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動画にナレーションを入れる効果は?質を高めるコツやAI音声読み上げソフトについても解説

動画の視認性を高め、訴求力を上げる方法としてナレーションの活用を検討する場合があります。しかし本当に効果があるのか疑念を抱く方は少なくありません。

また自分で録音した音声を入れるか、AI音声読み上げソフトを使うか、声優やナレーターに依頼するか適切な方法はどれか迷うときもあるでしょう。

今回は動画にナレーションを入れる効果や手順、必要な道具を紹介します。

AI音声読み上げソフトのメリットとデメリットにも触れているため、本記事を読めば、自分にとって適切な手法が見つかるはずです。

ナレーションの種類

マイク

動画にナレーションを入れる方法は次の3つに分かれます。

  • 自分の声を入れる
  • AI音声読み上げソフトを利用する
  • 声優やナレーターに依頼する

それぞれの特徴や使い分けの基準を解説します。

自分の声を入れる

録音機能が搭載されたパソコンやマイクを使用して、自分の声を吹き込む方法です。特別なソフトを準備する必要がなく、手軽にナレーションを実現できる手法です。

ただし収録環境に注意を払わないとノイズが入り、音質の低下を招く可能性があります。

自分の部屋で収録する場合はエアコンの音、隣人の声、車のクラクションなどが混入しない環境を用意しなくてはいけません。

また反響を防ぐためには広すぎず狭すぎないちょうどよい広さの空間が適しています。

自分の声の吹き込みは手軽にできるメリットがありますが、静かでクリアな音質を担保できる環境を準備できないときは、ほかの手法を検討した方がよいでしょう。

AI音声読み上げソフトを利用する

秘書機能アプリ

二つ目はAI音声読み上げソフトに原稿を読み込ませて、自動でナレーションを生成する方法です。短時間かつ低価格で利用できるため、YouTube動画を中心にさまざまな場面で取り入れられています。

音質を不安視する意見もありますが、近年は技術の向上により、違和感のない滑らかな音声が生成できるように進化しました。

声色やアクセントの微調整が効くため、編集テクニックを駆使してカスタマイズできます。自分の声を吹き込む場合と比べて、ソフトの操作や原稿の生成に時間がとられる可能性があります。

声優やナレーターに依頼する

きれいな音質や巧みな表現を追求する場合は、プロフェッショナルの声優やナレーターに依頼する方法が効果的です。マッチングサービス経由でサンプルボイスの提出を受け、声音や読み方のイメージを確認したうえで発注先を決められます。

注意点は、声優とナレーターの特徴の違いを把握することです。声優は主に演技力や表現力を活かしてアニメのキャラクターや人物に扮する仕事です。

一方のナレーターは聞き取りやすいきれいな声で原稿を読み上げる能力が重視されます。

動画のテイストやナレーションに期待する効果によって、プロフェッショナルの選び方に違いがあることに注意しましょう。

動画におけるナレーションの効果

マイク付きヘッドホンを使う女性

時間や費用をかけてナレーションを取り入れる意味はあるのか疑問を抱く方がいます。

演者の声を視覚的にわかりやすく伝えるだけならば、テロップや字幕の活用でよいのではと考えるかもしれません。

しかし訴求力の向上や全体的なクリエイティブの質の向上、多言語対応などメリットは盛りだくさんです。動画マーケティングにナレーションを活用する効果は次のとおりです。

視聴者の理解力を上げる

説明や映像に対する視聴者の理解度を上げる効果が期待できます。文字情報に音声情報を付け加えることで、伝えたい内容をダイレクトに視聴者にアピールできます。

例えば臨床実験や先端技術など、理解が難しいジャンルの動画にナレーションを入れると一気にわかりやすくなるでしょう。さらに「意味がわからない」と感じて離脱する視聴者の割合を減らせることもメリットです。

動画に訴求力を持たせる

ナレーションには、視聴者の心に残る訴求力の高いコンテンツに仕上げる効果があります。視覚と聴覚の両方に訴えかけることで映像やメッセージを深く印象づけられます。

例えばキャッチコピーや発明者の発言にナレーションを活用すると、感情に訴える表現になるでしょう。

ナレーションを活用して訴求力を上げる場合、聞き取りやすく内容にマッチした質の高い音声が必要です。動画のテイストや取り上げる商材のイメージとかけ離れたナレーションはかえって逆効果です。

