「TVCMよりWebCMの方が効果的かもしれない」と思いつつ、メリットや具体的な制作方法などがわからず、一歩踏み出せない方もいるでしょう。
近年、インターネットの動画視聴ユーザーが増えていること、配信媒体が多岐に渡ることなどを理由にWebCMを積極的に取り入れる企業が増えています。
また、TVCMと比較してコストパフォーマンスが高く、細かなターゲティングが可能な点もWebCMの魅力です。
本記事では、WebCMのメリットや制作方法、注意点などを詳しく解説します。企業ブランドの認知度拡大や販売促進のためにWebCMを活用したいと考えている方は、参考にしてみてください。
企業がWebCMを制作するメリットは?
「WebCMには、本当に効果があるの?」と疑問に感じる方もいるでしょう。WebCMを制作するメリットは、以下のとおりです。
- 企業やブランドの認知度がアップする
- 新たな顧客の獲得や売り上げの促進につながる
- ブランドイメージを確立しやすい
- TVCMより狙ったターゲットに配信しやすい
それぞれのメリットを詳しく解説します。
企業やブランドの認知度がアップする
総務省情報通信政策研究所の調査によると、2023年の主なメディアの平均利用時間は、平日・休日ともにインターネット利用時間がテレビのリアルタイム視聴を上回りました。
この結果から、インターネット利用時にWebCMを目にする機会も増えていると考えられます。そのため、WebCMは企業やブランドの認知度を効率的に拡大したい場合に役立つでしょう。
認知度拡大を狙う際は、名前を知ってもらうだけでなく、企業やブランドの魅力を知ってもらうことが重要です。視聴者の目を引くWebCMを制作することで「この企業は信頼性がある」「あのブランドを使ってみたい」と思ってもらうチャンスを獲得できます。
新たな顧客の獲得や売り上げの促進につながる
商品やサービスのターゲットにピンポイントでアプローチできるのも、WebCMのメリットです。
配信媒体で年齢や性別、職業などのターゲットを設定すれば、商品やサービスに関心が高い見込み客に対してWebCMを配信できます。
もともと関心が高い層に対して直接的なアプローチをかければ「この商品を購入したい」「あのサービスを利用したい」と思ってもらえる可能性が高まるでしょう。
また、あえてターゲットを設定せずにWebCMを配信することで、今まで自社と接点がなかった顧客と新たなつながりを持つきっかけも作れるのもポイントです。
見込み客に加えて潜在層にも商品やサービスを知ってもらえれば、新規顧客を獲得でき、売り上げの促進につながります。
ブランドイメージを確立しやすい
動画は、文字よりもたくさんの情報を短時間で伝えられます。インターネット上にWebCMを流し、視覚的・聴覚的に視聴者へ訴えかければ、ブランドのイメージを印象づけられるでしょう。
ブランディングは、自社の商品やサービスの価値を高め、他社との差別化を図る際に欠かせないマーケティング施策とされています。
例えば、同じカテゴリに属する2種類の商品がある場合、顧客はより安価な方を選ぶのが通常です。
しかし、一方の商品に高いブランド価値が備わっている場合は「こちらの商品の方が信頼性がある」となり、高価でも購入してもらえる可能性が高まるでしょう。
このように、ブランドイメージの確立は競合他社との価格競争に巻き込まれず、安定した経営を実現するための重要なポイントになります。効果的なWebCMを制作し、ブランドの価値を高めることが大切です。
TVCMより狙ったターゲットに配信しやすい
WebCMは、視聴者の年齢・性別・居住地域・興味関心といった属性に応じて細かくターゲティングできるため、TVCMに比べて効率的に配信できます。
狙ったターゲットにピンポイントで届けられるため、費用対効果が高く、広告予算が限られている場合でも高い効果を期待できます。
また、配信後の視聴データをもとに広告の効果検証や改善がしやすいことも、WebCMの大きな強みです。
TVCMと比較した場合のWebCMのメリット
TVCMではなくWebCMにする理由がわからず、導入に踏み切れない方は少なくありません。TVCMと比較した場合、WebCMには以下のメリットがあります。
- 制作予算を抑えやすい
- さまざまな媒体で配信できる
- フォーマットが豊富
- ターゲティングがしやすい
- 分析がしやすい
