企業PR動画を制作したいものの、何から始めればよいか分からなかったり、自社で対応すべきか外注すべきか判断に迷ったりする広報担当者は少なくありません。
企業PR動画は視覚的な訴求力により、テキストや静止画では伝えきれない企業の魅力を効果的に発信できる強力なツールです。
一方で、制作プロセスや必要な準備、期待できる成果が見えにくく、導入に踏み切れないケースも多いでしょう。
本記事では、実際の成功事例を交えながら、企業PR動画の活用方法から制作準備、具体的な制作手順、成功のポイントまで体系的に解説します。
動画制作の全体像を把握し、自社に適切なアプローチを見つけるための実践的なガイドとして活用してください。
企業PR動画の活用シーン
企業PR動画は、多岐にわたる場面でPR効果を発揮します。目的やターゲットに合わせて適切な活用シーンを選ぶことで、より大きな成果が期待できるでしょう。
企業説明会
企業説明会では限られた時間内で多くの情報を効率的に伝える必要があります。企業PR動画の活用で、参加者の理解度向上と記憶定着を促進できます。
特に複雑なビジネスモデルや技術力を紹介する際、文字や口頭説明だけでは伝わりにくい内容も動画なら直感的に理解してもらえるでしょう。
さらに、動画は採用活動で、求職者に対し企業の雰囲気や社員の働き方をリアルに伝える手段として有効です。
説明会後に動画へのアクセスを促すことで、企業への理解を深め、応募意欲を高めることにもつながります。
展示会やイベント
展示会では多くのブースが並ぶなかで来場者の注意を引く必要があります。動画は静止画や文字よりも視覚的インパクトが強く、足を止めてもらうきっかけとして効果的です。
製品のデモンストレーションや導入事例の動画での紹介で、短時間で自社の強みを印象付けられます。
ブースで企業PR動画を常時流しておくことで、担当者が接客中の来場者にも企業のメッセージを届けられ、機会損失を防ぐ効果も期待できます。
展示会向けに、特定の製品やサービスに特化した複数の短い動画も有効です。
商談
商談では相手企業のニーズに合わせた提案が必要です。企業PR動画があることで、自社の信頼性や実績を効率的にアピールでき、商談の序盤で良好な関係構築を図れるでしょう。
企業PR動画を用いた企業概要の説明で、本題に入るまでの時間を短縮できるため、より具体的な提案に時間を割けるようになります。
商談相手が企業に戻ってから社内で検討する際、動画は口頭説明よりも分かりやすく、内容を正確に伝えられます。
社内での意思決定プロセスを円滑に進める手助けとなるでしょう。
採用活動
採用活動は企業の魅力を求職者に伝え、優秀な人材の獲得が目的です。
企業PR動画の活用で、職場の雰囲気や社員の生の声、キャリアパスを具体的に紹介でき、求職者の企業理解につながります。
企業のカルチャーや社員間の関係性など、数値では表せない人間味の部分を動画で伝えることで、求職者は入社後のイメージを具体的に描きやすくなります。
入社後のミスマッチを防ぎ、定着率向上にも寄与するでしょう。
自社ホームページ
自社ホームページは企業の顔として重要な役割を果たしています。トップページへの企業PR動画の設置で、訪問者の滞在時間延長と離脱率低下を実現できます。
企業PR動画は検索エンジンでの評価向上にも寄与し、SEO効果による集客増加も期待できるでしょう。BtoB企業では、サービス内容の理解促進により、問い合わせ数の増加が期待できるでしょう。
訪問者がホームページを訪れた際、動画が自動再生されるような設定で、テキストを読む手間を省き、短時間で企業の全体像を把握させる効果があります。
サービスへの興味を喚起し、問い合わせや資料請求などの次のアクションへ誘導しやすくなります。
SNSやYouTube
SNSやYouTubeでの動画配信は、従来のマーケティング手法では到達困難な潜在顧客へのアプローチを可能にします。
シェアやいいね機能により拡散効果が期待でき、認知度向上と新規顧客獲得に貢献するでしょう。