動画の質を上げる

品質・クオリティ

ナレーションには、動画の表現力や説明力を上げてコンテンツ全体の質を底上げする効果があります。映像と文字だけで視聴者の興味を惹きつけることは簡単ではありません。

特に力強さや重厚感、穏やかさなど動画の雰囲気やテイストを伝える際にナレーションは力を発揮します。

ナレーターの語り口やテンポ、抑揚などを意識して、言葉では伝えきれない微妙なニュアンスの違いをアピールできます。

特に世界観の伝達やブランディングにポジティブな効果を狙う方にとってナレーションは強力な武器です。また図や表を取り入れて、情報を伝える場面における補足説明にも有用です。

ふんだんな情報量が動画の魅力ですが、画像や字幕をはじめ、すべて視覚要素で伝えきることは難しいでしょう。

音声で丁寧に説明を加えると視聴者の理解が増し、結果的に満足度の向上を引き起こします。

同じ動画を多言語で伝えられる

ナレーションは、音声を日本語以外の言語に置き換えて多言語対応する際にも便利です。

新しい動画を制作する必要がなく、音声を差し替えるだけで容易に外国の視聴者向けのバリエーションを用意できます。

英語や中国語のナレーションはAI音声読み上げツールを活用して実施できます。

翻訳やプロフェッショナルのナレーターに依頼する手間がなく、さまざまな外国語の音声を生成できることは技術が進歩した現代の利点です。

海外展開を目指すグローバル企業の動画マーケティングにおいて、ナレーションの活用は絶大な効果を発揮する可能性があります。

動画にナレーションを入れる方法

ポッドキャストナレーション収録

制作した動画にナレーションを入れる手順は次のとおりです。

  • 原稿を準備する
  • 環境を整える
  • 読み上げる練習を行う
  • 音声を収録する
  • 音声の編集と組み込みを行う

具体的な手順が知りたい初心者向けに、一連のステップを紹介します。

原稿を準備する

はじめに読み上げ用の原稿を準備します。動画のテーマやターゲットを意識して、伝えたいメッセージをわかりやすく文章化することが重要です。

原稿は自分の声を吹き込む場合でも、AI音声読み上げツールを活用する場合でも、プロフェッショナルに依頼する場合でも必ず必要なドキュメントです。

文章は簡潔でわかりやすく、ターゲットの興味を惹く言葉を選ぶ意識が求められます。読みやすさを上げるために、必要なタイミングで句読点を入れることも忘れてはいけません。

