会社説明会を動画で配信して採用活動につなげる会社が増えています。
口頭やスライドを使った説明だけでは見えてこない仕事のリアルな様子や、インタビューを通した先輩社員のキャリアパスといった情報を伝える手段として動画は有効です。
この記事では、会社説明会動画を活用するメリットと、動画制作に必要なポイントについて解説します。
会社説明会動画の制作を検討している企業様は、この記事を参考にしていただけますと幸いです。
会社説明会動画で採用を成功させるには?
結論からいうと、採用したい人に向けた内容を動画の要素に盛り込み、SNSや動画配信サービスに発信することです。
就職活動をしている学生と求職者では、求める企業像に違いがあります。
動画の内容を学生や、求職者に特化させて「仮にこの企業に就職した場合、自分の未来はどうなっているだろうか」というイメージを具体的に持ってもらうようにすることが大切です。
学生が企業に求める条件
2024年の調査によると、学生と求職者とで、企業に求める条件が異なります。まず、学生が重視している内容について多い順に以下にまとめました。
- 社風や人間関係のよさ
- 企業の安定性
- 待遇面のよさ
- 福利厚生のよさ
企業の社会貢献性や技術力といったキャリア形成に関わる要素よりも、長期間働くことを重視する傾向があります。
つまり安定性を重視して就職先を決める傾向があるようです。続いて求職者の求めている条件を多い順に以下にまとめました。
- 休日、残業が適正範囲内である
- 希望する勤務地である
- キャリア、スキルを身につけられる
これらの要素から安定性よりも自身の目的に合った企業を選ぶ傾向が強いと考えられます。
求職者が企業に求める条件
求職者の重視するポイントはさまざまですが、特に労働時間の改善・勤務地の選択・キャリアアップを目的とする方が多いとされています。一方で退職理由を多い順にまとめました。
- 人間関係が悪かった
- 会社の安定性への不安
- 休日、残業時間に対する不満
この結果から、人間関係に関しては決して求めている条件の上位として挙がっていなかったとはいえ、アピールする要素として無視できないのではないでしょうか。
会社説明会動画を活用するメリット
会社説明会を動画で行うことには以下の4つのメリットがあり、それぞれについて詳細を解説します。
時間や場所の制約がない
まず、会社説明会に出席したいと考える側に以下のようなメリットがあります。
- 都合のよい時間に視聴できる
- 予定に余裕を持つことができる
- 交通費の負担が軽減される
オンデマンド配信にすることで、会社説明会自体を開催しなくても求職者や学生が都合のよい時間に視聴することが可能です。
また、会社説明会の日付が重なってしまったという場合であっても、どちらかを諦める必要なく、両方の説明会に参加できます。
さらに、自宅で会社説明会を視聴できるため、行き来するときに発生する交通費の負担が軽減されます。
職場の雰囲気を伝えやすい
動画は現場の雰囲気や社員の想いを直接伝える手段として適しています。
インタビューを交えると、勤務している社員のキャリア形成を行っているのかをより具体的に知ることができます。動画を視聴した求職者や学生は企業で働き、キャリアを形成するまでの過程をより想像しやすくなるのです。
担当者の負担を軽減できる
会社説明会を主催する企業には以下のようなメリットがあります。
- コストを削減できる
- より多くの人に集まってもらえる
会社説明会を開催するごとに会場のレンタルや、人事担当者の派遣が必要です。そのため会場のレンタル費や、派遣した人事担当者の人数に応じた人件費・交通費がかかります。
しかし、オンデマンド配信にしたり、ナビサイトを利用しZoomを用いたオンライン形式を採用したりすることでそれらの費用が削減可能です。
そして、上記で説明した参加を断念せざるを得なかった層の獲得につながることが期待できます。
SNSやYouTubeと連動できる
会社説明会で用いる動画をSNSやYouTubeへ利用することで、さらに多くの求職者や学生にみてもらえる機会が増えます。
卒の人や若手の求職者のおおよそ2人に1人が、SNSやYouTubeを利用し、活用しているといわれているため、採用したいターゲットが若年層であればより母集団形成に効果的であるといえます。
