近年、多くの企業が展示会で動画を活用する理由は、その高い訴求力にあります。動画は静止画やテキストと比較して圧倒的な情報量を提供できるだけでなく、視覚や聴覚に訴えることで、来場者の興味を引きつけ、内容をより深く理解してもらえる効果的なツールです。
本記事では、展示会での動画活用について、そのメリット・種類・制作の工程・費用に至るまで詳しく解説します。展示会での動画導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
展示会で動画を活用する効果・メリット
展示会における動画活用の効果やメリットはさまざまです。来場者側への影響と企業側への影響を加味して解説します。
来場者の目にとまりやすい
多くの企業が集まる展示会では、ファーストインプレッションが重要になります。
テキストや静止画と違って動きがある動画は、来場者の視線をひきつけやすく、自社ブースへの誘導効果が期待できます。
情報量の多い展示会場で自社ブースへ足を運んでもらうには、スクリーンの設置場所や大きさ、「この企業について知りたい」と思わせるコンテンツ制作も重要です。
動画をうまく活用し、来場者が興味を示すような動画制作・ファーストインプレッションを作りましょう。
営業効率が上がる
営業効率は、企業に興味を持つ方の人数と、企業や商品のプロモーション力が大きく影響します。
動画を活用することで商品や企業についての理解速度が上がり、商談へとつなげやすくなります。
また、すべての情報を動画に入れず、視聴者が商品について気になる・質問したくなるような内容にすることも、営業効率を上げるポイントの一つです。
対面の営業では一対一でしか対応できませんが、動画の場合不特定多数の方に知ってもらうことができます。そのため、効率よく多くの見込み客を獲得でき、営業効率が上がるといえるでしょう。
短時間で多くの情報量を伝えられる
テキストや静止画は視覚的な情報のみですが、動画の場合聴覚的にも情報を伝えることができます。
ナレーション・BGM・効果音は視覚的な情報の理解を促進させることが可能です。また、視覚的な部分でも、動画の方がはるかにプロモーション能力に優れています。
情報量が多くても、構成や流れをつけて整理することができ、短い時間で視聴者の理解を深めることができます。
しかし、適切な動画内容と音量でなければ来場者に不快感を与え、ファーストインプレッションが悪くなってしまいます。
動画制作の過程で、伝えたい部分と動画の構成と方向性を明確にしておくことが重要です。
会場に持ち込めない商品も紹介できる
大型の機械や商品を扱っている場合、展示会場までの持ち運びや展示は困難です。また、無形のプロダクト・サービスなどは展示することができません。
そんなとき、動画であれば機能や特徴、展示できない商品の質感まで表現することができるため大変有効的なツールです。
実際の商品展示が難しい企業にとっては、来場者に興味を持たせる動画制作が大きなポイントとなりうるでしょう。
人員を削減できる
商品説明の役割を動画に任せることができ、デモンストレーションに要する人員を削減することができます。それにより、個別対応に集中することができ、効率よい場の流れを作ることが可能です。
来場者も、動画で多くの情報を得られるため商談・質疑応答に時間を割け、有意義な時間を過ごしやすくなります。
また、商品の展示と違って動画の持ち運びやディスプレイは容易であり、運搬や管理に必要な人員も削減可能です。
コンテンツとして二次活用できる
動画はさまざまな媒体を通じて発信することができるため、展示会以外にも以下のような方法で制作した動画を活用することができます。
- SNSでのプロモーション
- Youtubeへのアップロード
- 自社サイトや商品ページへの掲載
- メールマーケティングなどへの活用
- プレゼンテーション素材としての活用
インスタグラムやX、Youtubeなど不特定多数の方が閲覧できるSNSに投稿することで、商品・企業の認知度拡大を期待できます。
特に、SEOを意識した動画の投稿やYoutube広告・Google広告などの利用は、新規顧客獲得につながる可能性が上がります。
自社サイトや商品ページに掲載することも、ネット上で閲覧している方に商品・サービスの魅力を伝えやすくする有効的な方法の一つです。
また、メールマーケティングやプレゼンテーションの素材としても利用することができ、商品や企業のプロモーションに役立てられます。
展示会動画の種類
展示会で使用する動画には大きく分けてサービス・商品紹介動画・会社紹介動画・ティザー広告動画、の3種類があります。内容や用途が少しずつ異なるため、それぞれ解説します。