環境を整える

ナレーションを収録する場合、撮影機材の手配や設定など環境構築の作業が必要です。

例えばコンデンサーマイクやダイナミックマイク、マイクケーブル、マイクスタンドが挙げられます。

またパソコンやスマートフォンに音声素材を取り込むオーディオインターフェース(USB)が必要です。

さらにスピーカーや編集ソフト、ヘッドフォンなど編集の工程に使用する機材の手配も欠かせません。

室内で撮影する場合には、ノイズが入り込まない静かな環境を用意します。また屋外の撮影時は意図しない通行人や遮蔽物が映り込まないような撮影場所の確保が求められます。

読み上げる練習を行う

若い女性声優のイメージ

自分の音声を吹き込むときはぶっつけ本番ではなく、事前の読み上げの練習が必要です。

トレーニングは複数回実施して、収録の際によどみなくスムーズな音声に仕上げる準備をしましょう。

難解な言葉やわかりにくい表現は重点的に練習して、一貫して質の高いナレーションを生成する意識が大切です。

読み上げの練習を通して「読みづらい」と感じた箇所があれば原稿を修正して、句読点やルビの位置を適切に調整しましょう。

音声を収録する

準備が整った後は早速マイクを使用して音声の収録に取りかかります。周囲の騒音やノイズが気になる場合は、防音室のレンタルや吸音材の活用が望まれます。

特別な準備をする時間的な余裕がないときはカーテンを張り巡らせ、または洋服を部屋中に散りばめて吸音材の代わりにすると効果的です。

マイクの位置はナレーションの音声に大小が生じないために、一定の間隔を保つ必要があります。

撮影が始まったら原稿を読みながらで問題はないので、ゆっくりと落ち着いた語り口を意識するとよいでしょう。

一度に全部の吹き込みを行おうとせずに、尺が長いときは区切り区切りの収録でも問題はありません。

音声の編集と組み込み

ビデオのナレーション入れを行うスタジオのイメージ

ナレーションを映像素材と一緒に編集ソフトに取り込み、編集作業を開始します。動画の内容と沿うよう不要な箇所はカットして、音量やタイミングを適宜調整します。

編集の巧みさは、動画を視聴したときのイメージを左右する重要な要素です。

効果的な編集の仕方がわからない方は動画制作会社の手ほどきを受けると無駄なリソースの消費を抑えて、訴求力の高いコンテンツができあがります。

Funusualは企画力と具現化力を強みとする動画制作エージェンシーです。

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企画から撮影、編集に至る包括的な動画制作の依頼からナレーションのみのスポット対応の依頼も可能です。

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ナレーションの質を高めるコツ

人差し指を立てて案内するビジネスウーマン

自分で吹き込んで音声を制作すると後で確認したとき、クオリティに不満を抱く場合が多々あります。

以下のポイントを踏まえるとナレーションの質の向上が期待できます。

  • 抑揚をつける
  • 感情的に話す
  • 呼吸を意識する

機械のように抑揚のない無機質な音声では視聴者の興味は惹きつけられません。場面の盛り上がりに合わせて感情を込めて話しましょう。

ダイナミックなシーンでは音量を上げて、悲しいシーンではトーンを抑えめにメリハリをつけます。

また息切れして音質に影響をきたす事態を防ぐために、呼吸を意識する必要があります。息継ぎの音は意図がない限り本来ない方がよい余計なものです。

編集作業でカットは可能ですが、すべて除去できるとは限らないため、収録の時点で演者が意識するとよいでしょう。

自分でナレーションをする場合に必要なもの

コンデンサマイク・DTM

自力のナレーションはコストを抑えられ、自分の思いどおりに編集できるというメリットがあります。用意するものはナレーション用の原稿、録音機材、動画編集ソフトです。

それぞれ役割や作り方、選び方を紹介します。

ナレーション原稿

シンプルで読みやすいナレーション原稿の準備が大前提です。

一文一義で情報をあまり盛り込みすぎない、難しい単語や表現は極力使用しない、複数の意味にとらえられる曖昧な言葉は避けるなどの工夫が必要です。

原稿はナレーションに必要不可欠な存在ですが、あくまで動画の内容を補足する役割だと認識した方がよいでしょう。

すべて音声で説明しようとせず、強調したい表現や印象的なシーンにピンポイントで用いると、視聴感を損ねず印象的なコンテンツに仕上がります。

録音機材

配信・DTM・マイク・レコーディング12

高音質な録音機材の手配が必要です。音質に優れ、繊細な音声を拾えるコンデンサーマイクはナレーションの収録に適したマイクです。

ダイナミックマイクは音質の面では後れをとりますが、感度が低い反面、屋外の収録にも使える便利さがあります。

マイクで収録した音声をPCやタブレットに取り込む際には高品質のオーディオインターフェースが必要です。

ヘッドフォンは、編集ソフトを使用して動画とナレーションをつなぎ合わせるときに使います。

ノイズがなく訴求力が高いリッチな表現を含めるためには、多少高価でも音質に優れた機材の調達が求められます。

動画編集ソフト

ナレーションの調整が可能な編集ソフトは無料版と有料版があります。求める編集レベルに合わせた使い分けが求められます。

Mac対応のiMovie、Windows対応のWindowsムービーメーカー、両OSに対応したDaVinci Resolveは操作が簡単かつ無料で利用できるツールです。

より高度な編集機能が欲しい場合は有料版を購入する必要があります。Adobe Premiere ProやFinal Cut Pro、After Effectsは動画編集のスペシャリスト向けのスタンダードな編集ソフトです。