会社説明会動画の作り方
会社説明会の動画は7つの工程を経て作成されます。各工程の詳細を解説します。
テーマ・ターゲットの決定
どのような人を採用したいのかを決めます。単に新卒者や求職者とするのではなく、「文系でヒアリング能力が高い人を積極的に採用したい」など、採用したい人の属性まで絞っていくことが重要です。
理由は目的をより絞っていくことで動画の内容を決めやすくなるからです。
出演者の決定
主に人事担当者や総務担当者が出演します。ほかにも採用担当者が待遇・福利厚生の説明を担い、社長が企業代表の挨拶を行います。
事業紹介では各部署に所属する社員が出演しますが、若手社員の出演が効果的です。
理由は、近い世代の学生や求職者にとって身近な存在に感じることで、より親近感を持ってもらいやすくなるからです。
ただ、動画の尺により、それぞれの出演時間は変わります。そのため配分をあらかじめ決めておく必要があります。
資料の作成
パワーポイントでの作成が可能です。画像・グラフ・図などを活用すると視覚的にわかりやすいためおすすめです。
一方で他社以上に印象をもってもらいたいという意図があり、デザインにより力を入れたい場合は、外注してデザイナーに作成を依頼することができます。
ただ、その場合は制作会社の指定にあわせて資料作成を進めなければならない場合があります。
シナリオの作成
動画内容の進行を具体的にどうしていくのかを設定していきます。会社説明会の進行と同じであることが一般的です。
会社説明会だけでは伝えられない部分の演出をどうするか、またそのタイミングをどうするのかといったことをここで決めていきます。
制作会社へ外注をする場合は絵コンテを作る必要があります。絵コンテとは動画の設計図のようなものです。
進行をコマに分けて、セリフや欲しい演出を当てはめていき、企業側と制作会社側との認識を共有していくことが重要になります。
撮影機材などの準備
香盤表という撮影を行うスケジュール表を作成します。香盤表は絵コンテをさらに詳細にしたもので、シーンごとに以下の内容を設定して作成されます。
- 撮影に必要な機材
- 出演者がどう動くか
- 撮影者がどう動くか
撮影者、出演者ともに仕事上の都合がよい日を打ち合わせたうえで決め、その日に合わせて撮影場所の確保や機材の準備を行う必要があります。
撮影・編集
撮影は香盤表に沿って進め、スムーズな進行を心がけます。映像のクオリティを高めるため、カメラワークや照明、音声のクリアさにも細心の注意を払い、視聴者にとって見やすい映像を目指しましょう。
編集では、話している内容を分かりやすく伝えるためにテロップを挿入し、視認性を向上させることも重要です。
また、冗長な部分や不要なシーンを適切にカットし、テンポの良い仕上がりになるよう調整します。
視聴者が飽きずに最後まで見てもらえるよう、ストーリー性や流れにも配慮した編集を行いましょう。
撮影時は、映像の安定性を確保することが重要です。手振れが生じると視聴の妨げになるため、三脚やジンバルを活用し、できる限り安定した画角で撮影しましょう。
配信
オンデマンド配信にはSNSやYouTubeへ投稿する方法と、就職ナビサイトと連携させる方法があります。特にSNSでは動画によい評価が集まる程拡散されるため、さまざまな学生や求職者に見てもらいやすくなるためおすすめです。
また、YouTubeやSNSに投稿するときは、ターゲットになる層が統計的にSNSやYouTubeを見る時間帯に合わせた投稿が必要になります。
理由はSNSやYouTubeには普段からさまざまな投稿があるからです。投稿した内容は、徐々に更新される不特定多数の投稿によって埋もれていき人目につきにくくなっていきます。
時間によってはターゲット層のSNSの利用率が低い時間もあり、せっかく投稿しても見てもらえない可能性が生じます。
会社説明会動画のおすすめ構成
会社説明会の進行になぞって作られることが多く、以下の6つによって構成されています。それぞれのパートについて解説します。
会社概要
主に以下の3つを説明しています。
- 会社の規模
- 事業内容
- 組織体制
会社設立日・資本金・本社、もしくは支社の所在地・従業員数から会社の規模を説明します。
そして、どのような組織体制でどういった事業を行っているのかを理解してもらうねらいがあるパートです。
