近年、SNSを中心とした縦型動画の視聴者が増えています。縦型動画はスマートフォンでの視聴に適しており、SNSとの親和性も高いです。
視聴完了率も高いため広告効果が期待できます。縦型動画を自社の宣伝や広告に使う企業も少なくありません。
縦型動画広告を検討している方のなかには、「本当に広告効果があるのだろうか」「どのように制作すればよいか」といった不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。
この記事では縦型動画について、メリットやデメリット、動画制作の方法など解説していきます。縦型動画について理解を深めることで、効果的な広告制作のヒントが見つかるでしょう。
縦型動画とは
縦型動画はスマートフォンの向きを変えず、そのままフルスクリーンで視聴が可能な動画です。
編集の際は、視聴者がスマートフォンで見ることを前提とし、画面の向きやサイズを調整します。
一般的には、9:16のアスペクト比がスマートフォンなどのモバイル端末の画面に適したサイズとされています。
動画サイズは1080×1920が理想とされますが、動画を投稿するプラットフォームにより異なるため注意が必要です。
スマートフォンに適したサイズに調整することで、画面いっぱいに広告を表示できます。
縦型動画が注目されている理由
縦型動画が注目されている理由は、スマートフォンの普及とSNS利用者の増加です。
総務省の2022年度の情報通信に関する現状報告によると、インターネットに接続する端末の使用は2017年よりスマートフォンがパソコンの使用率を上回りました。
2017年移行もスマートフォンの使用率は増え続け、2021年には88.6%まで上昇しています。
この流れから、現代ではスマートフォンでのインターネット利用が、主流であることがわかります。
スマートフォンの普及と同時にSNSの利用も増加してきました。SNSは誰でも手軽に始められ、情報収集や情報発信が可能です。
TikTokやInstagram、YouTubeショートでは縦型動画の配信が定着しています。
横型動画との違い
横型動画と縦型動画は、それぞれ適している配信端末が異なります。横型動画はテレビやパソコンでの視聴に向いており、縦型動画はスマートフォンでの視聴がぴったりです。
横型動画は、人間の視界と同じ横長で視聴できるため馴染みやすさがあります。
広い視野でとらえる風景や、複数の人物などの映像が得意です。多くの情報を載せられ、映画や長編動画のように詳細な映像を表現できます。
縦型動画と比較し、画面比率が広いためテレビやパソコンでの視聴に適しています。
スマートフォンで視聴する場合、全面表示する際にはスマートフォンの向きを変える必要があり、片手での操作は困難です。
スマートフォンの向きを変えず、横型動画を視聴すると画面の上下に黒い帯が表示され、画面が小さく表示されます。
逆に、縦型動画をパソコンなどで視聴すると、画面の両サイドに黒い帯が表示され画面が切れた印象を受けるでしょう。
縦型動画のメリット
縦型動画は、多くのメリットがあります。縦型動画を広告として利用することで高い宣伝効果が得られるでしょう。
ここでは縦型動画のメリットを5つ紹介します。
手軽に視聴できる
縦型動画は手軽に視聴できる点がメリットです。縦型動画はスマートフォンでの視聴を前提としています。
スマートフォンでの視聴であれば、いつでもどこからでも見やすくなります。
また、視聴の際にスマートフォンの向きを変えることなく、そのまま視聴できる点も視聴者にとっては手軽です。
例えば、電車移動の際に吊り革につかまっている場合、片手が塞がってしまうためスマートフォンの向きを変えるのは困難です。
縦型動画は片手で操作できるため、そのままスムーズに視聴できます。
SNSとの相性がよい
縦型動画はSNSとの親和性が高いといえます。TikTokやInstagramなど多くのSNSが縦型動画の視聴が前提です。
SNSでのコメントやシェアを促しやすく、たくさんの方に見てもらえる可能性があります。
2021年からサービス開始したYouTubeショートも縦型動画の仕様となっており、今後も縦型動画の需要は増え続ける予想です。
表示面積が広い
縦型動画は、表示面積が広いため鮮明に映像をとらえることが可能です。フルスクリーンで動画を視聴できるため没入感も高まります。
単体の人物や物体をアップで映すことができるためインパクトを与えられます。そのため、印象に残りやすく話題にもなりやすいでしょう。
視聴完了率が上がりやすい
縦型動画は、視聴完了率が上がりやすいこともメリットです。縦型動画は1分以内に収まるように作られています。動画時間が短いため短間時間でも最後まで視聴されやすくなります。
スマートフォンの向きを変える必要もないため、視聴者の負担は少ないでしょう。
また、何度も見てもらえる可能性もあります。1分以内の短い動画となるため、印象的な映像は繰り返し視聴されやすく、拡散される可能性も高まります。
若い世代に受け入れられやすい
縦型動画は若い世代に受け入れられやすいです。スマートフォンやSNSの使用率は10〜20代がほとんどです。
