インターネットの普及により、近年は動画広告を目にする機会が増えました。しかし従来の手法では、効果を実感しにくいと感じる方もいるでしょう。

そこで新しい手法として注目されているのが、今回紹介するドラマ広告です。今回はドラマ広告とはどのようなものかについて見ていきましょう。

ドラマ広告が人気を集めている理由やメリット、実際の成功事例を紹介します。自社でも活用できるか、一度チェックしてみましょう。

ドラマ広告とは

ドラマ広告という言葉は聞いたことがあっても、具体的に何を指すのか知らない方もいるでしょう。まずはドラマ広告の概要について見ていきます。

YouTubeをはじめとしたプラットフォームに投稿するほかにも、ショートドラマに特化した専用のアプリも出てきています。従来の動画広告との違いをまずは理解しましょう。

ドラマ広告の特徴

ドラマ広告とは、短編のストーリー動画です。時間にして1〜3分程度の作品が中心で、YouTubeやInstagramのリール動画などに投稿されています。

従来の動画広告との大きな違いは、ストーリー性を持たせている点です。ドラマと同じく起承転結があって、一つの流れとして視聴できます。

スマートフォンで視聴するのを前提にしているので、いわゆる縦動画です。縦画面なため、演者のアップを多用できるのもドラマ広告の特徴の一つです。

短時間の作品であるため、セリフは簡潔なものが多いとされています。長ゼリフの場合、早口でしゃべるなどの工夫が見られるのもドラマ広告の特徴です。

ドラマ広告の活用シーン

ドラマ広告のルーツは、中国の動画プラットフォームDouyin（抖音）です。TikTokの中国版として、若い世代を中心に人気を集めました。

日本ではYouTubeショートやInstagramのリール動画、TikTokなどで視聴できます。BUMPのような配信専門アプリが活用される事例も少なくありません。