代表者メッセージ
創業者や、会社代表者がどのような想いでこの事業を立ち上げ、業務を行っているのかを説明するパートです。
新卒者や求職者に事業に対して共感を持ってもらうことが目的ですが、一方で職場の第一印象を感じるパートでもあります。
好印象を得やすい話し方のポイントは以下の3つです。
- 明るい声で話す
- 笑顔を絶やさない
- はっきりと発音する
男性は女性の高い声に、女性は男性の低い声に好感を持つといわれています。
うつむいてしまったり、早口になってしまったりするとよい印象を得られなくなってしまう事に注意が必要です。
事業内容・商品やサービスの説明
どのような人、組織に向けたサービスや商品を提供する会社なのかを説明するパートになります。
場合によってはB to Bといった学生や業界未経験の求職者がイメージのつきにくいビジネスもあるため、業界の基本構造・自社の立ち位置を含めた詳細な説明が求められます。
仕事内容
上記の事業に対して、日々の業務にはどのようなものがあるかについて説明するパートになります。
業務内容に加えて、将来こういった人材になってほしいというビジョンを示すと業務に対してのイメージがつきやすくなります。
社員のインタビュー
インタビューは仕事の内容や、働いている社員の印象についてより具体的に知ることができる重要なパートになります。
また、演者の印象で企業に対する好感を得られることも大きなメリットです。前述のように明るい表情で視聴者が聞きやすい声で話すようにしましょう。
社内の人間関係はどうなのかについてアピールできる機会でもあります。
アットホームな雰囲気なのか、チームとしてのコミュニケーションがとりやすい関係構築ができているかについても掘り下げることができます。
これらのことを意識してよりターゲットに対してキャッチ―な質疑応答を作ることをおすすめします。
求人情報
以下の4つについて解説するパートになります。
- 待遇
- 福利厚生
- 勤務地
- 選考試験
給与・勤務時間・休暇といった待遇に加えて、業種によっては在宅勤務の有無に関しての説明が必要になります。
また、どこの勤務地に配属されるか、どのような試験を経て合否が決まるかといった詳細を説明し納得を得てもらうためのパートです。
求人サイトで参照できる内容のパートではありますが、新卒者が企業に求める内容に福利厚生のよさを挙げる方は多いです。
よって福利厚生への関心が高いため、強調することで企業に対する好感が得られるきっかけになる可能性があります。
「どんな構成にすればよいかわからない」「魅力的な動画を作りたいけれど、何から始めればいいの?」そんなお悩みをお持ちの方は私たちにお任せください。
Funusualは、企画から撮影・編集・納品まで、一貫したサポート体制で、企業の魅力を最大限に引き出す動画を制作いたします。
会社説明会動画を活用し、より多くの優秀な人材を獲得したいとお考えの方は、ぜひFunusualへご相談ください。
会社説明会動画の成功事例
実際に会社説明会動画を活用し、成功した事例で共通していえることはYouTubeへ投稿していることです。その他にも3つの工夫を取り入れている事例がありますので解説します。
- リクルートサイトに埋め込む
- チャプターリストを活用する
- 短編動画をSNSに投稿する
まず、会社説明の動画をリクルートサイトに埋め込む事例もあります。
目的は動画を視聴してもらい、待遇などを再度確認してエントリーフォームを押してもらうという導線を作ることです。
YouTubeの動画概要欄にリクルートサイトのURLを記載する方法もあります。
また、視聴者の気になる部分を巻き戻して見やすくしたり、気になる内容だけを見たりできるようにチャプターリストを編集している会社も見られました。
SNSへ自社紹介として短編ショート動画をいくつか投稿している会社もあります。
例えば、InstagramやTikTokに投稿するため、1分程度の社風編・採用編・オフィスツアー・社員の1日などといった短編動画をいくつか投稿し、自社アピールを促すことにも利用されています。
実際に志望動機や会社を知ったきっかけでikTokといったSNSを見て気になったと回答する求職者もいるため、SNSでのアカウント運用も有効です。
会社説明会動画は動画制作会社に外注するべき?