BtoB企業では、製品やサービスの具体的な活用事例や成功事例の動画での紹介で、潜在顧客の購買意欲を高めることができます。
定期的な動画コンテンツの配信は、企業の専門性と信頼性を高め、フォロワーとのエンゲージメントを深める上でも重要です。
企業PR動画の成功事例
企業PR動画は、実際に多くの企業が動画を活用し、具体的な成果をあげています。本章では、Funusualが手がけた成功事例を3つご紹介します。
三井住友ファイナンス&リース
三井住友ファイナンス&リースでは、自社サービスをわかりやすく伝えるための企業PR動画を制作しました。
三井住友ファイナンス&リースの動画は、組織力強化に焦点を当てたコンサルティングサービスであるMore Than FinanceをWebサイトや営業ツールとしての活用が目的です。
専門性の高い自社サービスの、視覚的にわかりやすい訴求で、顧客への理解促進と信頼獲得に貢献しています。サービス内容の複雑性を動画で簡潔に伝える工夫がされています。
八千代工業株式会社
八千代工業株式会社は、自社の社員総会で放映するビジョンを伝えるメッセージムービーを制作しました。
企業内部でのビジョン共有や、製品の具体的な紹介を通じて、多角的に企業活動を伝えることを目的としています。
実写での表現が難しい内容であったため、視覚的に理解しやすいアニメーションやCGを交えながら表現しました。
電力中央研究所ENIC
電力中央研究所のエネルギーイノベーション創発センターENICは、事業紹介PV(プロモーションビデオ)を制作しました。
電力中央研究所ENICの動画は、落ち着いた雰囲気のなかでエネルギー研究機関のスタイリッシュなイメージの創出が目的です。
研究機関の専門性や先進性の視覚的なアピールで、外部からの関心を引きつけ、共同研究や協業の機会創出につなげています。
ご紹介した3つ事例から、各企業がそれぞれの目的に合わせてPR動画を制作し、企業活動やサービス内容を効果的に伝えていることがわかります。
企業PR動画は、企業のブランディングや情報発信で重要な役割を担っており、具体的な成果につながりやすいツールです。
企業PR動画を自社で制作する場合の準備
企業PR動画を自社で制作する場合、外注と比較してコストを抑えられる可能性がありますが、一方でさまざまな準備とスキルが求められます。
本章では企業PR動画を内製する際に必要な準備を解説します。
予算の決定
内製であっても一定の予算を確保しなければなりません。
業務用カメラやマイク、照明機材などの機材購入費に加え、編集ソフトウェアのライセンス費用や音楽や効果音の著作権料、グラフィック素材の購入費用も必要です。
クオリティを重視するほどコストが上昇する傾向にあります。
スケジュールの決定
企業PR動画の内製には想像以上の時間を要します。
企画立案から撮影、編集、完成まで数ヶ月の期間を確保し、社内での確認や修正作業も複数回の発生を想定しておく必要があります。
機材の準備
高品質な企業PR動画制作には専門機材が不可欠です。
4K撮影対応の業務用カメラや音声収録用のマイク類、LEDパネルライトなどの照明機材や三脚、各種アクセサリー類が必要です。動画編集に適したスペックの高性能パソコンも準備する必要があります。
動画制作スキルの習得
動画制作には、撮影や音声、編集の専門スキルに加え、著作権などの法的知識も求められます。
習得には専門的な学習や実践経験が欠かせず、社内での継続的なスキルアップが必要になるでしょう。
費用対効果を最大化し、成果につながる企業PR動画制作は、Funusualにお任せください。
単なる映像制作にとどまらず、戦略設計から企画・制作・運用まで一貫したサポート体制で、企業の魅力を引き出します。
「自社に合ったPR動画の可能性を知りたい」「動画制作の費用対効果を高めたい」そんな方には、まずはお気軽にご相談ください。
企業PR動画の制作方法