AI音声読み上げソフトを使うメリットとデメリット

ビジネスとAI

AI音声読み上げソフトに興味はあるものの「本当に利用できるのか?」と不信感を抱いていませんか。

登場当時より技術が進化したおかげで、現代ではビジネスシーンにも十分使えるクオリティに達しています。

AI音声読み上げソフトのメリットは次のとおりです。

  • 収録にかかる手間や費用を削減できる
  • 柔軟性が高く変更や追加修正に対応できる
  • 人間らしい自然な音声を生成できる

導入費用の負担が伴うとはいえ、長く使い続ければ費用対効果は高くなります。特にコンテンツの更新頻度が多い場合、編集や収録の手間を抑えられるメリットは甚大です。

多言語対応が可能なうえ、公開後の編集や修正が必要になったときも手軽にナレーションを再生成できます。

利用者側の手腕が問われますが、うまく使いこなせば動画制作にかかる費用と作業時間の削減につながる有益なツールです。

一方AI読み上げ編集ソフトのデメリットは次のとおりです。

  • イントネーションや発音に違和感をおぼえる可能性がある
  • 操作や設定に慣れるまで時間を要する

先端技術を駆使しても、いまだに人間に匹敵する感情表現や自然な発音が可能なレベルには達していません。

感情を込めた演出が求められる場面では、依然として人間のナレーターや声優の活用が基本となるでしょう。

また高性能のAI音声読み上げ編集ソフトは操作方法が難しく、習得に時間を要する可能性があります。時と場合によっては、活用が望ましくない場面があることは事実です。

ナレーションを動画制作のプロフェッショナルに依頼する場合のポイント

POINT ポイント

ナレーションを動画制作会社やフリーランスのクリエイター、ナレーター事務所に依頼する場合は次の注意点を意識しましょう。

  • 原稿の完成度を高める
  • わかりにくい部分にはルビを振る
  • 要望は的確に伝える

プロフェッショナルと連携を図るうえで意識したいポイントを詳しく解説します。

ナレーション原稿の完成度を高める

ナレーションの叩き台を作成した後、見直しをかけて精度を高める作業が必要です。

作成者自身では不自然な言い回しや難解な表現に気付かない可能性があるため、第三者にチェックを依頼すると効果的です。

依頼を受けたナレーターや声優は基本的に原稿どおりに読みます。多少違和感をおぼえても発注者に指摘するとは限りません。

原稿の不備はナレーションの質に直結するため、発注前に万全の状態に整えることが大切です。

わかりにくい部分にはルビを振る

原稿に読みにくいと感じる語句や表現があるときは、事前にルビを振りましょう。専門用語や市町村名、氏名などは一般的な読み方が通じない場合があります。

読み間違った状態の音声が納品されたり、途中で確認のやり取りが生じたりすると非効率です。

事前にトラブルを防ぐために、ひらがなやカタカナのルビを振りましょう。細かい部分とはいえ、スケジュールどおりに満足いく質の動画を制作するうえで大切な心がけです。

要望は的確に伝える

読み方や抑揚、発音に指定がある場合は的確に要望を伝えましょう。淡々とクリアに、明るく快活になど、自社のブランドや視聴者に与えたいイメージにマッチさせる意識が大切です。

とはいえ、ゼロから要望を言語化して発注先に伝えるのは容易ではありません。ポートフォリオやサンプル音声をチェックして、テイストやイメージに合致する経験をもつクリエイターを見つけましょう。

彼らは過去の受注経験を活かして発注先とのコミュニケーションにも慣れているため、齟齬のない要件の伝達が可能です。

自社のイメージに沿うクリエイターを探している方はぜひFunusualにご相談ください。

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ナレーションの効果は訴求力が高い心に訴えかけるコンテンツの提供・表現力の向上・多言語対応などです。世界観やブランドイメージ、開発者の想いを表現したい場面に活用が適しています。

近年は技術の進歩に伴い、AI音声読み上げツールの制作現場への導入の動きが活発です。

しかし人間らしい感情的な表現は苦手なため、依然としてプロフェッショナルのナレーターや声優の手を介在する必要があります。

クオリティが高く、良好なイメージの形成や問い合わせの増加などの効果を達成するナレーションを作るためには、スペシャリストの専門的な知見が有用です。

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