サービス・商品紹介動画
サービス・商品紹介動画は、自社の商品やサービスの特徴やメリットを詳しく伝えるために制作されます。以下のような目的を持っています。
- 商品・サービスの認知度拡大:動画を活用することで、自社の商品やサービスを広く認知させます。
- 展示会来場者の理解促進:動画の視覚的効果で商品やサービスの特徴をわかりやすく説明し、来場者の理解を深めます。
- 購買意欲の向上:動画を通じて商品の魅力を訴求し、購入意欲を高めます。
さらに、実際の利用シーンを映したデモ動画や、利用者の感想を盛り込むことで、信頼感を高め、購入のハードルを下げる効果が期待できます。このようなプロモーション動画は、来場者に具体的なイメージを持たせるため、展示会でとても効果的です。
会社紹介動画
会社紹介動画は、企業理念・ビジョン・事業内容などを紹介する目的で制作される動画です。以下のような効果を期待できます。
- 自社への興味・関心度向上:動画を通じて企業の特色や強みを視覚的に伝えることで、視聴者の関心を引きます。
- 自社について知ってもらうきっかけ作り:企業を初めて知る人にも親しみを持ってもらえる入り口として活用されます。
- ブランディング強化:企業の価値観やビジョンを明確に発信することで、他社との差別化を図ります。
動画を通じて、「どのような企業」で「何を目指しており」、「どのような取り組みを行っているか」を効果的に伝えることが重要です。これにより、企業への認知度や信頼性を向上させるとともに、視聴者の心をつかむことが可能です。
さらに、ブランディングを強化することで競合他社との差別化が図れ、企業やその商品に対して一層の興味を引き出すことができます。
ティザー広告動画
BtoB企業の展示会で活用されるティザー動画は、展示会の内容を一部だけ公開し、来場者の興味を引きつける短編動画です。映画の予告編のように視覚的・感覚的に訴えかけ、展示会への期待感を高める役割を果たします。
この動画を活用することで、事前に企業や出展内容の認知度を高め、競合との差別化を図ることが可能です。また、来場者のブースへの誘導を促進し、より多くの関心を引きつける効果も期待できます。
ティザー動画の制作においては、キャッチーなビジュアルや明確な訴求ポイントを取り入れ、日時や場所、ブース番号を明記することが重要です。
さらに、「もっと知りたい」と思わせる謎解き要素を加えることで、来場者の期待感をさらに高めることができます。
展示会動画の作り方の流れ
ここからは、展示会動画の制作方法を紹介します。目的・ターゲット・動画の種類によって流れは変わりますが、動画制作の流れは以下のとおりです。
動画の目的・役割を明確にする
動画制作をする際、一番重要なのが目的やターゲットと役割を決めることです。目的によって動画の方向性や内容が大きく変わります。
この部分が明確でないと、動画制作の過程で方向性が曖昧になってしまったり視聴者に伝えたい部分や魅力が伝わらない可能性があります。
展示会動画の種類を選ぶ
展示会で活用される動画には、用途に応じてサービス・商品紹介動画、会社紹介動画、ティザー動画などがあります。目的やターゲットに合わせて動画の種類を選びましょう。
商品の特徴や活用方法をわかりやすく伝えたい場合はサービス・商品紹介動画がおすすめです。視聴者の理解を深め、購買意欲を高めます。会社の認知度向上や信頼関係の構築を目的とする場合には、企業のビジョンや事業内容を紹介する会社紹介動画が効果的です。
また、新製品の発表や展示会場への誘導を目的とする場合は、短編のティザー動画が適しています。視聴者の関心を引き、来場促進につながります。目的に合った動画を選ぶことで、効果的にメッセージや魅力を伝えられます。
制作する動画の詳細を考える
制作する動画の種類が決まったら、制作に向けて動画の詳細を考えます。具体的に、考えるべき点は以下のとおりです。
- ターゲット
- 予算
- 動画の長さ
- 映像素材
- 他社との差別化ポイント
- 今後の使用方法
ターゲット設定では、具体的なペルソナを定めることが重要です。ターゲットが求める情報を的確に訴求するために、詳細な調査を行いましょう。
また、動画の長さにも注意が必要です。長すぎる動画は集中力を削ぎやすいため、視聴者が集中して見られる適切な長さを意識してください。
映像素材には、既存の素材・新規撮影・グラフィック・アニメーション、・データやグラフ・インタビューなど多様な選択肢があります。それぞれ準備に必要な時間やコストが異なるため、予算と動画内容に合う選択を検討することが大切です。