企業PR動画の制作は以下の段階的なプロセスを経て進めることが重要です。各段階での作業内容と注意点を理解し、計画的に制作を進めましょう。
- 構成の決定
- 撮影・編集
- 確認・修正
- 公開
本章では企業PR動画制作の流れを解説します。
構成の決定
動画制作のはじめのステップは、構成の決定です。具体的には、動画の目的やターゲット層、伝えたいメッセージ、動画の尺(長さ)、公開媒体などを明確にします。
次は、動画の全体像の絵コンテや香盤表による具体化です。
絵コンテは、各シーンの映像イメージとセリフ、ナレーションを視覚的に表現します。香盤表は、撮影順序や必要な機材、出演者などをまとめたものです。
構成が曖昧なまま撮影に進むと、撮り直しが発生したり、伝えたいことが不明瞭な動画になったりするリスクがあるため大変重要なステップです。
撮影・編集
構成が決まったら、いよいよ撮影に入ります。
絵コンテや香盤表に基づいて、必要な素材を撮影していきます。自社で撮影する場合は、機材の準備やロケーションの手配、出演者のアサインなど、多岐にわたる調整が必要です。
撮影した素材は、動画編集ソフトを使用して編集します。
映像のカットやBGM、効果音の挿入、テロップやナレーションの追加、色調補正などを通じて、構成で決めたストーリーを動画にしていきます。
撮影、編集はとても専門的なスキルが必要な工程です。
確認・修正
編集が完了したら、関係者間で動画の内容を確認し、必要に応じて修正を行います。
誤字脱字や情報の正確性、表現の適切さ、著作権の問題など、さまざまな観点からチェックします。
企業イメージに関わる重要なポイントは、複数の目で確認し、客観的な意見を取り入れることが重要です。
公開
最終的な確認と修正が終わり、動画が完成したら、いよいよ公開です。自社ホームページ、YouTube、SNS、企業説明会など、事前に定めた活用シーンに合わせて動画を公開します。
公開後も、視聴回数やエンゲージメントなどのデータを確認し、今後の動画制作に活かすための効果測定を行うとよいでしょう。
企業PR動画制作を成功させるポイント
動画を制作するだけでは、期待する成果は得られません。企業PR動画を成功させるためには、戦略的な視点を持つことが不可欠です。
動画制作の目的やターゲットを明確にする
企業PR動画制作で、重要なのは目的とターゲットの明確化です。
企業PR動画を作る目的や、視聴してもらいたい相手の具体的な設定で、内容や表現方法の方向性が明確になります。
例えば、採用活動で学生にアピールしたいのであれば、企業の文化や社員の働きがいを重点的に伝えるべきです。
一方で、新規顧客獲得が目的なら、製品やサービスの優位性や導入メリットを具体的に示す必要があります。
目的とターゲットが曖昧な動画は、誰にも響かない可能性があります。
自社の強みが伝わる内容にする
競合他社との差別化を図るためにも、自社の強みや独自性を明確に伝える内容にしましょう。
技術力や製品の品質、顧客サポート、企業文化、社員の情熱などの自社が誇れるポイントを具体的に表現します。
他社にはないらしさを映像による表現で、視聴者に強い印象を与え、記憶に残る動画になります。
視聴者の視点に立った内容にする
企業が伝えたい情報ばかりを羅列するのではなく、視聴者の知りたいことや、視聴者にとっての価値を取り入れることが重要です。
視聴者の課題を提示し、課題に対して自社が提供できる解決策を示すなど、視聴者の共感を呼ぶストーリーテリングを意識します。
一方的な情報提供ではなく、対話するような構成で、視聴者のエンゲージメントを高められます。
専門用語の多用は避け、誰にでもわかりやすい言葉や表現を選ぶ工夫も必要です。
短めにまとめる
現代の視聴者は長時間の動画を敬遠する傾向があり、企業PR動画では簡潔性が重要です。
限られた時間で効果的にメッセージを伝えるため、優先順位の明確化と無駄の排除が欠かせません。
