インフォマーシャルは、多くの潜在顧客にリーチして売上を伸ばせる有効なマーケティング手法です。
特にテレビでの露出を増やしたい企業にとっては、費用対効果の高い方法といえるでしょう。
一方で、テレビCMとの違いや、効果的な運用方法をよく理解していない方も少なくありません。
本記事では、インフォマーシャルとテレビCMとの違いや、インフォマーシャルのメリット・デメリットを解説します。
自社商品を効果的に宣伝し、費用対効果の高い方法で売上を伸ばす参考になれば幸いです。
インフォマーシャルとは?
インフォマーシャルとは、インフォメーション(情報)とコマーシャル(広告)を組み合わせた造語で、元々はアメリカではじまったマーケティングの一種です。
テレビ放送を前提としたマーケティング動画であるため、従来のコマーシャル(CM)と混同されることも少なくありません。
しかし、インフォマーシャルは従来のテレビCMとは異なる特徴を持っており、商品によっては極めて高い費用対効果を期待できるマーケティング方法です。
インフォマーシャルの定義や特徴を、詳しく解説します。
インフォマーシャルの定義と特徴
インフォマーシャルの定義は、商品の情報を消費者に伝えるだけでなく、その場で購入や問い合わせにつなげることを目的とした動画コンテンツです。
ターゲットとなる視聴者に商品の魅力を伝え、購買意欲を高めるために、ある程度長尺の動画となります。
また、動画内には「今すぐお電話を!」「今から30分間限定!」などのように、視聴者にすぐ行動を促すCTA(コールトゥアクション)が組み込まれます。
単に商品を認知してもらうだけでなく、すぐに購入行動へつなげてもらうのがインフォマーシャルの特徴です。
テレビCMとの違い
インフォマーシャルとテレビCMは、視聴者に商品を訴求する点では似通っています。
しかし、テレビCMは15〜30秒の短尺であることがほとんどで、商品の認知度向上やブランドイメージの定着が目的です。
それに対してインフォマーシャルは、長い尺の動画で商品の魅力を十分に伝え、その場で購入行動を促すのが大きな特徴となります。
このため、インフォマーシャルは短尺でも60〜180秒は必要で、長尺だと30分を超える場合もあります。
テレビショッピングとの違い
商品の紹介そのものがひとつのコンテンツとなっているテレビショッピングは、インフォマーシャルの代表的な事例です。
テレビショッピングでは、タレントや企業の担当者が商品を紹介し、実際に使用したり使用者にインタビューしたりして、視聴者の購買意欲を高めます。
電話番号や問い合わせ方法を案内してすぐに購入行動を促しているため、テレビショッピングはインフォマーシャルの一種といえるでしょう。
インフォマーシャルの主な種類
インフォマーシャルには、動画の構成や露出方法によって複数の種類があります。
それぞれの特徴を理解して、自社の商品なら、どのタイプのインフォマーシャルが適しているかを検討しましょう。
インフォマーシャルの主な種類は、以下の4つです。
- テレビショッピングタイプ
- テレビ番組タイプ
- 番組内コーナータイプ
- テレビ番組連動タイプ(キャラバン型)
それぞれの内容を解説します。
テレビショッピングタイプ
テレビショッピングタイプのインフォマーシャルは、商品紹介自体がコンテンツとして成り立っている番組です。
ジャパネットたかたやQVCなどは、テレビ局の放送枠を買い取って自社の商品紹介番組を放送し、大きな利益をあげています。
テレビショッピングでは、商品の使い方を実演したり、使用者にインタビューしたりして商品の魅力を視聴者に伝えるのが主な構成です。
出演するタレントや販売担当者のプレゼンテーション力が重要で、見た目のインパクトが強い商品のマーケティングに適しています。
テレビ番組タイプ
テレビ番組タイプのインフォマーシャルは、旅番組やグルメ番組などの番組内で、自社の商品を取り上げてもらう方法です。
番組内で自然に商品が登場する構成にすれば、視聴者の印象に残りやすく、商品の魅力も十分に伝えられます。
番組のスポンサーとして番組制作費を負担し、その番組内で自社商品を登場させるのが基本的なスキームです。
旅番組やグルメ番組などの人気コンテンツに、自然に登場させやすい商品のマーケティングに適しています。
番組内コーナータイプ
番組内コーナータイプのインフォマーシャルは、既存の人気番組のコーナーとして、出演者に自社商品を紹介してもらう方法です。