- 拡散されやすい
WebCMならではのメリットを確認し、自社のマーケティングに役立てましょう。
制作予算を抑えやすい
TVCMは、タレントのギャラや撮影費用、編集費用に加えてテレビ放送枠の購入でも多額の費用がかかるといわれています。TVCMによって費用は異なりますが、数千万円の予算に達することも少なくありません。
WebCMは、動画の長さや内容の自由度が高く、費用を抑えやすいのが特徴です。できるだけ制作予算を抑えるなら、簡易的なアニメーションにしたり、動画の尺を短めにしたりなどの工夫ができます。
また、低価格からWebCMを配信できるプラットフォームが多く、配信費用を抑えられるのもメリットです。
幅広い層に向けて認知度を拡大したくても、TVCMでは予算を確保できず、断念することもあるでしょう。
WebCMなら、さまざまな事業規模の企業が低予算でスタートできるため、CM導入に対するハードルが下がります。
さまざまな媒体で配信できる
TVCMは、テレビのみで配信されます。チャンネルや時間帯によって視聴者の属性が変わるため、不特定多数に向けて宣伝できるのが特徴です。
一方で、WebCMはさまざまな媒体を使用できます。YouTubeをはじめとした動画プラットフォームはもちろん、InstagramやTikTok、XなどのSNSでもWebCMの配信が可能です。
さらに、ブログやニュースサイトなどのWebメディアでもWebCMが配信されています。
配信媒体が多いほど視聴者の目に入る機会が多くなり、認知度の拡大につながるでしょう。
また、あらかじめターゲットを決めてWebCMを配信することで、特定の見込み客にアプローチできるのもメリットです。
不特定多数に向けたTVCMと比べ、より効率的な販売促進や顧客獲得の効果を期待できます。
フォーマットが豊富
TVCMの配信フォーマットは、主に下記の2種類です。
- 番組と番組の間に流れる
- 番組の途中で流れる
一方で、WebCMは媒体ごとにさまざまな配信フォーマットが用意されているのが特徴です。例えば、以下のような配信フォーマットが挙げられます。
- 動画の再生前後や再生途中に流れるインストリーム広告
- SNSのタイムラインに流れるインフィード広告
- Webメディアのバナー枠に表示されるインバナー広告
- Webページのコンテンツや記事の途中で表示されるインリード広告
適切な配信フォーマットはWebCMの目的やターゲットによって変わるため、豊富な選択肢が揃っているのは重要なポイントです。
自社のWebCMにふさわしい配信フォーマットを選べば、より効果的にターゲットへ広告を届けられます。
ターゲティングがしやすい
TVCMは、不特定多数に向けて配信される広告です。広告主が選べるのは、TVCMを配信する番組と時間帯のみであるため、細かなターゲティングは困難でしょう。
一方、WebCMは、インターネット上の行動データをベースとしたターゲティングが可能です。例えば、下記のターゲット項目を設定したうえでWebCMを配信できます。
- 年齢
- 性別
- 居住している地域
- 興味関心
- 過去の閲覧履歴
ターゲティングの精度が高ければ高いほど、より効果的に広告のメッセージを届けられるようになります。
ターゲットを細かく絞り込み、配信数を抑えることで、コスト削減にもつなげられるでしょう。費用対効果の面で、WebCMには大きなメリットがあると考えられます。
分析がしやすい
TVCMで、実際にどれくらいの人数が視聴したのか、配信によってどの程度の効果が出たのか正確に確認するのは困難です。
クロスチャネル分析をはじめとした分析方法もありますが、計測に多額の費用や時間がかかるのに加え、正確な数値が出るとは限らないといわれています。
効果測定ができないと、TVCMの改善点が見えず、効果の薄い広告を配信し続けて費用を無駄にする可能性があるでしょう。
WebCMは再生回数やクリック数、コンバージョン数などの具体的な数値を簡単に確認でき、効果測定も可能です。
改善点がある場合は、配信フォーマットや媒体を変えたり、WebCMの内容を見直したりなどの対応策を検討できます。
効果測定と改善のブラッシュアップを繰り返すことで、より視聴者に届きやすいWebCMになるでしょう。
拡散されやすい
TVCMの拡散性は、テレビ番組の視聴率で決まります。視聴率の高いテレビ番組で放映されない限り、高い拡散性は期待できません。
