企業が伝える情報や将来の経営ビジョンが、投資に値するか否かを判断するために、IR活動はとても重要な役割を担っています。
企業にとって重要な株主総会や決算説明会といったIR活動の場で、テキストベースの資料では企業の魅力が十分に伝えられないと悩んでいるIR担当の方は少なくないのではないでしょうか。
この記事では、IR活動の場で動画がもたらすメリットと、利用するシーンや制作するときのポイントについて解説します。
「自社の紹介をもっとわかりやすく、より魅力的に伝えたい」と悩んでいらっしゃる方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
IR(株主総会・決算説明会)動画には2種類ある
一言にIR動画といっても、使用する場面によって動画の種類は異なります。IR動画は、以下の2種類に分類することができます。
- 株主総会・決算説明会で使用する動画
- 株主総会・決算説明会そのものの動画
それぞれ詳しく解説しますので、検討している使用方法と照らし合わせてみてください。
株主総会・決算説明会で使用する動画
株主総会や決算説明会で使用する動画は、事業の説明や決算報告をよりわかりやすく説明するために制作されます。
紙の資料を用いた説明では冗長的になりやすく、参加者はただ説明を聞くだけで理解しづらくなるケースが少なくありません。
動画を活用することによって、視覚と聴覚に訴求でき、端的で理解しやすい説明が可能です。
株主総会・決算説明会そのものの動画
実際の株主総会や決算説明会を撮影した動画は、時間の都合で参加できなかったり、遠方で参加できなかったりした株主や投資家へ向けて情報発信をすることができます。
当日参加できなかった方は、紙の資料でしか情報を知ることができず、理解しづらい部分がある場合が少なくありません。
しかし、当日の状況を動画として記録し視聴してもらえれば、参加者と同じ説明を聞くことができ理解しやすくなります。
IR(株主総会・決算説明会)動画制作のメリット
IR動画を制作することは、5つのメリットを得ることができます。
- 株主・投資家が業績報告を把握しやすい
- 事業・決算の概要がわかりやすい
- 説明が冗長にならなくてすむ
- 株主が繰り返し見返して内容を理解しやすくなる
- 遠方に住む株主にも情報を伝えられる
一つずつ詳しく解説するので、IR動画を制作するか悩んでいる方の検討材料にしていただければ幸いです。
株主・投資家が業績報告を把握しやすい
テキストベースでの業績報告の場合、資料を読みながら説明を聞くことになり、さまざまな情報を自分で整理しなければならず理解が追いつかない方も少なくないでしょう。
しかし、動画を活用して報告を行えば、演出の工夫によって複雑な情報を簡潔に表現することができます。
具体的には、グラフやアニメーション・テロップで表現することで、事業の状況や市場の変化を視覚的に伝えることが可能です。
その他に、動画にストーリー性を持たせることで、目指すビジョンや価値観に対して共感を得ることができるでしょう。
事業・決算の概要がわかりやすい
株主総会や決算説明会で重要な事業・決算の概要報告は、資料のなかから数字や成果の背景を読み取ることが難しい場合があります。
IR動画で事業や決算の概要を行えば、売上高の推移や利益の変化をわかりやすく表現することができます。
また、ナレーションや映像によって、推移の背景や要因をわかりやすく伝えることが可能です。
説明が冗長にならなくてすむ
株主総会や決算説明会では、資料を淡々と読み上げるケースが少なくありません。参加者も、企業が伝えたい情報が理解しづらく、途中で飽きてしまう方もいるでしょう。
動画を活用することで、説明にメリハリをつけることができ、わかりやすく飽きにくい情報伝達をすることができます。
1分間の動画が持つ情報量は、一般的なWebページの約3,600倍に相当するという結果が、アメリカの調査会社によって発表されています。
何枚もの資料を読んで理解するよりも、動画を視聴することでより早く、効果的にIR情報を伝えられることは動画ならではのメリットといえるでしょう。
株主が繰り返し見返して内容を理解しやすくなる