ジャンルでは、ラブストーリーものの動画が多く見られます。その他にも感動動画をはじめとした泣けるストーリーやサスペンス的な動画も人気です。

ショートドラマ広告が人気な理由

ドラマ広告が人気を集めている理由を、主な要因ごとに見ていきましょう。

ストーリー性があり広告色が薄いため、印象に残りやすい点が大きな要因です。さらにSNSで拡散されやすいことも理由の一つです。

広告感を抑えて自然に訴求できる

ドラマ広告の特徴は、従来のような広告感があまりありません。このため、テレビCMのような強制的に見せられる従来の広告ほど抵抗感がありません。

またドラマ広告は1〜3分と短時間で完結する作品が主流です。短時間で完結するため、視聴者の集中力が途切れにくく、最後まで見てもらいやすいのも特徴です。

従来の広告の場合、近年ではスキップしたりブロックしたりするツールも出てきています。ドラマ広告は従来の広告とは異なるので、自然に視聴してもらえます。

SNSでの拡散が期待できる

多くの企業がドラマ広告を作成する理由として、SNSによる拡散効果も見逃せません。ドラマ広告を見た視聴者が、自身のアカウントで広告を紹介してくれるためです。

SNSで紹介されれば、その投稿を見た人が視聴し、さらに自身のSNSで共有することで拡散が広がっていきます。

拡散によって、企業が追加で広告を出さなくても多くの人に視聴されます。コスパに優れた広告戦略になりうるため、ドラマ広告を制作する企業も少なくありません。

ストーリーがあり記憶に残りやすい

ドラマ広告の特徴として、起承転結のしっかりしたストーリー性のある作品が多い点も人気の理由です。ストーリーに視聴者が引き込まれるので、記憶に残りやすいためです。

デジタルネイティブの若者を中心に、ドラマ広告は視聴されています。若者を引き付ける学園物やラブストーリーの動画を制作すれば、共感も得やすいでしょう。

何回かに分けて、続きが気になるストーリーにすれば、続きを見たい視聴者はどんどん別の動画も見てくれます。

縦型動画の普及

スマートフォンが普及したことで、縦型動画を視聴する機会が増加したこともドラマ広告が人気となった理由です。

総務省の2024年のデータによるとスマートフォンの保有率は90.6％でした。

このように今ではほとんどの方々がスマートフォンを保有しています。そのため企業も、スマートフォンでの閲覧を前提に縦型サイトの設計を進めています。

このように縦型の画面で視聴する習慣がついているので、縦型で制作されるドラマ広告に抵抗があまりないのも人気になった一因です。

ドラマ広告のメリットとデメリット

ドラマ広告にはメリットとデメリットの両面があります。ここでは主なポイントを整理して解説します。

認知度向上でブランドを強化できるのは、ドラマ広告のメリットです。一方で制作コストをどのように考えるかが課題になるでしょう。

メリットとリスクの両面を理解したうえで、ドラマ広告を制作するのか、どう制作するか検討しましょう。

メリット

ドラマ広告のメリットとして、認知度向上でブランド力の強化につながる点は見逃せません。従来のテレビCMの場合、15〜30秒が一般的です。

しかしドラマ広告の場合、1～3分が相場といわれています。テレビCMよりも、より多くの情報を伝えられます。

またスマートフォンの画面全体で訴求できるのもメリットです。没入感が出てくるので、より動画への理解度も高められます。

デメリット

ドラマ広告を作成するデメリットとして、制作コストは無視できません。脚本を準備して、撮影、編集などそれなりのプロセスが必要なためです。

1,000,000円単位で制作費がかかる可能性はあります。しかも、それだけの費用をかけても、想定どおりの効果が上がる保証はありません。

またドラマ広告は視聴されても、こちらの希望するアクションにつながらない可能性があるのもデメリットです。

視聴者にどのようなアクションを促すか、あらかじめ設計しておくことが重要です。

ドラマ広告の制作のポイント

効果的なドラマ広告を制作するにあたって、いくつか頭に入れておくべきポイントがあります。効果的なドラマ広告を制作するために、以下のポイントを押さえましょう。

それぞれ、具体的にどのような点に気を付けるべきか、以下で解説します。

共感できるストーリーにする

まずは視聴者が共感できるようなドラマ広告を制作することです。ドラマ広告を視聴するのは若者世代が中心です。

そこで若者が共感できるようなテーマのドラマ広告を制作すれば、バズりやすくなります。具体的には友情や恋愛などをテーマにしてみると、よいでしょう。

特に若者は多様性を重視する傾向があるため、この価値観を反映した動画は共感を得やすくなります。

コメントしたくなる動画広告にする

ドラマ広告を制作する際には、コメントの得られるような動画を意識するのも重要です。ドラマ広告はコメントが得られ、双方向のコミュニケーションが可能なのが特徴です。

コメントをもらうことで、動画を視聴した視聴者が何を感じているのかがわかります。視聴者の感想や意見が商品開発や次のドラマ広告の制作のヒントになります。

また視聴者から多くのコメントが来ている動画を見た別の視聴者が、注目を集めている動画だと考え、視聴してくれるかもしれません。

コメント数が多い動画はほかの視聴者の関心を引き、認知度向上にもつながります。

マーケティングの視点を忘れない

ドラマ広告を制作する際には、マーケティングをしっかり行うことも欠かせません。特にどのターゲット層に視聴してもらうか、明確にしましょう。

ターゲット層の関心にマッチしないドラマ広告を制作しても、効果は期待できません。ターゲット層の年齢やライフスタイル、価値観を検討しましょう。

例えば若者をターゲットにするなら、SNSのトレンドを押さえておきましょう。また主婦層であれば、家族をテーマにしたストーリーがおすすめです。

ドラマ広告を活用するコツ

ドラマ広告は一定のコストがかかるため、その費用に見合った成果を継続して得られるか不安に感じる方もいます。

ドラマ広告で成果を出し続けるためには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。以下のポイントを押さえれば、成果の出る状態を維持できるでしょう。