短時間で印象に残る動画を作るには、冒頭の15秒で視聴者の関心を引きつける工夫が特に重要です。インパクトのある映像や問いかけで始まり、核となるメッセージの早い段階での提示で視聴継続率を高められます。
自社で企業PR動画を制作する際の注意点
企業PR動画の内製では、品質面と法的リスクの両面で十分な注意が必要です。企業の顔となる動画だからこそ、クオリティの妥協は企業イメージの毀損につながりかねません。
クオリティに注意する
企業PR動画のクオリティは企業の信頼性を直接印象付ける重要な要素です。
画質の粗さ、音声の聞き取りにくさ、構成のわかりにくさは企業へのネガティブな印象を与えます。
色合いの統一や適切なライティングも内製では困難な技術的課題です。
編集技術でも、カットのタイミングや音楽との同期、テロップのタイミングが視聴体験に大きく影響します。
著作権や肖像権などに注意する
企業PR動画制作では法的リスクへの対策が極めて重要です。
BGMや効果音、画像素材の著作権に細心の注意が必要で、フリー素材と思った音楽が実は著作権保護されていたり商用利用禁止なケースも多く、高額な損害賠償請求を受ける危険性があります。
肖像権も出演者全員から適切な許可が必要で、社員であっても動画使用に関する明確な合意を文書で交わすことが重要です。
法的リスクの適切な回避には専門知識と事前調査が不可欠であり、万が一問題が発生した場合の企業の信頼失墜や金銭的損失は計り知れません。
企業PR動画を動画制作会社に外注する流れ
企業PR動画の制作を動画制作会社に外注する場合、担当者の負担を抑えつつ、プロフェッショナルな品質の動画をスムーズに制作できます。一般的な外注の流れは以下のとおりです。
- ヒアリング
- 企画提案
- 撮影・編集
- 確認・修正
- 納品・公開
本章では、一般的な外注の流れをステップごとにご紹介します。
ヒアリング
まず、動画制作会社との間で詳細なヒアリングが行われます。
企業PR動画を制作する目的、ターゲット層、伝えたいメッセージ、予算、公開時期、活用シーンなど、具体的な要望や課題を伝えてください。
動画制作会社は、ヒアリングを通じて企業のニーズを深く理解し、適切な企画を立案するための情報収集を行います。
企画提案
ヒアリングで得られた情報をもとに、動画制作会社は企画提案を行います。
動画のコンセプトやターゲットに響く構成案、具体的なシナリオ、撮影方法、ナレーション案、BGMのイメージなどの具体的な提示です。
多くの場合、絵コンテや香盤表なども作成され、完成イメージが具体的になります。
提案された段階で、企業の担当者は提案内容を確認し、疑問点や修正希望があれば遠慮なく伝えましょう。
撮影・編集
企画内容が決定したら、いよいよ撮影と編集の段階です。
撮影はプロのカメラマンやディレクターが担当するため、企業の環境や製品、人物を魅力的に映し出します。
編集作業では、提案された企画構成に沿って、映像のカットやBGM、効果音の挿入やテロップ作成、ナレーション収録、色調補正などが行われます。
専門的なスキルを持つプロフェッショナルが担当するため、高品質な仕上がりが期待できるでしょう。
確認・修正
編集が完了すると、企業の担当者は完成した動画の確認を行います。確認する項目は、内容の正確性や表現の適切さ、誤字脱字などです。
動画制作会社は、担当者からのフィードバックを受けて、必要に応じて修正を行います。複数回の修正対応が含まれる場合もありますが、最終的な完成に向けて丁寧なやり取りが重ねられます。
納品・公開
最終的な修正が完了し、動画の内容に問題がなければ、動画の納品です。
納品された動画は、自社ホームページやYouTube、SNS、展示会、商談など、事前に計画したさまざまな媒体や場所で公開され、活用が始まります。
動画制作会社によっては、公開後の効果測定や活用アドバイスまでのサポートが可能です。
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