主に機関投資家やアナリスト、報道関係者に向けて行われる決算説明会は、近年決算説明会動画(IR動画)として配信する企業が増えてきました。
決算説明会を動画にすると、書類よりも内容を理解してもらいやすく、場所を選ばずに幅広い対象者に視聴してもらえるメリットがあります。
本記事ではどのように決算説明会動画を制作すると効果的なのか、どのような配信方法があるのか、制作は外注するべきかなどを具体的な手順とともに解説します。
決算説明会動画の制作を検討されている方が、より具体的なイメージを持てるような内容になっているので、ぜひ最後までご一読いただけましたら幸いです。
決算説明会動画(IR動画)とは?
決算説明会動画とは、主に機関投資家やアナリスト、報道関係者に向けて企業の財務状況や今後の方針を説明する動画です。
従来の決算説明会と違い、参加者が自社や会場まで足を運ぶ必要がなく、場所や時間にとらわれることがありません。簡単にスマートフォンやPCで視聴できる点が大きなメリットです。
動画をインターネットでライブ配信したり、オンデマンド配信したりすることで、全世界に向けて企業の動向を発信することができます。
書類では把握しきれない内容をわかりやすく伝えられるのが動画の強みです。企業の透明性を高めて投資家や関係者とよりよいコミュニケーションを築くことが可能になります。
決算説明会動画の配信の種類
決算説明会動画の配信には以下の3種類があります。
- ライブ配信
- オンデマンド配信
- ハイブリッド配信
ここでは、それぞれの配信方法の特徴を詳しく解説します。
ライブ配信
インターネットを介して、リアルタイムで決算説明会を配信する方法です。ライブ配信は質疑応答やチャットの利用により、インタラクティブなコミュニケーションが取れることが特徴です。
遠方で会場に足を運べない投資家やアナリストなど、より多くの方への情報発信が可能となります。会場にいなくてもその場の雰囲気を感じられるのもライブ配信のメリットです。
オンデマンド配信
オンデマンド配信とは、あらかじめ企業が録画しておいた動画を、視聴者が時間や場所にとらわれずに視聴できる配信方法のことです。
実際の会場で行われた決算説明会やライブ配信の録画を後日編集して配信する方法と、あらかじめオンデマンド用に録画して動画制作する方法があります。
企業側は、納得できるまで何度も撮影や編集ができるため、高品質な動画制作が可能となります。
ハイブリッド配信
ハイブリッド配信は、リアル会場で対面式の決算説明会を行いつつ、動画配信も同時に行う形式のことをいいます。
遠方からでも実際の雰囲気を味わいながら視聴できるのが魅力です。
リアルタイムでの参加により、双方向のコミュニケーションが可能となるのもオンデマンド配信にはないメリットです。
ハイブリッド配信も後日録画したものをあらためて視聴できます。
決算説明会動画を制作するメリット
決算説明会を動画にするメリットは次のとおりです。
- 書類よりも内容を理解してもらいやすい
- 幅広い対象者に視聴してもらえる
- オンデマンド配信なら時間や場所を選ばずに視聴してもらえる
- ライブ配信でもアーカイブを残すことで繰り返し視聴してもらえる
- 費用を削減できる
- 決算状況をもとに中長期的な企業のビジョンや成長戦略を映像で伝えやすい
これらのメリットについて以下で詳しく解説します。
書類よりも内容を理解してもらいやすい
決算説明会の複雑な資料をテキストで読み込むには時間がかかりますが、動画にすることでグラフや映像から直感的かつ視覚的に短時間で内容を理解してもらえます。
文章だけでは伝わりにくい企業の事業内容や業績報告が伝わりやすくなることがメリットです。
さらに、動画制作によって、テキストだけでは伝わりにくい企業の理念や熱意を効果的に伝えることができます。
例えば、経営者や従業員の声、商品やサービスなどを映像とともに発信することで企業の魅力がアピールできます。
幅広い対象者に視聴してもらえる
一度動画を制作してしまえば、インターネットにつながっている世界中の視聴者に向けて情報の発信が可能になります。
より多くの方が企業の決算説明会に参加できることになり、企業価値を高める絶好のチャンスとなるでしょう。
オンデマンド配信なら時間や場所を選ばずに視聴してもらえる
場所や時間を選ばずに視聴してもらえることがオンデマンド配信の大きなメリットです。
会場まで足を運ぶのが困難な方やタイミングが合わない方などにとって、利便性の高い方法といえます。