WebCMは、SNSで拡散されやすいのが魅力です。ユニークなWebCMや共感性の高いWebCMは「みんなに見てもらいたい」という気持ちをくすぐり、シェアしてもらえる機会が増えます。
拡散は、ユーザーの自発的なシェアによって起きるため、大きな広告費をかけずに幅広い層へリーチできるのがメリットです。
また、ユーザーによる拡散はブランドの認知度向上だけでなく、親近感も生み出します。ブランドに親しみを持ち、ファンになってもらうことで、購買意欲の促進や顧客の定着にもつながるでしょう。
Funusualは、クライアントのニーズや課題に寄り添ったWebCMを制作することが可能です。実写とアニメーションの両方に対応でき、企業の特色に合わせたご提案をいたします。
「費用対効果の高いWebCMを制作したい」「WebCMでブランドの認知度を拡大したい」と考えている方は、ぜひFunusualへお問い合わせください。
WebCMの制作方法
WebCMの制作には、主に2つの方法があります。
- 自社で制作
- 動画制作会社に外注
それぞれのメリット・デメリットを確認し、自社にふさわしい方法を取り入れましょう。
自社で制作
WebCMを自社で制作する場合、全体にかかるコストを抑えられます。社内で意思決定を完結できるため、WebCMの目的や内容などをスムーズに決められるのもメリットです。
また、制作から出稿までを社内で行うことでWebCMのノウハウが蓄積され、次の制作に活かせます。
しかし、社内でWebCMを制作する際には大きなリソースが必要です。通常の業務に加えて制作業務も重なるため、効率が落ちる可能性があります。
さらに、動画制作のスキルがなければ、WebCMのクオリティが落ちるリスクも考えられるでしょう。
クオリティの低いWebCMは、企業やブランドの信頼に悪影響を与えかねません。社内にWebCMのリソースやスキルがない場合、自社制作は避けた方が無難です。
動画制作会社に外注
動画制作会社に外注した場合、クオリティの高いWebCMを制作してくれます。すべての作業を動画制作会社に一任でき、社内のリソースに余裕を持たせられるのもメリットです。
プロの視点から的確なアドバイスをしてくれるため、社内にはなかった発想が生まれることもあるでしょう。
ただし、外注は自社制作と比べてコストがかさみます。事前に複数の動画制作会社から見積もりを取り、予算内に収まるか確認することが大切です。
また、WebCMのコンセプトやターゲットなどを正確に伝える必要もあります。情報伝達がうまくいかないと、想像とは異なるWebCMに仕上がるかもしれません。
事前に必要な情報を収集し、動画制作会社と十分に意思疎通を図りましょう。
Funusualは、クライアントの課題に寄り添う丁寧なヒアリング力と企画力が強みです。
企画から撮影編集、修正対応までをワンストップで行い、初めて動画制作を依頼するお客様にも安心感を持ってもらえるよう丁寧にご提案をいたします。
「クオリティの高いWebCMで広告効果を出したい」と考えている方は、ぜひFunusualへご相談ください。
WebCM制作の注意点
WebCMを制作する際は、ターゲットを明確にすることが大切です。
WebCMの配信媒体は、年齢や性別などの細かな項目を設定してターゲティングを行えます。ターゲットが不明確だとターゲティングを行えず、WebCMのメリットを十分に活かせないでしょう。
ブランドイメージとマッチした表現にすることもポイントです。例えば、高級感のある商品にチープな印象を与える表現を使うと、ブランドイメージが落ちるリスクがあります。
特に、自社でWebCMを制作する場合は、クオリティ不足でブランドイメージを低下させるリスクがあるため注意が必要です。
また、長尺のWebCMは途中で離脱される傾向があります。訴求ポイントを簡潔に提示し、できるだけコンパクトにまとめましょう。
WebCM制作にかかる費用相場
WebCMを外注した際の費用相場は、以下のとおりです。
- アニメーション動画:300,000円〜500,000円
- 実写動画:500,000円〜1,000,000円
また、項目別の費用相場は、以下のとおりです。
- 企画(人件費やシナリオ作成費など):50,000~1,000,000円
- 撮影(機材費や人件費など):50,000~500,000円
