映像を使って広報やブランディングしたいが、実写かアニメーションどちらがよいのか迷っている方もいるでしょう。
実写とアニメーションのどちらかを選択するには、目的や内容・ターゲットによって変わってきます。
この記事では、実写とアニメーションのメリットやデメリットを解説するとともに、実写とアニメーションの融合表現も紹介します。
実写とアニメーションの特徴を理解し、適切に選ぶための参考にしてみてください。
映像のジャンル
実写とアニメーションの違いをある程度は知っているが、企業の広報活動にどちらが向いているのか知りたい方もいるでしょう。
実写とアニメーションの定義や表現方法の基本を解説するとともに、実写とアニメーションを融合させた映像手法も紹介します。
広報活動に使用できる表現の方法を理解して、使用するイメージを膨らませてみてください。
実写映像:現実をそのまま映す表現手法
実写映像は実在する人物や商品などが登場する動画で、リアリティが出て雰囲気や状況が視聴者に伝わりやすいです。
そのため、企業では採用やブランディング、広報・商品の宣伝などに使用されます。
実写映像を制作するためには以下のプロセスを踏みます。
- 企画:テーマやターゲットを決めて、映像制作に必要な情報を整理する
- 撮影準備:関係者との日程調整と小道具の手配など
- ロケハン:撮影場所の下見をし、撮影に必要な情報を集める
- 撮影:台本や香盤表を見ながら撮影する
- 編集:編集者がテロップやBGMなどを追加し、制作チームがチェックする
- 試写:企画者が確認を行う
実写映像を制作するには固定撮影やズームなどのカメラワークの方法や構図、照明・カットやトランジションの編集作業など要素を理解し、目的にあわせて効果的な方法を取ることが重要です。
アニメーション映像:動きや世界観を創出する表現手法
アニメーション動画とは、イラストや静止画に動きをつけて架空の存在を表現した動画です。
撮影を必要とせず、複雑な情報でも理解しやすいように整理して伝えることができます。
主なアニメーションの表現方法は以下のとおりです。
- イラストアニメーション
- リミテッドアニメーション
- 線画アニメーション
- モーションアニメーション
- インフォグラフィックスアニメーション
- ホワイトボードアニメーション
- タイポグラフィアニメーション
- キャラクターアニメーション
- ピクトグラムアニメーション
- 3Dアニメーション
- フルアニメーション
- アイソメトリックアニメーション
- ロトスコープアニメーション
- スライドショーアニメーション
上記のアニメーションを制作するためには、アニメーションのイメージを固めてから作品の流れを絵コンテで作成します。
絵コンテが決定したらアニメーションの素材となるイラストを作成します。イラストを組み合わせる編集作業を行い完成です。
実写とアニメーションの融合表現
実写とアニメーションの融合表現はそれぞれの持ち味を生かして、実写で見せるべきところと説明が難しいものの表現を両立しています。
そのため、メッセージを効果的に伝えることが可能です。特に、ブランドのストーリーを直感的にわかりやすく伝えられます。
制作する際には、実写とアニメーションの役割を明確化し、どこに使うのかしっかり計画をしましょう。
さらに、実写とアニメーションのテイストに一貫性を持たせて、視聴者に混乱を与えないことが重要です。
また、実写とアニメーションの2つの表現の切り替えを、ストーリーにあわせて自然な流れにすることが大切です。
実写のメリット
実写の広報的な効果を知りたいと考えている方もいるでしょう。以下の実写映像のメリットを紹介します。
- 実在感を通して信頼性を高められる
- ビジネス動画に向いている
- 視聴者の共感を得やすい
実写が採用活動や広報活動に向いているかの参考にしてみてください。
実在感を通して信頼性を高められる
実写映像には、実在する人物や商品・物などから発信されるメッセージに、説得力や信頼性を高める効果があります。
登場人物の表情や声などからも情報が伝わり、説得力が増して信頼性が高まる動画を作成可能です。
演出や脚色があると事実を伝えられなくなるため、信頼感を高めるためには演出や脚色が少ないドキュメンタリーに近い実写が適しています。
例えば、実際に働いている方や社長のインタビューなどで、会社のイメージへの信頼性を高められるでしょう。
ビジネス動画に向いている
実写映像は会社紹介や商品紹介、インタビュー・セミナー・マニュアルなどのビジネス動画に向いています。
登場人物の声のトーンや喋り方、仕草・表情などのさまざまな情報が視聴者に伝わり、伝えたい情報のリアルに届けられます。
例えば採用活動では実際に働いている方や社長へのインタビューを動画にすることで、企業理念や風土、やりがいへの説得力を増すことが可能です。
さらに、会社のオフィスや工場などの職場環境と仕事内容を知ることができ、安心感を与えることができます。
視聴者の共感を得やすい
実写映像は、利用者や社員などの生の声と表情を届けられるため視聴者の共感を得られやすいです。
特に役者を起用したドラマ形式による感情表現や、製品サービスを使った方の体験談や感想など人物を使った共感型コンテンツや感情を揺さぶるようなエモーショナルな表現が強みです。
視聴者が集中しやすいストーリー構成にすることで、視聴者が登場人物に共感し、具体的なイメージを膨らませることができます。