ライブ配信でもアーカイブを残すことで繰り返し視聴してもらえる
リアルタイムでのライブ視聴が難しい方に対しては、アーカイブを残しておくことで後から何度でもどこからでも視聴可能で、情報を公開する企業に対しての信頼性や透明性を高めることができます。
ライブ配信に参加していた場合でも、聞き逃した部分やもう一度確認したい部分を振り返りたい方にとってアーカイブを残すことには意味があるでしょう。
費用を削減できる
決算説明会に外部の会場を借りない場合は、会場費がかかりません。
会場で必要となるスタッフや機材操作などの人材にかかる人件費が削減できます。
会場探しから、会場の設営や後片付けなどのプロセスが不要になるため、制作にかかる時間も節約できます。
専門の制作会社やスタジオで撮影・録画すれば、持ち込む音響機材のレンタル費用や購入費用もかかりません。
動画制作のコストを削減しつつも、クオリティを確保するには、確かな編集・撮影技術と適切な機材を持つプロフェッショナルに依頼するのがおすすめです。
決算状況をもとに中長期的な企業のビジョンや成長戦略を映像で伝えやすい
決算説明会は単なる業績報告にとどまらず、企業の未来を示す重要な機会です。
動画を活用することで、財務状況や事業計画を単なる数値ではなく、視覚的なストーリーとして伝えられます。
映像では、グラフやアニメーションを活用し、過去の実績と今後の成長戦略を一貫した流れで表現することが可能です。
また、経営陣が直接語ることで、企業の方向性やビジョンに対する熱意をダイレクトに届けることができます。
Funusualでは、経験豊富な映像制作チームが、戦略的なアプローチで決算説明会動画の制作をサポートします。
企業の財務状況や成長戦略を、視覚的にわかりやすく伝えることで、投資家や関係者の理解を深め、信頼を築くことが可能です。
「決算説明会動画を制作して企業の魅力を伝えたい」「プロに任せて、質の高い映像を作りたい」とお考えの方は、ぜひFunusualにご相談ください。
決算説明会動画の作り方・配信の流れ
決算説明会動画を制作する手順は次のとおりです。
- 制作目的の決定
- 配信方法の決定
- 配信内容の決定
- 資料作成
- 司会進行役の決定
- 撮影・配信機材の準備
- 対象者への告知
- リハーサル・撮影
- 配信
以下では、動画制作の流れについてさらに詳しく解説します。
制作目的の決定
動画制作をする前には制作の目的を明確にしておく必要があります。
目的の具体例は次のとおりです。
- 投資家やアナリストおよび報道機関などへの情報提供
- 企業理念のアピール
- 信頼性・透明性の向上
- 国内だけでなく海外の投資家にもアプローチする
- 投資家に企業を理解してもらい期待感を持たせることで継続的な投資を促す
これらの目的に応じた動画制作で、よりターゲットに訴求できる内容の動画制作が実現します。
決算説明会動画の制作では、何をメインに据えるかで目的に応じた効果が得られるようになるでしょう。
配信方法の決定
配信方法は、ライブ配信とオンデマンド配信、ハイブリッド配信の3つをご紹介しました。この3種類の配信方法それぞれのポイントをお伝えします。
ライブ配信は、会場を使用する場合と会場を使用しない場合があり、会場を使用せずにライブ配信を行う場合は会場費や機材にかかる費用などの削減が可能です。
また、場所にとらわれないため世界中の投資家にグローバルに情報が伝えられます。
ライブ配信中には、質疑応答によって双方向のコミュニケーションが取れるため、企業の信頼性の向上が期待できます。
オンデマンド配信は、あらかじめ録画しておいたものや、ライブ配信後の映像を編集して後日配信できることがメリットです。
商品のアピールや、従業員の声などストーリー性を持たせた制作が可能となります。
一方で、企業側の情報を一方的に伝えることになるため、コミュニケーションを取ったり質疑応答の時間を設けたりしたい場合には、向かない可能性があるでしょう。
ハイブリッド配信は、ライブ配信とオンデマンド配信のそれぞれのメリットを兼ね備えています。
都合のよい場所から参加でき、会場の決算説明会の雰囲気を感じつつ双方向のコミュニケーションが取れます。
さらに、オンデマンド配信により時間や場所にとらわれずに、何度でも視聴できるのがポイントです。企業にとってふさわしい方法を選ぶようにしましょう。
配信内容の決定
動画の目的と配信方法が決まったら、次は内容を決定していきます。決算説明会動画(IR動画)の制作であれば、決算資料の説明や事業戦略のアピールなどの内容になるでしょう。