- 編集(動画編集に関連した費用):20,000~100,000円
制作費用は、内容や尺などによって変動します。また、自社で制作した場合は、より費用を抑えられる可能性があるでしょう。
WebCM出稿にかかる費用相場
WebCM出稿にかかる費用は、プラットフォームによって異なります。一般的な費用相場は以下のとおりです。
- YouTube:1再生あたり3円〜20円
- X:1再生あたり5円~20円
- Instagram:1再生あたり4円~10円
- TikTok:視聴1回またはエンゲージメント1回あたり5~60円
出稿前に、各プラットホームが提示する広告費用を確認しましょう。
WebCMを動画制作会社に外注する流れ
動画制作会社に外注する場合の基本的な流れは、以下のとおりです。
- ヒアリング
- 動画制作会社からの企画提案
- <発注
- 撮影
- 編集
- 修正
- 納品
それぞれのステップを詳しく確認したうえで、依頼の準備を整えましょう。
ヒアリング
まずは、動画制作会社のヒアリングで自社の希望を伝えます。ヒアリングで聞かれる項目は、主に以下のとおりです。
- WebCMの目的
- ターゲット
- ブランドのイメージ
- 表現方法
- WebCMを配信したい媒体
- 予算
- 納期
動画制作会社からの企画提案
ヒアリング内容を受けて、動画制作会社から企画の提案があります。WebCMの内容や予算に合わせて、複数パターンの企画を提案してくれるのが一般的です。
企画は、WebCM制作の土台となる重要なポイントです。企画内容に認識のズレがないか、自社の目的やターゲットとマッチしているか、十分に確認しましょう。
発注
企画案と予算の調整を行い、納得のいく内容にまとまった場合は発注に入ります。
発注後は、今後のスケジュールとWebCMの演出を決めるための打ち合わせを行います。動画制作会社から提出されたシナリオや絵コンテを細かくチェックし、ブラッシュアップしていきましょう。
絵コンテは、制作の流れやキャストの動き、セリフなどが記載されたWebCMの設計図です。絵コンテをもとに制作が進行していくため、疑問点がある場合は打ち合わせの段階で確認しておく必要があります。
撮影
実写の場合、事前にキャストやロケーション選定などの準備を行います。準備が整ったら、キャストを入れて撮影を行うのが一般的な流れです。撮影自体は1〜3日で完了しますが、準備期間を含めると全体で1ヶ月ほどかかります。
アニメーションの場合、素材やイラストを収集したり、CGを制作したりする作業が行われます。アニメーションに関しても、準備を含めて1ヶ月ほどかかるケースがほとんどです。
編集
撮影終了後、編集が行われます。編集とは、映像を部分的に切り取ったり、音楽やテロップを入れたりする作業のことです。撮影終了から7〜14日ほどで初稿が提出されます。
修正
初稿が提出されたら、内容の確認を行います。音楽の入れ方やテロップの大きさなど、気になる点がある場合は遠慮なく指摘しましょう。
自社の希望をしっかりと伝え、認識のズレを解消することで完成度が高まります。
修正作業は、2〜3回ほど行われるのが一般的です。修正と確認のサイクルを幾度か繰り返すことで、自社のイメージに合うWebCMに仕上がります。
納品
編集作業が終わったら、完成版のWebCMが納品されます。mp4やmovなど、配信媒体に合わせたデータフォーマットで納品してもらいましょう。
なお、企画の提案から納品までの制作期間は、2〜3ヶ月ほどが目安です。
企業のブランド力を向上させるWebCMを動画制作会社に外注するなら
WebCMは、企業ブランドの認知度拡大や顧客獲得に欠かせない施策です。
クオリティの高いWebCMを制作し、視聴者の注目を集める必要があるため、動画制作会社の選び方が成功の鍵となるでしょう。
Funusualは、企業向けの動画制作チームとして、これまでに多数のプロジェクトに携わってきました。
丁寧なヒアリングを行い、無料の絵コンテや見積もりを通じて具体的な企画案を提出します。演出力にも強みがあり、WebCMを通じてブランド力を高めるための表現を提案します。
納品までのスケジュール管理や予算管理はもちろん、企画から修正対応までのクオリティを担保する体制も万全です。
「WebCMで企業のブランド力を向上させたい」と考えている方は、ぜひFunusualへご相談ください。