例えば、実際に働いている方の様子を映像にすることで、会社内の雰囲気や働いたときのイメージを伝えることが可能です。
実写のデメリット
実写映像を撮影したいが、工数やコストに不安がある方もいるでしょう。ここでは、以下の実写映像のデメリットを解説します。
- 撮影環境や出演者の調整に手間がかかる
- 撮影や編集にかかるコストが高くなる傾向がある
デメリットを理解し、実写映像が本当に適しているのか慎重に検討しましょう。
撮影環境や出演者の調整に手間がかかる
動画に出演する方が多いほど撮影スケジュールの調整に手間がかかります。
すべての出演者の予定に合うようにスケジュールを決めてから、場所の手配を行わなければならないため、イメージに合う場所を探すのに時間がかかるでしょう。
また、プロの俳優に出演依頼するときは映像の使用期限や制限が決まっていることがあるので、注意を払って使用しましょう。
ただ、自社の社員を使用する場合は、期限を気にする必要はありません。
しかし、自社の社員の退社や都合によって継続して動画を使用できなくなることがあるので、注意しましょう。
撮影や編集にかかるコストが高くなる傾向がある
実写では撮影に参加する人数が多いほど費用が増えます。さらに、撮影のために必要な場所の使用料や、遠方の場合には宿泊費や交通費などもかかってきます。
撮影時間が長いほど素材が多くなるので、編集時間が増えて、編集にかかるコストが高くなるでしょう。
さらに、高品質な機材を使用するときは、よりコストが高くなる傾向があります。費用対効果に見合った機材を使用するようにしましょう。
また、一度決定した企画やシナリオの修正が必要になると、撮影や編集のやり直しにコストや時間がよりかかります。
できるだけ追加修正が必要のないように、企画段階でしっかり案を練りあげることが重要です。
アニメーションのメリット
アニメーションにはエンタメや子ども向けという印象を持つ方もいるでしょう。ただ、アニメーションを活用することで難しい内容の説明でも理解してもらうことができます。
アニメーションのメリットは以下の点です。
- 抽象的な概念も視覚的に伝えやすい
- 親しみやすいキャラクターで記憶に残る
- 撮影が不要なため制作コストを抑えられる
適所にアニメーションを活用して内容を理解してもらえる動画制作を目指すための参考にしてみてください。
抽象的な概念も視覚的に伝えやすい
実写映像は視聴者が受け取る情報の量が多くなりますが、アニメーション映像では視聴者が受け取る情報を意図的に制限し、抽象化して説明が可能です。
そのため、視聴者に伝えたい情報をピンポイントで伝えることができます。
特に無形商材に関する映像や研修映像などを実写映像で説明を網羅しようとすると、説明が長くてくどい印象を与えがちです。
また、有形商品であっても、アニメーションで製品の内部構造や仕組みを説明することで、より構造や機能が理解しやすくなります。
このように、適切にアニメーション映像を使用することで要点が整理しやすくなるというメリットがあります。
親しみやすいキャラクターで記憶に残る
イベントのオリジナルキャラクターや企業のマスコットキャラクターを登場させることで、親しみやすさと個性を生み出せます。
キャラクターを登場させることで視聴者は感情移入しやすくなり、動画が内容より記憶に残りやすくなるでしょう。
例えば、企業理念やサービス内容を説明する動画にキャラクターを使うことで、企業の価値観やビジョンを記憶に残る方法で伝えられます。
また、企業やブランドの認知度向上にも効果的です。
撮影が不要なため制作コストを抑えられる
実写では出演者の性別や服装、場所・シチュエーションなどを変更するごとに撮影しなくてはならず、制作コストがかさむ傾向にあります。
さらに、撮影後に修正を加える場合は、再度キャスティングから編集まで行う必要があります。
しかし、アニメーションはキャラクターを変更点にあわせて作り変えるのみで使用可能です。
例えば、サービスや商品の仕様変更やマニュアルの変更などによる動画の修正がしやすく、動画の再利用がしやすいため制作コストを抑えることができます。
複数パターンの映像制作を考えている場合は、テンプレートを準備しておくことで時間をかけずに制作できるでしょう。
アニメーションのデメリット
アニメーションを取り入れたいと思い始めたが、信頼性がないのではと不安を感じている方もいるでしょう。ここでは、以下のアニメーションのデメリットを説明します。
- 実在の空間や人物のリアリティを伝えにくい
- 制作前に完成像を把握しにくい
- ビジネス用途では信頼感に欠ける場合がある
デメリットを理解し、適切にアニメーションと実写を使い分けられるように参考にしましょう。
実在の空間や人物のリアリティを伝えにくい
アニメーションではさまざまな表現ができますが、架空の状況であるため実際の空間や人物のリアリティを伝えることや事実を伝えることには不向きです。
例えば、働いている社員のいきいきしている様子を伝えることは、アニメーションでは難しいです。
ほかにも、機械の操作方法のマニュアル動画の場合は、アニメーションより実写の方が部品の動きや操作手順をより正確に伝えることができます。
そのため、人物や商品にフォーカスした動画の場合は実写を選ぶとよいでしょう。
制作前に完成像を把握しにくい