総務省の2022年度の情報通信に関する現状報告によると、年齢階層別SNSの利用状況では、2021年の時点で10代が90.7%であり20代は93.2%でした。
このように、若い世代ではスマートフォンやSNSの利用率が高い傾向にあります。SNSと親和性が高い縦型動画は、若い世代にも自然に受け入れられやすいでしょう。
縦型動画のデメリット
縦型動画には多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットも存在します。デメリットを把握し、適切に対策を講じることで、高い広告効果を期待できます。
縦型動画のデメリットは以下のとおりです。
- 表示できる情報量が限られる
- 縦型動画の制作には工夫が必要
- 長時間の動画に向いていない
- パソコンでの視聴時には小さく表示される
縦型動画では、横幅が狭くなるため一度に表示できる情報が制限されます。複数の人物や風景、アクションの多い映像などは全体を映すことが難しいため縦型動画には不向きです。
また、横型で撮影した素材を縦型動画に使用する場合、画質の低下や構図の崩れが生じる可能性があります。そのため、縦型動画を制作する際は、縦型に適した素材を撮影する必要があります。
縦型動画はスマートフォンの画面で視聴することを前提としているため、短時間で見られるものが理想です。
長時間の動画の場合、視聴者が途中で離脱しやすく、最後まで見てもらうのは難しい傾向にあります。さらに、パソコンで見た場合は映像が画面に対して小さく表示されます。
そのためユーザーは、スマートフォンで視聴するのかパソコンで視聴するのかといった利用シーンに合わせて、縦型動画と横型動画を使い分けなくてはなりません。
適切な動画形式やプロモーション手法を判断するには、一定の制作経験が求められます。経験が浅く、判断が難しい場合は専門の制作会社に相談するのも有効な選択肢です。
その際は、ぜひFunusualへご相談ください。FunusualにはBtoBに特化した、専門的な動画制作ノウハウを有しています。
特にITや製造業、建設業や工業といったBtoB企業に特化した動画制作のノウハウを有しており、業界ごとのニーズに適した動画制作が得意です。
各分野の特性に合わせたアプローチ方法をご提案します。
縦型動画の作り方
縦型動画を作るときは、まずテーマを決めることが大切です。
どのような動画を作るか決めておくことで方向性を定めます。テーマが決まれば、撮影、編集へと進んでいきます。
撮影時には、縦型で編集することも考慮しなければなりません。では、それぞれ具体的にどのようなことに注意していくのか解説しましょう。
テーマを決める
テーマを決める際は、ターゲットに合わせて設定することが大切です。誰に何を伝えるか考えておきましょう。
例えば若い世代をターゲットにするのであればトレンドを取り入れた内容にしたり、ビジネスマンがターゲットであれば実用的な情報やノウハウを入れたりするとよいでしょう。
さらに、ストーリーボードを作成しておくと動画の流れや構成を視覚的に整理できます。
シーンごとの場面やセリフを、イラストやテキストでまとめておくと撮影や編集がスムーズに進められるでしょう。
撮影
縦型動画制作時の撮影は、常に縦でする必要があります。手ぶれを防ぐためにジンバルや三脚も準備するとよいでしょう。カメラをしっかり固定することで、クオリティの高い映像が撮れます。
一度撮影したアスペクト比は、変更が難しいため撮影の時点で設定しておく必要があります。
また、3分割することを意識すると画面内の情報が整理しやすいです。
画面を上部と中部、下部に分け、それぞれの領域に配置する内容を決めます。例えば以下のような方法があります。
- 上部はタイトル
- 中部はメインの映像
- 下部は説明文やセリフなどのテロップ
このように、画面のどこに何を載せるか意識して撮影すると、編集もしやすくなるでしょう。
編集
縦型動画の編集では、動画時間や動画サイズ、BGMの選択が大切です。動画時間は60秒以内が理想です。
動画サイズは9:16がスマートフォンのフルスクリーンで視聴できるサイズとなります。
推奨される解像度は各SNSにより異なります。フルHDで撮影した場合は、YouTubeショートやTikTokでは1920×1080です。
しかし、Instagramでは縦型動画のアスペクト比が5:4となり、画素数は600×750になります。
BGMの選択は、動画時間が短い分インパクトを与えられるものが求められます。アップテンポのものや印象の強いものがおすすめです。
縦型動画の編集のコツ
縦型動画の編集にはコツがあります。視聴者を惹きつける動画を制作できれば、広告の成果が得られるでしょう。
ここでは編集のコツと、動画を編集する際のソフトやアプリはどのように選べばよいか解説していきます。
続きが気になるような作り方にする
縦型動画を編集する際は、視聴者が続きが気になるような構成を意識することが重要です。冒頭の3〜6秒で心をつかむ必要があります。
冒頭で視聴者の興味を引けなければ、スキップされる可能性が高まるでしょう。また、サムネイルにも情報を入れることで、興味を引くことができます。