会社説明会を動画で行う会社は多く、学生や求職者に印象付けたり、自身の理想とする会社かをより知ってもらったりする必要があります。
そのため、構成を練り、動画作成までを一貫して外注する会社も少なくありません。
即戦力になる人材や若手の人材を採用したいと思うライバル企業が多数いるなかで一人でも多くの母集団形成を行うためには効果的なアプローチが必要です。
ターゲット層のニーズに合うだけでなく、より学生や求職者の印象に残すためにはどのような構成にするかが重要になります。そのためには知識に特化したプロの力が必要になります。
Funusualは、BtoB企業の動画制作に特化し、数多くの企業の会社説明会動画を手がけてきました。
企画から撮影・編集・納品まで一貫したサポートを提供し、企業の魅力を的確に伝える映像を制作します。
「よりキャッチーな動画で就職希望者の関心を引きたい」「会社の雰囲気や魅力を直感的に伝えたい」とお考えの方は、実写・アニメーション・3DCGなど、多彩な表現手法を駆使できるFunusualにご相談ください。
会社説明会動画を動画制作会社に外注する場合の費用相場
費用の相場は100,000円〜1,000,000円以上と大きな幅があるため演出ごとにかかる相場を以下にまとめました。
しかし、尺の長さや準備機材などの関係で費用が前後する場合がありますので大まかな目安として参考にしてください。
- 対談形式の会社説明会動画:500,000円~1,000,000円
- インタビュー形式の会社説明会動画:300,000円~500,000円
- 編集のみ:100,000円
動画制作の外注は安価ではなく、コスト面でも内容によっては負担は大きくなってしまいます。
しかし、会社説明会をオフラインで行ったり、合同説明会へ参加したりする場合に発生するコストも大きいです。また、開催するたびにかかってしまうデメリットもあります。
その点動画は再利用できたり、オンデマンド配信にすれば会場を押さえる必要がなく、人件費を節約したりすることが可能です。
そのため、長期的に見ればオフラインの会社説明会を定期的に行うよりコストパフォーマンス面に優れているといえます。
また、コスト面でなく、出張による業務のマンパワー不足の回避が可能です。
動画の内容を充実させることで会社説明会は必要なくなり、マンパワーを業務に集中させることで会社の生産性を向上させられることが期待できます。
会社説明会動画で採用を成功させたいなら
会社説明会を動画で行うことは、社風や会社のカルチャーをより強調できるだけではありません。
コストを長期的に節約、出張に割かれてしまうマンパワーの温存が可能になるといった多彩なメリットがあります。
この記事の内容や事例を参考に、御社のよさを最大限に引き出して採用活動を成功につなげましょう。
Funusualは、会社説明会動画をより就職希望者に響く魅力的なコンテンツへと仕上げる力があります。
また、企画から撮影・編集・納品まで一貫して対応できるため、初めて動画制作を依頼する方でも私たちにお任せください。
「自社の魅力を直感的に伝えたい」「応募意欲を高める動画を作りたい」とお考えの方は、ぜひFunusualへご相談ください。
私たちが、会社説明会動画の成功をトータルでサポートいたします。