株主総会や決算説明会で使用した動画を自社サイトに掲載しておくことで、当日わかりづらかった部分を繰り返し見直せることも、動画のメリットです。
近年ではIR情報の動画を集めたサイトも存在しているので、既存の株主や投資家だけでなく、不特定多数の方へ向けて情報発信をすることも可能です。
繰り返し動画を視聴することで株主の理解を深められるだけでなく、掲載場所によっては新たなステークホルダーの発掘にも一役買ってくれるでしょう。
遠方に住む株主にも情報を伝えられる
IR動画を自社ホームページに掲載したり、メールやSNSなどで配信したりすることで、当日参加できなかった遠方の株主や投資家へ情報を発信することが可能です。
企業の活動報告をダイジェスト形式で編集しなおせば、視聴者が短い時間で内容を把握でき、株主や投資家と動画を通してコミュニケーションを図ることができます。
また、動画の掲載は自社ホームページへの滞在時間向上にもつながり、企業名はもちろん製品やサービス名での検索で上位表示されることが期待できます。
Funusualは、IT・製造業・工業・建設業など、BtoB企業向けの動画制作に特化し、企業の魅力や価値を伝える映像を数多く手がけてきました。
お客様のご要望を丁寧にヒアリングし、企業のメッセージを的確に伝えるための企画・構成・撮影・編集までワンストップで対応できる体制を整えています。
IR動画の活用を検討している方は、ぜひFunusualにご相談ください。
株主や投資家に信頼感を与え、企業の成長戦略を的確に表現する動画を制作することで、IR活動をより効果的にサポートします。
IR(株主総会・決算説明会)動画の利用シーン
IR動画は、一度制作することでさまざまなシーンで活用することができるツールです。
通常ならシーンごとにさまざまなツールを用意する場面でも、IR動画が一つあれば、多様な使い方ができます。
IR動画の具体的な活用シーンを以下で詳しく紹介します。
株主総会などの報告会で使用
株主総会や決算説明会は、IR動画が活躍できる代表的な場といえるでしょう。
売上の状況だけでなく、企業のビジョンや理念をわかりやすく伝えることで、透明性のある報告ができます。
動画を活用した説明を行うことで理解しやすく、印象に残りやすい株主総会の実現が期待できます。
また今後の展望やその背景を、動画によって視覚と聴覚へわかりやすく訴求することは、企業の信頼度向上にもつながるでしょう。
Webサイトで公開
紙の資料をPDFに変換すれば、Webサイトへ公開することは可能です。
しかし、Webサイトへ訪れた方はすべてのページを最後まで読み切るか、必要な情報を自身で探し出さなければなりません。
資料の代わりに動画を掲載すれば、サイト訪問者は動画を視聴するだけで、事業概要や企業の魅力を容易に知ることができます。
何ページにも及ぶ資料を読み解くことなく企業情報を入手できるため、株主や投資家にとって効率がよく、企業に対する親近感を生む効果が期待できるでしょう。
上場前にプロモーションとして使用
企業が新規上場を検討している場合、IR動画は関連企業や潜在的な投資家に対して、魅力をアピールできる情報発信のための心強いツールになります。
一つのIR動画には、企業理念や事業内容、収支や将来のビジョンなどさまざまな情報が含まれています。
上場前に動画でプロモーションをすることは、注目を集め、投資家からの信頼を得やすくなるでしょう。
また、自社サイトだけでなくSNSやIR動画の情報サイトなどに掲載することで、より多くの潜在的ステークホルダーへ情報発信できるのも動画ならではの活用方法です。
IR(株主総会・決算説明会)動画制作のポイント
株主総会や決算説明会のために制作するIR動画は、淡々と情報を流すだけでは、動画の持つメリットを活かしきれません。
ここからは、効果的なIR動画を制作するための3つのポイントをご紹介します。
IR動画の制作の企画検討をする際の参考にしてみてください。
メッセージ設計をクリアにする
事業内容や決算状況など、複雑で膨大な情報をわかりやすく伝えることが、IR動画が担う重要な役割です。
そのためには、伝えたい情報を明確にし、順序をしっかり組み立てることが大切です。まずは伝えるべき情報の整合性を保ちつつ、視聴者が短時間で理解しやすくなるように整理をしましょう。