さらに、展示会やプロモーションでは他社との差別化が重要なポイントです。「自社ならでは」の独自性を強調することで、視聴者の関心を引き付け、記憶に残る動画を目指しましょう。
また、動画の展示会後の活用方法も考慮しておく必要があります。SNSでの公開や広告配信を予定している場合、SEOを意識した動画作りを行うことで、より高い効果が期待できます。
外注・自社制作のどちらにするか決める
動画制作には、BtoB企業向けに対応可能な専門の動画制作会社に外注する方法と、自社で制作する方法の2つがあります。
外注の場合、費用は高くなる傾向がありますが、動画制作の専門スタッフが社内にいない場合には、外注することで高品質な動画を得られるメリットがあります。
一方で、自社で制作する場合は費用を抑えられる可能性がありますが、専門知識やスキルが必要であり、完成度が外注に比べて劣ることもあります。
そのため、予算・制作期間・動画のクオリティ要件を考慮して、自社のニーズに合った方法を選択することが重要です。
作成した動画をチェックする
動画が完成した後は、必ず複数人で確認作業を行うことが重要です。映像のつなぎ目・テンポ・音量のバランス・字幕やテロップの誤字脱字など、細部にわたるチェックを徹底しましょう。
視聴者の印象に影響を与える可能性があるため、これらの要素は慎重に確認する必要があります。
外部の制作会社に依頼している場合は、無料で修正可能な回数があらかじめ設定されていることが多いため、修正依頼を行う前に契約内容をしっかりと確認しておきましょう。
Funusualは、動画制作における豊富な経験と専門知識を持つ制作会社として、企画から完成までワンストップで対応します。
特にBtoB企業向けの動画制作を得意とし、企業のニーズに応じた高品質な動画をご提供します。
外注でクオリティと効率を重視した動画制作をご検討中の方は、ぜひFunusualまでご相談ください。
展示会動画を制作する費用
展示会動画の制作費用は、動画の長さ・内容・使用素材、・制作会社の規模やプランによって大きく異なります。
自社制作の場合は費用を抑えられる一方で、制作会社に依頼することで専門的なクオリティが得られますが、費用は高くなります。
展示会動画の費用相場
実写動画の制作費用は300,000〜1,000,000円が一般的で、以下のように分かれています。
- 企画費:50,000〜100,000円
- 撮影費:80,000〜350,000円(撮影場所やスタッフ数、機材によって変動)
- 編集費:50,000〜1,000,000円
一方、アニメーション動画の制作費用は500,000〜1,000,000円が相場です。ただし、3DCGを使用する場合は1,000,000〜3,000,000円に達することもあります。費用は動画の長さや画質、オリジナル素材の有無などによって変わります。
費用を抑えるためのポイント
予算を抑えつつ効果的な動画を制作するためには、以下のポイントを考慮することが重要です。
- 自社制作の検討:社内で制作可能であれば、初期コストを削減できます。
- 制作会社の比較:複数の制作会社から見積もりを取り、信頼性と費用のバランスを検討しましょう。
- 動画の尺を調整:動画の長さを短くすることで、編集や撮影のコストを軽減できます。
- 撮影場所とスタッフ数の最適化:無駄な人員や高コストの撮影場所を避け、効率的な計画を立てましょう。
- 自社素材の活用:既存の写真や動画を活用することで、新たな素材制作の費用を削減できます。
これらの工夫を活かすことで、予算内で質の高い展示会動画を制作することが可能です。
効果的な展示会動画の作り方
展示会用の動画には、「来場者に興味を持たせる」ことや「企業・商品への理解を深める」、「営業効率を上げる」などの目的があります。そのため、ただ撮影して編集すればよいだけではありません。
目的を果たすためのポイントを押さえ、ターゲットに届くような動画にしなければなりません。
ここでは、展示会動画を制作するうえで確認しておくべきポイントを解説します。
尺をコンパクトにする
展示会には、他社も含めて多くの情報があふれています。その中で来場者が一つの動画に集中する時間はとても短く、限られた時間の中で来場者の関心を引き付けられるかが重要になります。
サービス・商品紹介動画は1分前後、ティザー動画は15〜30秒程度が一般的な長さです。
長さだけ聞くと、魅力を伝えるにはとても短いように聞こえますが、動画の長さよりも短時間でポイントをまとめて繰り返し流す方がはるかに有効的です。