 

CTAを設計する

まずはCTAを設計しましょう。CTAとはCall to Actionの頭文字をとったもので、視聴者を誘導し、何かしらのアクションを起こさせるための施策です。

CTAが重要なのは、コンバージョン率（CV）を高められるためです。CTAの設計によって、視聴者の今後とるべき行動がはっきりするのでアクションも起こしやすくなります。

ドラマ広告の場合、動画の最後にテロップを入れたり、概要欄に情報を掲載したりするのが一般的です。ただし、直接的なメッセージにすると、従来の広告と同じになってしまいます。

直接的すぎる訴求を避け、ストーリーから自然につながる導線を設計することが重要です。

効果分析と改善を繰り返す

ドラマ広告を運用する際には、PDCAサイクルを意識しましょう。PDCAとはPlanとDo、Check、Actionを繰り返し行うアプローチです。

ドラマ広告を公開したら、効果がどれだけ出ているか測定しましょう。再生数やエンゲージメント率などをチェックして目標をどの程度達成しているかリサーチします。

効果が想定より低ければ、広告に改善すべき要因があると考えられます。改善点を特定し、次の施策に反映させましょう。

視聴者からのコメントも貴重な検討材料です。寄せられた感想や意見は次回の動画制作に活用できます。

定期的に投稿する

ドラマ広告は定期的に更新することが重要です。動画コンテンツは鮮度が重視されるためです。

なかなか新規投稿されないと、視聴者も関心を失って、離脱しやすくなります。視聴者の関心が薄れないためにも、定期的に動画は投稿すべきです。

ただしむやみに、とにかく新しい動画をアップすればよいという話でもありません。定期的に更新しても、質の低い動画ばかりなら視聴者も離脱してしまいます。

高品質の動画制作を意識しつつ、定期的にドラマ広告を投稿するように心がけましょう。

ドラマ広告の制作にかかる費用相場

ドラマ広告の制作費用は依頼内容によって大きく変動します。安ければ500,000円程度、内容にこだわるなら10,000,000円以上かかる場合もあります。

ドラマ広告はどちらかといえば後発のマーケットです。このため、まだ制作費用の相場にばらつきが見られます。

できるだけコストをかけずに制作依頼するのも選択肢の一つです。ただし低予算の制作会社に依頼すると、品質に問題があるかもしれません。

複数の制作会社に相談して、見積もりを依頼しましょう。見積書の内容や担当者の説明をもとに、納得できた業者に依頼するのがおすすめです。

私たちFunusualは、BtoB企業向けの動画制作を手がけています。Funusualの強みは、商品の魅力をわかりやすく具現化できる点です。

宣伝したい商品やサービスのなかには説明が難しく、魅力が伝わりにくい商品もあるでしょう。このような扱いの難しい商品の魅力をわかりやすく伝える強みがあります。

なぜ扱いの難しい商品の魅力を余すことなく伝えられるのか、それはクライアント様との密なコミュニケーションにあります。丁寧なヒアリングをモットーにしているのが、私たちFunusualです。

