動画制作会社を選ぶ
サポートが手厚い動画制作会社を選びましょう。確認すべきサポート体制は、以下のとおりです。
- 的確な企画や提案がある
- マーケティング知識がある
- 料金プランの対応範囲
- 納品後のサポート体制
制作会社にせっかく依頼しても、企画・提案をしてくれない場合があります。丁寧にヒアリングを行い、希望に沿った内容を提案してくれる制作会社を選びましょう。
また、撮影時の破損や怪我・制作後のトラブル・修正など、予期せぬ事態に陥る場合があります。制作会社によっては、追加料金がかかる可能性もあります。
具体的なサポート体制については、契約前の確認が重要です。
研修動画制作の流れ
制作会社に依頼する場合、研修動画制作の主な流れは以下のとおりです。
- 問い合わせ・ヒアリング
- 企画・提案
- 契約・企画案の打ち合わせ
- 制作準備
- 撮影
- 編集~修正作業
- 納品
研修動画の希望がある場合は、どのような些細なことでもヒアリングの際に伝えておきましょう。契約後は研修動画の流れや演出案など、詳細について相談していきます。
Funusualでは、ロケーション選定・キャスティング・資料作り・スケジュール策定・進行管理など、制作に必要なすべての工程を幅広くサポートします。
私たちはお客様のニーズに寄り添い、満足度の高い動画制作を実現します。研修動画の制作をお考えの方は、ぜひFunusualにご相談ください。
学習効果の高い研修動画を制作するなら
クオリティや学習効果の高い研修動画を制作する場合、制作会社への依頼がおすすめです。制作実績があり、サポート体制が手厚い制作会社を選びましょう。
「研修動画のイメージが曖昧で、どのように作ればよいかわからない」とお悩みの方もご安心ください。Funusualでは、丁寧なヒアリングを行ったうえで、企画から撮影・編集・修正対応までワンストップで対応します。
私たちは、数多くのBtoB企業様の動画を制作してきた経験があり、そのノウハウを活かして、スタイリッシュで効果的な研修動画を制作することが得意です。お客様の課題やニーズに寄り添いながら、魅力的な動画をお届けします。
研修動画制作でお悩みの方は、ぜひFunusualにお任せください。