動画の尺が長いと、飽きて視聴者が途中で離脱してしまったり、重要な部分を見逃してしまう可能性があります。
さまざまなブースを回っている来場者に短時間で理解してもらえるよう、適切な長さに設定することが大切です。
目を引く演出でインパクトを与える
SNSの動画やTVチャンネルをスクロールしていて、「探していたものではないけど目を引いたから最後まで見た」という経験はありませんか。
動画の用途は違うものですが、多くのブースがある展示会会場でも、「一瞬で来場者の視線を引き付けられること」そして「最後まで見てもらう」ことが大きなポイントとなります。
そのためには第一印象が重要です。動画のはじめにインパクトのある演出を入れることで、動画を見た来場者に続きも見たいと思わせることができます。
字幕・テロップを表示する
字幕やテロップは、動画の音声が聞き取りにくいときに視聴者の内容理解を大きく助けます。また、音声が聞えている環境でも聴覚と視覚の両方から内容理解を深めます。
特に展示会場では会場のBGMや話し声、ほかのブースの動画音によってすべての音がクリアに聞き取れる環境ではありません。
どのような環境下でも伝えたい内容がしっかり伝わるように目立つ配色で大きめに表示することが重要です。
BGM・音響にこだわる
音響効果は、動画の印象や動画による視聴者の理解度に大きく影響します。動画のイメージに合うBGMや効果音を選ぶことで、視聴者に強く印象付けることができ、動画の訴求力を高めます。
ナレーションを入れる場合は動画の内容に合い、聞き取りやすいことのナレーターを起用することも一つのポイントです。
また、動画内に挿入する音響だけでなく、「どのように動画を流すか」もしっかり考えておきましょう。
展示会の会場内は動画の音が聞きやすいとは言い難い環境です。動画音声を聞えやすくするための工夫も行うことで、動画の効果を有効に利用しましょう。
展示会動画の効果的な見せ方
展示会でのディスプレイ方法も、営業効率アップのための大きな要素の一つです。「どれくらいの大きさのスクリーンに映し出すのか」「どこに設置するのか」など、自社ブースの特徴を考慮して考えることが大切です。
来場者の動線を考慮し、可能であれば、少し離れた場所からも視認できるよう、目立つデザインや配置を工夫するのが効果的です。
また、ブースのデザインも重要です。展示のテーマや商品のイメージと合う装飾をすることで、動画を視聴してもらえる確率が上がります。
動画を有効的に活用するには、動画を設置する周辺の環境まで考慮することが大切です。
展示会動画を制作会社に依頼するおすすめ理由
クオリティが高く、人目を引く動画を希望するなら、制作会社に依頼することをおすすめします。制作会社への依頼をおすすめする理由は以下のとおりです。
- 高品質な動画制作が可能
- クオリティが安定する
- 進行がスムーズ
- 多様なアイデアを提案してくれる
制作会社は専門的な知識・技術・機材を持っているため、高品質かつ安定したクオリティで編集が可能です。動画制作に関する実務経験もあるため、制作がスムーズに進みます。
また、動画についての知識がなくても、制作会社側からさまざまなアイデアを提案してくれます。
制作費用はかかりますが、社内に専門知識・技術を持っている人がいない場合は、制作会社へ依頼するとよいでしょう。
Funusualでは、豊富な経験と専門的なノウハウを活かし、高品質で人目を引く動画制作を提供しています。企画から撮影・編集までを一貫して対応し、お客様の課題やニーズに寄り添ったオーダーメイドの動画を制作いたします。
クオリティの高い動画で自社の魅力を最大限に伝えたいとお考えの方は、ぜひFunusualまでご相談ください。
動画を活用して展示会を盛り上げよう
展示会動画は、短時間で会社や商品情報を効果的に伝えることができ、営業効率への大きな貢献を期待できます。
サービス・商品紹介動画や会社紹介動画、ティザー動画など目的やターゲットに合わせた動画制作が可能です。しかし、ターゲットへの訴求力や来場者に関心を持たせる構成や編集など考慮すべき点がいくつかあります。
制作費用はかかりますが、専門的な知識・技術を持つ制作会社に依頼することで、高品質で訴求力の高い動画制作が可能になります。
展示会動画の成功は、ターゲットを惹きつける構成や編集、そして高い訴求力を持つ映像が鍵となります。Funusualでは、これまでに数多くの展示会動画を手がけた実績があり、企業のニーズや目的に応じたプランをご提案しています。
動画制作に関するお悩みやご相談がございましたら、ぜひFunusualまでお気軽にお問い合わせください。