また、経営者や従業員の声などあらかじめ取材した内容を盛り込むことで、よりリアルな企業状況を伝えることも可能です。
もし企業にネガティブな情報があり、投資家に説明する必要がある場合は、事実と合わせて今後の対応を発信することで信頼回復につながります。
あえてそうしたネガティブな内容を盛り込むことも一案です。
資料作成
内容が決定したらプレゼンテーションに使用する資料を作成します。
資料作りのポイントは視聴者にわかりやすいグラフやチャートを使い、集中力が途切れないように工夫することです。
プレゼンテーションでは必要な情報に絞って飽きさせないような演出にするのもポイントです。
ただし、演出にこだわりすぎて企業イメージを損なわないように配慮して動画制作を行いましょう。
司会進行役決定
決算説明会の登壇者は企業の代表者が行うケースがほとんどです。実際、社長が登壇者をつとめる企業は9割以上となっています。代表と役員が2〜3名同行するケースも少なくありません。
司会進行役は、外部のプロの司会者やアナウンサーに依頼する場合があります。
単調になりがちな業績報告を飽きさせない演出でわかりやすく伝えつつ、プロの進行でクオリティの高いスムーズな説明会の開催が期待できます。
その代わり、プロの司会者に外注すると予算が高額になりがちです。社内の担当者で対応することも可能ですが、その分内部のリソースの負担にもなりかねません。また、進行が必ずしもスムーズにできるとは限りません。
制作会社に動画制作を依頼した場合は、司会進行役の費用がプランに含まれているかどうかも大事なチェックポイントです。
企業の規模や予算、目的に合わせて適切な司会進行役を選びましょう。
撮影・配信に使用する機材の準備
撮影・配信に必要な機材の例は以下のとおりです。
- ビデオカメラ
- ピンマイクやマイクなどの音声機材
- 三脚
- 照明
- 動画編集・配信用のPC
- 充電器
- ACアダプタ
- SDカード
- 養生テープ
- 延長コード
これらの機材を操作する人材や撮影するための環境準備も忘れないようにしましょう。
制作会社に依頼すれば、これらの機材を一式準備して会場に持ち込んでもらえたり、制作会社保有のスタジオ利用によって準備が不要になったりする場合があります。
自社で購入もしくはレンタルをするのか、制作会社に依頼するのかで準備する機材の種類や道具が変動するため注意が必要です。
対象者への告知
ここまで準備ができたら次は対象者に配信日時やアクセス方法などを通知します。
主な通知方法として以下が挙げられます。
- 自社Webサイトのトップページ
- SNS
- メールマガジン
- プレスリリース
- 株主総会や決算説明会で直接視聴方法や配信日時を伝達する
- 重要な関係者には直接個別に通知
企業にとってどの方法がふさわしいのか豊富な選択肢から検討してみてはいかがでしょうか。
一つの選択肢ではなく、さまざまな通知方法を組み合わせることによって、より多くの投資家に情報が届けられるようになります。
リハーサル・撮影
次は、リハーサル・撮影の段階に入ります。オンデマンド配信を選択した場合は撮影を行います。
撮影のポイントは、高解像度のカメラを準備し、明るい照明を使用することです。映り込む背景も入念にチェックしておきます。
ライブ配信の場合は、マイクのテストやインターネット接続の状況を確認したうえで、実際の配信のためのリハーサルを行います。
リハーサルは本番と同じ流れで進行し、実際に使用する資料や台本なども準備しておきましょう。
質疑応答を予定している場合は、あらかじめ仮定の質問や回答を準備しておく必要があります。
リハーサルの段階で課題が見つかった場合は、本番までに改善しておきます。
配信
告知済みの日時に予定していた方法で配信を行います。ライブ配信の場合は質疑応答にも対応しましょう。
オンデマンド配信の場合は、アップロードしておいた動画を視聴可能な状態にしましょう。配信先はYouTubeやIR動画配信サービスなどがあります。
決算説明会動画の制作時に押さえておきたいポイント
動画制作にあたっては、企業のイメージを損なわないように配慮しつつ、投資家やアナリストなど幅広い視聴者にわかりやすい内容にすることがとても重要です。
ここでは、決算説明会動画の制作時に失敗しないためのポイントを3つ解説します。
- 視聴者目線でわかりやすい構成にする
- グラフィックやデータの見やすさを重視する
- 音声・映像の品質を確保する