商品に関する話を丁寧に聞き、クライアント様の要望を共有していきます。要望を踏まえて、プロの視点からどのようなビジョンで広告するか提案します。

ドラマ広告に興味があるけれども、自分たちで作成するのは難しいと感じている方もいるでしょう。まずはお話だけでも聞かせてください。

企業のドラマ広告成功事例

ドラマ広告を運用しているところは、決して少なくありません。なかには効果が想定どおりに現れないところもある一方で、成果を上げているところも見られます。

そこでここでは以下のドラマ広告の成功事例を見ていきましょう。なぜ成功したのか、その要因についても解説するので、自社でのドラマ広告運用の参考にしてみましょう。

三井住友カード

こちらのドラマ広告はカメラを止めるな！で知られる上田慎一郎監督が手がけた作品です。タイパをテーマにしているのが特徴です。

三井住友カードはスマートフォンのタッチ決済サービスを導入しています。効率的に決済できる点を訴求したドラマ広告に仕上がっています。

忙しく仕事をしているなかで、タッチ決済をさりげなく取り入れているのが話題になった理由です。ストーリーのなかに自然に組み込むことで、視聴者の共感を呼び込みます。

視聴者も実際に共感したようです。総再生回数は3,000,000回を突破したほかにも、CTRも通常の数十倍獲得できました。

JAL

JALでは離島の魅力を伝えるドラマ広告を作成して、ヒットしました。今回紹介するのは、久米島に旅行するカップルに関するドラマです。

JALに誘導するために、ストーリーのキーパーソンとしてJALのCAさんを登場させています。ケンカしたカップルを仲直りさせるための重要な役割です。

JALの動画のポイントは、旅先あるあるを組み込んでいる点です。旅先での過ごし方の価値観の相違をテーマにしています。

旅先でどう過ごすか、パートナーと意見が食い違うことはよくあることです。共感しやすい作品にまとまっているため、前後編合わせて10,000,000回再生を記録しました。

カルビー株式会社

お菓子メーカーのカルビーでは、あげりこ学園と呼ばれるドラマ広告を作成しました。あげりことは、カルビー主力商品の一つのじゃがりこをあげる行為です。

じゃがりこを知り合いにあげることで、日頃の感謝の気持ちを伝えようという動画です。こちらの動画は、女子高生をメインターゲットにしました。

学校生活あるあるとあげりこのシチュエーションを紹介することで、自身もやってみようと感じさせるような動画です。

親近感のあるこちらの動画は、総再生回数3,700,000回を超えました。身近なシチュエーションの動画を制作すれば、共感も得られやすくなります。

人気のドラマ広告を制作し、希望する目的を達成するためには専門知識やスキルが必要です。もし制作会社への依頼を検討しているのなら、Funusualに相談しましょう。

FunusualはこれまでにBtoB企業向けの動画を制作してきました。会社紹介や製品紹介、ブランディング、採用動画などさまざまなジャンルの動画制作が可能です。

制作プロセスのすべてを、ワンストップで対応しているのも特徴です。企画の作成・撮影・スケジュール管理・ロケハンなど、すべてを一貫してサポートする体制を整えています。

実写でもアニメーションでも、どちらでも制作可能なのも特色です。クライアント様のイメージするドラマ広告を具現化します。

ドラマ動画の制作に興味があるけれども自社のリソースでは限界があると感じているのなら、まずはお話を聞かせてください。

訴求力の高いドラマ広告を制作したいなら

スマートフォンが普及したことで、誰もが手軽に動画を視聴できるようになりました。これからの時代、インターネットを使った広告活動も企業にとって欠かせなくなります。

なかでも近年注目を集めているのが、今回紹介したドラマ広告です。従来のブランドや商品を前面に押し出すのではなく、ストーリー性に重点を置いた広告手法です。

インターネット広告をスキップやブロックできるツールも少なくありません。視聴者に広告を視聴してもらうためにはドラマのような、共感してもらえる動画を制作する必要があります。

ドラマ広告は共感を得られれば拡散し、大きな効果を期待できます。しかし企画から撮影までを自社だけで行うのは容易ではありません。

Funusualは高品質な動画制作を手がけています。ただ単にビジュアルが魅力的な動画を制作するだけでなく、クライアント様の抱える課題に寄り添う姿勢を重視しています。

クライアント様の抱える課題を克服するためにはどのような動画が必要か、多角的に検証しているのが特色です。

企画立案から修正対応までワンストップなので、迅速な対応も可能です。

もしドラマ広告を制作したいけれども、自前のリソースだけでは難しいなら、まずはお気軽にご相談ください。