アニメーション映像は制作前に台本や絵コンテなどの構成イメージを作成してから作ります。
ただ、制作会社などとの擦りあわせがうまくいっていないと、異なる仕上がりになってしまいます。
例えば、企業理念に関する動画ではクライアントがイメージする企業理念と、制作会社などがイメージする企業理念に違いが生じることがあるでしょう。
違いを作らないためにも、制作者に事前のヒアリングで動画の目的やターゲットを明確に伝えておくことが重要です。
明確に伝えて目的を共有しておくことで、アニメーション動画制作の成功率が高まり、事前にトラブルを防ぐことができるでしょう。
ビジネス用途では信頼感に欠ける場合がある
アニメーションを過剰に使用してしまうと、集中力が妨げられて信頼性に乏しい印象を与える場合があります。
採用活動における説明会などの動画で、アニメーションを多用することは、参加者にストレスを与えて重要なメッセージの伝達を妨げることになりかねません。
特に、過剰で派手な演出は不適切なイメージを与えやすく、信頼感を失う可能性があります。
そのため、アニメーションはあくまでも内容を効果的に伝達するための補助的な手段として活用していくことが重要です。
ビジネスで信頼感があるアニメーション動画を制作する自信がない方は、外注の利用を検討しましょう。
Funusualはアニメーターや3DCGクリエーターなどさまざまなスキルセットを持つ、プロ動画クリエイターと連携して、質の高い動画制作を提供しています。
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実写とアニメーションの組み合わせのメリット
実写かアニメーションのどちらかを選ばなければならないと考えている方もいるでしょう。
ただ、実写とアニメーションを組み合わせて動画を作成する方法もあります。この方法のメリットは以下のとおりです。
- 映像表現の幅が広がり情報を柔軟に伝えられる
- ターゲットに応じた演出調整が可能
- 表現方法を組み合わせることで差別化が図れる
組み合わせて動画を作成することも視野に入れてみてください。
映像表現の幅が広がり情報を柔軟に伝えられる
実写やアニメーション単体だけでは表現できない概念や感情、情報などを柔軟に伝えることができます。
組み合わせて使うことで、実写のリアリティとアニメーションの創造性が一体化し、魅力的な印象を与えながらメッセージ性のある動画が作成できます。
さらに、商品の見えない特徴や抽象的な経営理念などを視覚化するのにも役立ち、特にテクノロジー系の企業に相性がよい方法です。また、実写やアニメーションの強みをより活かすことが可能です。
ターゲットに応じた演出調整が可能
実写とアニメーションを組み合わせることで、幅広いターゲット層にアプローチが可能です。
実写はリアリティを演出し、アニメーションはファンタジーやクリエイティブな要素を演出するため、それぞれが好きな層にアピールできます。
例えば幼児用の製品であれば、子ども向けにアニメーションを使って親しみやすいキャラクターを登場させ、親向けには実写の家族シーンを入れます。
そのことで、製品の安全性や信頼性をアピールできるでしょう。
表現方法を組み合わせることで差別化が図れる
実写とアニメーションを組み合わせることで、ほかのブランドが提供していない価値を生み出し、競合との差別化を図ることができます。
視聴者を惹きつける表現だけでなく、ブランドのイメージを個性的に伝えることが可能です。
例えば、スポーツブランドが実写でプロ選手のリアルな動きや努力を見せつつ、アニメーションでアスリートの精神力などを視覚化します。
視覚化することで、ブランド力やポジティブなイメージを与えます。
実写とアニメーションの組み合わせのデメリット
実写とアニメーションを組み合わせるときに、ディレクションや制作体制が整っていないと破綻する可能性があります。
実写とアニメーションには強力な視覚効果があるため、派手な表現になり内容が伝わりにくくなることがあります。
また、内容とトーンがブランドや企業のイメージや価値観と一致していないと、誤解を与える可能性があるでしょう。それにより、イメージが損なわれる可能性があります。
さらに、実写の制作コストとアニメーションの制作コストの両方がかかってくるので、コスト管理が難しくなるでしょう。
そのため、コストに見合った効果を発揮するためには動画制作をプロに依頼するのがベストです。
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映像を使って広報やプロモーションなどを展開するためには、目的に合った映像ジャンルを選ぶことが重要です。
実写映像は信頼感を与えることができますが、コストが高くなる可能性があります。一方、アニメーションは伝えたい情報のみを伝えられますが、信頼感やリアリティに欠ける場合があります。
だからこそ、制作する動画ジャンルを選ぶための第一歩は、目的やターゲットをはっきりさせることです。目的やターゲットが定まれば、伝える内容や映像ジャンルも決められます。
しかし、企画や構成から編集まですべてを自社で網羅するのは簡単ではありません。関心を惹ける動画を効率よく作成するためには、専門家にサポートしてもらうのも一つの方法です。
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