また、伝えたい情報がはっきりしていても、順序がバラバラになってしまうと視聴者が情報を整理することが難しくなります。
伝えるべき情報の次にその裏付けとなる内容を伝え、一つづつ情報を理解できるように、内容を組み立てましょう。
伝える情報は自社にとって都合のよい内容だけでなく、状況のよくない数字や業務を加えることも、透明性のある企業としてアピールするためには必要です。
透明性のある企業であることをアピールすることで、自社に対する信頼度や企業価値の向上につながります。
ブランドイメージに合わせることを意識する
IR動画は、企業の概要を伝えるための重要な役割を担っているツールです。
映像やイラスト、ナレーションなどのテイストが企業イメージと異なると、企業イメージの低下につながる可能性があります。
動画を見た視聴者が企業の特徴をすぐ理解できるように、ブランドイメージに一貫性を持たせるようにすることが、効果的なIR動画を制作するためのポイントです。
視聴者を飽きさせないようにメリハリをつける
動画で事業内容や決算報告をする場合、動画の尺が長くなりやすいです。そのため、動画の演出に工夫がないと、視聴者は途中で飽きてしまう傾向があります。
撮影時のカメラアングルの変化や、アニメーションやテロップを取り入れるなどして、動画にメリハリをつけることも大切なポイントです。
動画の途中で口頭による説明を加えるのもよいでしょう。ただ動画を見ているだけの時間も、視聴者が飽きてしまう原因の一つです。
動画と口頭による説明を上手に使い分けることで、制作した動画をより効果的に使うことができるでしょう。
わかりやすいIR(株主総会・決算説明会)動画を制作するための注意点
ポイントをしっかり理解したうえで制作されたIR動画は、株主総会や決算説明会の場でしっかりと効果を発揮することができるでしょう。
しかし、注意するべき点を踏まえて制作をされていない動画は、望んだ成果を得られない可能性があります。
制作時に注意したい点は、次の2つです。
- データはビジュアルで見せる
- 幅広い年齢層に見られることを意識する
それぞれ以下で詳しく解説します。
データはビジュアルで見せる
数字やテキストをスライドで見せるだけでは、視聴者はすぐに理解することができません。
決算の数字や市場の概要などのデータは、グラフィックやアニメーションといった表現方法を用いて、視覚に訴えるようにしましょう。
ビジュアルで訴求することで、情報を深く理解しやすくなり、視聴者の印象にも残りやすくなります。
幅広い年齢層に見られることを意識する
動画を視聴する株主や投資家は、若年層から高齢者まで、幅広い年齢の方がいるでしょう。
そのため、どの年代の方が視聴しても受け入れやすい動画にする必要があります。
演出はもちろん、使用する言葉や表現にも気をつけて、誰が見ても理解できる動画にすることが大切です。
Funusualでは、企画から納品までの一貫したサポート体制を整え、株主や投資家に企業のビジョンや成長戦略を効果的に伝える動画を提供します。
これまで培ってきた豊富な経験を活かし、視聴者が理解しやすく、信頼感を与えるストーリー設計や映像演出を実現し、企業ごとの特性や目的に合わせた適切なプランをご提案します。
「どのようなIR動画を作るべきか悩んでいる」「自社の魅力をしっかりと伝えたい」という方は、ぜひFunusualへご相談ください。
IR(株主総会・決算説明会)動画全般のデメリット
IR動画の制作を検討するとき、知っておきたいデメリットも存在します。
IR動画全般に存在するデメリットは、次の3点です。
- 制作にコストと時間がかかる
- 会場を撮影する場合は肖像権に配慮が必要
- 炎上する可能性がある
以下で詳しく解説します。
制作にコストと時間がかかる
動画制作を作成する際には、コストや制作時間がかかります。動画の種類や演出によって費用や時間は異なるため、費用相場や制作スケジュールを事前に確認しておきましょう。
動画の納品期日をしっかりと把握しておかないと、使用したい日程までに納得のできる動画が完成しない可能性があるため注意が必要です。
会場を撮影する場合は肖像権に配慮が必要
IR動画を自社サイトやその他の媒体へ掲載するときに、動画を再編集して会場の様子を追加するケースは少なくありません。