情報番組などのコーナーをインフォマーシャル枠として買い取り、番組の出演者が商品紹介をするため、人気番組であれば大勢の視聴者にリーチできます。
番組のコーナーとして自然にインフォマーシャルに移行するため、視聴者が離脱しにくいのも特徴です。
視聴率の高い人気番組であれば、コーナーの買い取り費用も高額になるため、費用対効果を慎重に検討しましょう。
テレビ番組連動タイプ(キャラバン型)
テレビ番組連動タイプのインフォマーシャルは、テレビ番組の企画として自社の商品を紹介してもらう方法です。
タレントが専門家の話を聞く形式の教養番組やクイズ番組などで、自社商品を用いた企画があれば、視聴者の印象に強く残りやすくなります。
番組の企画として扱いやすい斬新なアイデアの商品や、悩み解決型の商品に適しています。
このタイプでは、1番組内で複数の企画を扱うことが大半であるため、複数社で協賛して制作費を負担する形式が一般的です。
このように、他社と協力してインフォマーシャル番組を制作する形式を、キャラバンといいます。
自社単独で番組スポンサーになるより、費用負担を抑えられるのがメリットです。
どのようなタイプのインフォマーシャルが自社の商品に適しているかは、経験豊富な制作会社に相談するとよいでしょう。
Funusualは、これまでに数多くのBtoB企業の映像制作を手がけており、「商品の魅力をどう伝える力」に強みを持っています。
特にインフォマーシャルでは、商品の特長やベネフィットを、視聴者が見て理解できるストーリー設計と映像表現が重要です。
Funusualでは、企画立案から撮影・編集・ナレーション・運用アドバイスまでをワンストップでサポートしたうえで、情報量が多くなりがちな構成でも、わかりやすく・印象に残る形で仕上げます。
「商品の魅力をしっかり伝えるインフォマーシャルを作りたい」「BtoB向けに説得力のある動画を作りたい」という方は、まずはお気軽にご相談ください。
インフォマーシャルを活用するメリット
インフォマーシャルの導入を検討する際は、自社にとってどのようなメリットがあるかを理解しておきましょう。
自社商品のマーケティングにおいて、インフォマーシャルのメリットが合致しているかどうかを検討する必要があります。
インフォマーシャルを活用するメリットは、主に以下の3つです。
- 商品に関する情報を詳しく伝えられる
- テレビ媒体の信頼性によるブランド価値の向上
- 視聴者の購買意欲を促進できる
それぞれの内容を解説します。
商品に関する情報を詳しく伝えられる
インフォマーシャルは多くのテレビCMよりも尺の長い動画であるため、商品の情報を詳しく伝えられるのがメリットです。
単なる商品情報だけでなく、実演やインタビューによって、商品使用時のイメージもわかりやすく伝えられます。
特に動画媒体は、文字や画像だけの媒体に比べて情報量が圧倒的に多く、短時間で多くの情報を伝えるのに適しています。
テレビ媒体の信頼性によるブランド価値の向上
インフォマーシャルはテレビ媒体で放送することが一般的で、テレビで放送すること自体がブランド価値を向上させます。
総務省の調査によると、50代の84.3%・60代の91.5%はテレビを重要な情報源と考えており、インターネットや新聞を上回っています。
テレビでやっていたというインパクトは、商品の信頼性を大きく高める要素となるでしょう。
視聴者の購買意欲を促進できる
インフォマーシャルの大きな特徴は、番組内に購入行動を促すCTAを盛り込んでいることです。
インフォマーシャルによって商品の魅力を視聴者に伝え、視聴者の購買意欲が高まったタイミングで購入行動を促すことで、売上アップに直結するマーケティングといえるでしょう。
また、インフォマーシャルの放送直後に注文や問い合わせなどの反応がわかるため、効果の計測がしやすいことも大きなメリットです。
インフォマーシャルを活用するデメリット
インフォマーシャルの活用を検討する際には、事前にデメリットもしっかりと理解しておく必要があります。
限られたリソースを有効に活用するためにも、デメリットを許容できるかどうかを事前に検討しておきましょう。
インフォマーシャルのデメリットは、主に以下の3つです。
- 制作費や媒体費が高額になりやすい
- 若年層のテレビ離れによるリーチ減少
- 細かいターゲティングが困難である
それぞれの内容を解説します。
制作費や媒体費が高額になりやすい