興味を引く動画を制作するにはターゲットを明確に設定し、冒頭でターゲットに響く内容を提示することが重要です。
1分以内のショート動画にする
1分以内のショート動画にすることで視聴者は気軽に視聴できます。動画時間は、SNSにより異なります。各SNSでの動画時間は以下がおすすめです。
- YouTubeショート:15〜60秒
- Instagramリール:15〜30秒
- TikTok:9〜15秒
広告の内容やターゲットによって、適切な動画時間は異なります。例えば、イベントの告知であれば15秒程度で十分ですが、メッセージ性の強い広告では1分程度が適しています。
ソフトやアプリで編集する
縦型動画の編集はソフトやアプリを用いて行われます。それぞれに違いもあり、何を選択すればよいか迷うことも少なくないでしょう。ソフトやアプリを選ぶ際は以下の点を参考にしてみてください。
- 無料でお試しができるか
- やりたい編集機能があるか
- 作成したい動画の再生時間に対応しているか
- スマートフォンも対応しているか
動画制作のソフトやアプリのなかには無料で始められるものもあります。まずは無料で使えるものから試してみるとよいでしょう。
編集の際の基本機能や、使いやすさも大切です。ご自身がやりたいことができる機能があるのか、作りたい動画の再生時間に対応しているか確認しましょう。
使いたい機能が無料では対応していない、動画の長さに制限があるなどの理由でやりたい編集ができない場合は、ほかのアプリやソフトを試すか有料版の検討が必要です。
動画編集を行うツールによっても、ソフトやアプリの選択肢は変わってくるでしょう。隙間時間や移動中も編集をしたい場合はスマートフォンにも対応したものがおすすめです。
縦型動画に適した活用事例
縦型動画は手軽に視聴できるため、高い宣伝効果が期待できます。そのため、多くの企業や個人が注目している種類の動画です。
ここでは、縦型動画に適した活用事例4選を解説していきます。
自社の広告や宣伝動画
自社の広告や宣伝動画は、SNS上の縦型動画を活用することで高い宣伝効果を期待できるでしょう。
Instagramのストーリーズやリール、TikTokやYoutubeで広告動画を流すことで、多くの方に視聴してもらうことができます。
また、サービスや企業の説明を動画を通じて行うことで、文章だけの場合よりも伝わりやすくなります。
縦型のフルスクリーンで視聴できることで、インパクトを与えられるでしょう。視聴者を惹きつける動画であれば拡散され、よりたくさんの方に見てもらえます。
女性向けの動画
女性向けの動画も縦型動画におすすめです。女性は男性と比較し、手が小さい方が少なくありません。
手が小さい場合、画面を横に向けると片手では持ちづらくなります。そのため、片手の操作で視聴できる縦型動画は受け入れられやすいです。
関連記事も併せて掲載することで、動画を見た流れでスムーズに読み進めてもらえます。
コスメやケア用品であれば商品の特徴を訴求したり、使い方を説明したりすることで興味を引くことができるでしょう。
キャンペーンへの誘導動画
キャンペーンへの誘導動画も縦型がおすすめです。縦型動画で視聴した流れでキャンペーンページに移動しても、スマートフォンの向きを変えずに操作できます。
また、人気のインフルエンサーにキャンペーン内容の体験をしてもらうことで、若い世代の興味を集められるでしょう。
コーディネートの紹介動画
コーディネートの紹介動画も縦型動画がおすすめです。コーディネート動画では頭からつま先まで全身が映る必要があります。
縦型動画であれば、立っている全身を映したり、特に訴求したいファッションをアップにしたりできます。そのため、コーディネートの詳細な紹介が可能です。
縦型動画作りは制作会社に依頼することも可能
縦型動画を作成する場合、動画制作にはさまざまな準備が必要となります。時間やリソースが不足している場合は、制作会社への依頼が有効です。
制作会社へ依頼することで、得られるメリットは以下のとおりです。
- 動画制作の負担を軽減できる
- クオリティの高い動画が制作できる
- 専門家の経験やスキルを活用できる
- 客観的な視点からアイデアを取り入れられる
動画制作会社へ依頼することで、動画制作にかかる負担を軽減できるため本来の業務へ集中できます。
また、動画制作会社には撮影機材も揃っています。動画制作に必要なノウハウや、専門家の経験やスキルを活用できるため、クオリティの高い動画ができるでしょう。
プロに相談することで、客観的な視点からアドバイスを受けることも可能です。動画作成の依頼を検討中の方は、ぜひ一度Funusualへご相談ください。
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縦型動画の制作を依頼するなら
縦型動画は、手軽に視聴できることからSNSとの相性がよく、宣伝効果の高い広告となることがわかりました。
ただ、効果的な広告とするためには、縦型動画のノウハウの理解が必要です。動画制作を行う際には機材の準備や、ストーリーボードの準備など多くのリソースを必要とします。
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