会場の様子を撮影するときに参加者が映ってしまい、トラブルが発生することも考えられます。
事前にアナウンスをするか、表情がわからないように加工するなど、肖像権への配慮が必要です。
炎上する可能性がある
さまざまなWeb媒体に掲載できることが動画のメリットですが、間違った情報や不適切な表現をすると、拡散され炎上する可能性があることも動画のデメリットといえるでしょう。
クオリティが低い動画も、企業のマイナスイメージとして拡散される原因になります。
IR動画は、撮影して完成ではなく、さまざまな手法で編集をすることで効果を引き出すことができます。
しかし、動画制作の知識が乏しいままIR動画を制作した場合、完成した動画のクオリティは低くなるでしょう。
クオリティの低い動画を大切な場で使用した場合、企業価値を損なう可能性があり、注意が必要です。
IR動画の制作を検討するときは、デメリットを理解したうえで、対策を講じて適切に利用するようにしましょう。
動画制作は内製か外注か
動画の制作を検討するとき、内製か外注か、外注ならどのような会社に依頼をすればよいか悩む方は少なくないでしょう。
ここからは、動画制作をどこで行うか、選択肢とそのメリット・デメリットをご紹介します。
内製はコストを抑えられるが手間がかかる
自社で動画制作をする場合、機材や編集ソフトなどが用意できれば、制作コストを抑えることが可能です。
一方で、動画制作における知識や経験、スケジュール管理などのすべてを自社で行う必要があります。
そのため、動画制作の知識のある人材が不足していると、クオリティの高い動画を作ることが難しくなります。
また、動画制作の知見が乏しいと撮影や編集のスケジュール管理ができず、必要な日時までに動画が完成しないリスクも高まるでしょう。
動画制作の内製はコストが抑えられる反面、手間がかかることを理解したうえで、しっかりとした事前準備とスケジュール管理が必要です。
外注はコストはかかるがクオリティに期待できる
動画制作を外注する場合、必要なコストは内製と比較すると高くなるケースが少なくありません。
しかし、動画制作を専門にしている会社に依頼することで、培ってきたノウハウを活かしたクオリティの高い動画の制作が期待できます。
会社によっては企画段階から参加し、完成までのスケジュール管理も行ってくれることもあります。
動画制作を専門にしている会社なので編集にも強いため、企業イメージに沿った動画を制作することができるでしょう。
制作会社はBtoBに特化しているところがおすすめ
動画の制作を外注するとき、依頼する制作会社はBtoBに特化した動画制作会社がおすすめです。
BtoBに特化した制作会社は、企業のブランディング、クライアント企業や顧客への訴求力を高める動画を制作するノウハウを豊富に持っています。
また、BtoB企業に特化した制作会社のなかでも、IR動画の制作経験が豊富な会社を選ぶのがポイントです。
企業イメージに沿った動画を制作するだけでなく、企画段階で完成イメージを共有することができます。
IR動画に不慣れな会社へ依頼をすると、株主総会や決算説明会のイメージから伝えなければならず、意図したものと違った動画ができてしまう可能性があるので注意が必要です。
IR(株主総会・決算説明会)動画で株主に好感を持ってもらおう
IR動画は、そのできばえによって株主総会や決算説明会の結果を大きく左右する、重要なコンテンツです。
参加した株主や投資家は、IR動画を通じて、企業への投資をするか否かを検討する可能性があります。
また、さまざまなサイトへ掲載できる一方で、品質の低さや不適切な表現があると企業イメージが低下する恐れがあるため注意が必要です。
Funusualは、BtoB企業に特化した動画制作のプロフェッショナルとして、これまで数多くの動画を手がけてきました。
企画から撮影・編集までのワンストップ対応により、企業の伝えたい内容を整理し、視聴者に分かりやすく訴求できる動画を提供することが可能です。
株主総会や決算説明会向けの動画制作に必要な知識と経験を活かし、企業の魅力やメッセージを的確に伝える映像を制作いたします。
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