インフォマーシャルはテレビでの放送を前提とするため、YouTubeやSNSで配信する動画よりも費用が高額になりやすいのが特徴です。
動画の尺が長いため、視聴者を飽きさせないためにシーンの切り替えも多くなります。また、タレントの手配やロケーション撮影があれば、その費用も必要です。
YouTubeやSNSで動画を配信するだけなら費用はかかりませんが、テレビの場合は放送枠を買い取る媒体費も必要となります。
視聴者が多く、放送エリアが広いほど媒体費も高額になるため、費用対効果の慎重な検討が重要です。
若年層のテレビ離れによるリーチ減少
昨今では若者のテレビ離れが顕著になってきており、テレビでのインフォマーシャルでは若者にリーチできない可能性があります。
総務省の調査によると、10代・20代のテレビ視聴時間は、2000年の半分以下まで減少しています。
50代以上の中高年ではテレビ視聴時間の減少が少ないため、インフォマーシャルの効果も見込めるでしょう。
細かいターゲティングが困難である
テレビは多くの視聴者に一度に情報を伝えられるメディアですが、視聴者の細かいターゲティングが難しいのがデメリットです。
SNSやYouTubeでは、ユーザーの年齢や性別、趣味嗜好などの属性に合わせて配信する広告を選べるのが大きなメリットとなります。
テレビでのインフォマーシャルでは、番組のメインターゲットや時間帯別の視聴者層など、大まかなターゲティングで戦略を練る必要があります。
インフォマーシャルの費用相場
インフォマーシャルの活用を検討する際に、重要なポイントとなるのが費用です。
インフォマーシャルの場合は、動画の制作費に加えて、テレビで放送するための媒体費がかかります。
動画の制作費用の相場は、60秒なら1,000,000〜2,500,000円(税込)、30分の番組だと1,500,000〜10,000,000円(税込)となる場合もあります。
動画の制作費用は、タレントの手配やロケーション撮影の有無によっても大きく変わるため、予算をもとに制作会社に相談しましょう。
また、テレビの媒体費は地上波、BSやCSなどによって幅があります。視聴層が限られているCS局であれば、1ヶ月1,500,000〜3,000,000円(税込)からでもスタートできます。
地上波ローカル局やBS局はCS局よりも媒体費が高くなり、地上波キー局では1ヶ月に300,000,000〜5,000,000,000円(税込)となることも少なくありません。
インフォマーシャルにどれだけの費用をかけるかを検討するためにも、費用対効果の計測が重要です。
インフォマーシャルの費用対効果を測る指標は、MR・CPV・LTVなどがあります。
MRとは、広告費に対する初回売上の割合で、1回売り切りの商品に適した指標です。
5,000,000円(税込)の広告費を投じて8,000,000円(税込)の初回売上があった場合、MRは5,000,000÷8,000,000で=1.6となります。
CPVは、注文件数あたりの費用で、リピート購入を前提とした商品に適した指標です。
5,000,000円(税込)の広告費を投じて単価10,000円(税込)の商品が400個売れた場合、CPVは12,500円となり、商品単価を上回ってしまいます。
LTVは、購入単価×購入頻度×購入回数で、顧客一人あたりの総売上を表す指標です。先程の事例で、一人の顧客が3回リピート購入した場合、LTVは30,000円(税込)となります。
CPVは赤字であっても、LTVで考えれば12,500円(税込)の広告費で30,000円(税込)の売上となり、十分に事業を拡大していけます。
このような商品の特徴に合わせた費用対効果の計算も、経験豊富な制作会社に相談するとよいでしょう。
インフォマーシャルを効果的に制作したいなら、Funusualにご相談ください。
動画制作チームFunusualでは、ご予算に合わせた柔軟なプラン提案を行っており、テレビCMとしての活用はもちろん、SNSでの拡散も見据えた映像設計が可能です。
「限られた予算でも、しっかり商品やサービスの魅力を伝えたい」「テレビとSNSの両方で効果的に展開したい」といったご要望にも、プロの視点から適切なインフォマーシャル企画をご提案いたします。
「何から始めればよいかわからない」「どのような構成が効果的か相談したい」という段階でも、ぜひお気軽にご相談ください。
インフォマーシャルの制作で押さえるべきポイント
インフォマーシャルを制作する際には、企画段階から明確な戦略に基づいて作業を進めましょう。