決算報告は数字がたくさん使用されるため、わかりづらく感じて見ているうちに飽きてしまう視聴者も少なくないでしょう。
グラフィックやデータにアニメーションを活用したり、前年比のデータを出したりして視覚的にわかりやすい内容にするのがおすすめです。
難しい専門用語やカタカナを多用する場合、幅広い年代の方に理解してもらえるように、字幕やテロップを使って補足説明するとわかりやすく伝えられます。
決算説明会動画は長時間にわたるケースがほとんどです。カメラのアングルを変えたり、登壇者をアップにしたりしてメリハリのある映像演出を行い、冗長に感じさせないように心がけるとよいでしょう。
決算説明会動画の成功には、高品質な音声や映像が必要不可欠です。安定したインターネット接続を保ち、急な機材トラブルに対応できる専門スタッフの待機が推奨されます。
決算説明会動画を動画制作会社に外注する方法も
決算説明会動画の制作の流れやポイントは理解できたものの、制作は社内で対応できるのか、それとも外注する方がよいのかお悩みではありませんか。
ここでは内製のメリットとデメリット、外注のメリットについてお伝えします。
まず、社内で制作する内製動画のメリットは、動画制作会社に依頼するよりもコストが削減できる点です。
企業内に動画制作のノウハウが蓄積されるので、将来的には制作スピードと効率の向上も期待できます。
逆に、内製のデメリットは、機材の購入やレンタルで初期投資費用がかかることです。
さらに、動画制作のための専門的な技術が必要になります。制作が初めての場合は、膨大な時間がかかり、労力に見合った品質にならない可能性が高いでしょう。
では、外注した場合にはどのようなメリットがあるのでしょうか。外注のメリットは次のとおりです。
- 高いクオリティの決算説明会動画(IR動画)が完成する
- すべての動画制作にかかる労力を制作会社に任せられるため企業側は業務に集中できる
プロの動画制作会社に依頼すれば、必要な機材やノウハウが取り揃えられているので不安なく任せられます。
確かに、外注することで内製よりも制作費用がかかる場合があります。しかし、プロの技術と戦略的な映像制作による高品質な動画が完成すれば、投資以上のリターンが期待できます。
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さらに、シンプルかつ印象的な映像表現により、企業の強みやビジョンを的確に訴求し、信頼を獲得する動画を提供します。
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動画制作会社を選ぶ際にチェックするべきポイント
大事な決算説明会動画の制作を任せるうえで、信頼できる会社かどうかは重要なポイントです。
動画制作を外注したいとお考えの方のために、ここでは外注先を選ぶ際の基準やポイントをご紹介します。
主なポイントは次のとおりです。
- 決算説明会動画(IR動画)の制作実績があるかどうか
- 動画制作の専門スキルが高い人材は揃っているか
- 制作の進行管理やサポート体制は整っているか
- 費用と制作内容は明確に提示してもらえるか
決算説明会動画を制作するのであれば、その経験がある外注先を選ぶのがよいでしょう。どのようなイメージの動画が制作できそうか、制作実績を確認しておくことをおすすめします。
複雑な業績報告や企業戦略などを伝えるためには、実写映像だけでなく、アニメーションや3DCGなどが扱える高い専門性を備えたクリエイターが在籍する会社を選びましょう。
企画・提案から納品後の修正まで細やかなコミュニケーションが取れると制作がスムーズです。しっかりとサポートしてくれるディレクターがいれば理想的です。
制作会社に相談するときに、費用の見積もりを明確に提示してくれる会社は信頼できます。依頼費用で行える制作内容の範囲を確認しましょう。
具体的な費用の項目がわかれば、制作後に思わぬ追加費用が発生するのを防ぐことができます。
決算説明会動画(IR動画)を制作したいなら
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制作費用とプラン内容をしっかりと確認し、動画作成を依頼しましょう。
Funusualは、BtoB業界に特化した動画制作会社として、IT・製造業・工業・建設業などの分野で豊富な経験があります。
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