効果を高めるためのポイントを押さえておくと、動画の構成や必要なシーンの選定もスムーズになります。
より効果的なインフォマーシャルを制作するために、押さえるべきポイントは以下の3つです。
- ターゲット層の明確化と訴求ポイント設定
- 視聴者を引き込む冒頭シーンの工夫
- 顧客のリアルな声(愛用者の声)を活用する
それぞれの内容を解説します。
ターゲット層の明確化と訴求ポイント設定
商品訴求のメッセージは、ただ一人のターゲットに向けて作るのがマーケティングの基本です。
多くの視聴者にリーチできるインフォマーシャルでは、幅広い層のターゲットに向けた動画がよいと考える方もいますが、ターゲットの幅が広いとメッセージ性が薄れてしまいます。
ただ一人のターゲットに向けて強く訴求することで、結果的により多くの方に熱量が伝わり、効果的なメッセージとなります。
視聴者を引き込む冒頭シーンの工夫
動画マーケティングでは、視聴者の離脱を防ぎ、視聴を継続してもらうことが極めて重要です。
テレビの場合、興味を引かないとすぐにチャンネルを変えられてしまうため、冒頭の5秒で視聴者の興味を強く引き付ける必要があります。
インパクトのある映像やキャッチフレーズを冒頭に配置して、続きを見たくなる映像づくりを意識しましょう。
顧客のリアルな声(愛用者の声)を活用する
インフォマーシャルは一般的なテレビCMよりも尺が長いため、既存顧客のインタビューなども活用できます。
商品を購入するにあたって、先に購入した方の感想を参考にする方は極めて多く、既存顧客のリアルな声は強い訴求効果があります。
既存の顧客にインタビューしたり、感想を送ってもらったりして、リアルな声を集めましょう。
インフォマーシャルでよくある失敗とその対策
多くの費用を投じてインフォマーシャルを制作しても、残念ながら期待どおりの効果を得られないケースも少なくありません。
企画段階からインフォマーシャルの失敗例を把握して、対策を講じておきましょう。
インフォマーシャルのよくある失敗パターンは、主に以下の3つです。
- ターゲットが曖昧なまま制作してしまう
- 商品情報を詰め込みすぎて伝わりにくくなる
- レスポンスを促す仕掛けが不足している
それぞれの内容を解説します。
ターゲットが曖昧なまま制作してしまう
インフォマーシャルを含むマーケティングでよくある失敗は、ターゲットの絞り込みが不十分なパターンです。
幅広いユーザーに向けてメッセージを送ろうとすると、メッセージ性が薄くなってしまい、結果的に誰の印象にも残らなくなってしまいます。
インフォマーシャルのターゲットは一人に絞り込み、年齢、性別や趣味嗜好などを細かく落とし込んでいきましょう。
商品情報を詰め込みすぎて伝わりにくくなる
インフォマーシャルは動画の尺が長いため、商品の情報を詰め込みすぎて、結果的に何を伝えたいのかわからなくなってしまうケースも少なくありません。
伝えるべきメッセージは1つの動画につき1つとし、余計な情報は極力削った方がわかりやすくなります。
一番伝えたい商品の魅力を絞り込み、その1点を繰り返し強調する方が、視聴者に熱量が伝わりやすいでしょう。
レスポンスを促す仕掛けが不足している
インフォマーシャルは、視聴者にすぐ購入行動を起こしてもらうことを目的としています。
一般的なテレビCMのように、認知度やブランドイメージを向上させるだけでは売上に直結せず、費用対効果が悪すぎます。
動画内には必ず購入行動を促すCTAを盛り込み、放送直後から反応が確かめられる構成が望ましいでしょう。
成果につながるインフォマーシャル制作ならプロの制作会社に依頼しよう
インフォマーシャル動画の概要、費用相場や制作のポイントを解説してきました。
一般的なテレビCMと違って、長尺で商品の魅力をしっかり伝え、その場ですぐに購入行動を促すのがインフォマーシャルの大きな特徴です。
長尺であるため制作費用は高くなりますが、売上に直結しやすいマーケティング手法といえるでしょう。
また、放送直後から反応が得られるため、効果の計測がしやすい点も大きなメリットです。
動画の制作費に加えて、テレビで放送するための媒体費もかかるため、費用対効果の検討が特に重要となります。
インフォマーシャルの導入・活用をお考えの方は、Funusualにご相談ください。
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