従来のチラシやポスターだけでは、商品の魅力やブランドの世界観を伝えきれていないと感じていませんか?
デジタル時代の到来により、顧客の購買行動はますます多様化しています。
店頭やショールームにいる顧客の足を止め心をつかむためには、視覚と聴覚に同時に訴えかける新しいアプローチが求められています。そこで注目されているのが、インストア動画です。
効果的なインストア動画を配信するには、目的やターゲットを明確にし、魅力的な動画を作るコツを知ることが重要です。
本記事では、インストア動画がもたらす効果やメリットとデメリット、活用シーンから制作にかかる費用やポイントまで幅広く解説します。
新たなプロモーション戦略のヒントを知り、インストア動画導入の検討に役立てていただければ幸いです。
インストア動画とは
インストア動画という言葉は聞いたことがあるけれど、明確なイメージが湧かない方もいるでしょう。
ここでは、インストア動画の特徴と役割を解説します。まずはインストア動画がどのようなものかを知り、活用できるかをチェックしましょう。
インストア動画の特徴
インストア動画は、店頭やショールームで商品紹介や販売促進のために流す動画で、目的や店舗の状況に応じた宣伝に活用できることが特徴です。
動画の配信にはタブレットや小型モニター、デジタルサイネージ(電子看板)などのディスプレイ端末が利用され、人感センサーと連動するサイネージなどもあります。
キャンペーンやセールなどの情報をリアルタイムで更新できる仕組みにより、柔軟に内容を変更できる点も魅力で、店舗での買い物体験を豊かにするツールとして注目されています。
視覚と聴覚に訴えられるため、目や耳が不自由な方にも配慮して情報を届けることが可能です。
インストア動画の役割
商品のプロモーションやブランドのイメージアップ、顧客の購買意欲を高めることが、インストア動画の主な役割です。
目的なく来店し何を買うか決めていない顧客に対して、効果的な動画で購入を促すことができます。視覚と聴覚に同時に訴え、商品の魅力を具体的に伝えられるからです。
POPやポスターなどの静止画と比べて注目度が高くなる傾向にあり、購入のきっかけになる可能性を高めます。
インストア動画のメリット
「インストア動画は本当に効果があるのか」と、導入するのを迷うこともあるでしょう。具体的には、以下のメリットがあります。
- 購買行動につながりやすい
- SNSでも動画を活用できる
- チラシ広告に比べて多くの情報を伝えられる
現在紙の媒体で管理している方は、動画にすることでメリットが得られる可能性があるでしょう。
購買行動につながりやすい
インストア動画は音や動きのある表現で顧客の注意を引きやすいため、マーケティング効果が期待できます。
例えば、新しい化粧品のPR動画であればテクスチャーや使い方、モデルさんが実際に試して色味をリアルに体感してもらうなどの動画が効果的です。
認知度が高まると、その場では購入しなくても、気になり検討した結果後から購入してくれることもあります。
SNSでも動画を活用できる
インストア動画は店内だけでなく、SNSの宣伝動画として活用できます。
インストア動画をSNSで活用するメリットは、高い情報伝達力で商品の魅力を瞬時に伝えることができ、SNSの拡散力によって幅広い層にアピールできる点です。
SNSのタイムライン上で短時間で多くの情報を効果的に伝えられるため、ユーザーの興味を引きやすいです。
特に、SNSでは主に10代・20代が普段動画を視聴するため、店舗の客層と合致している場合は積極的に活用することでさらに認知を広められるでしょう。
チラシ広告に比べて多くの情報を伝えられる
POPやポスターなどの静止画と比べて、多くの情報を短時間で伝えられます。そのため、効率よく情報を伝え、理解を深めてもらうことが可能です。
チラシ広告の場合、動画と同じ情報を盛り込むと読むのに時間がかかってしまい読むのが面倒と感じたり、重要なポイントを自分で探したりしなくてはなりません。
また、チラシ広告は変更するスピードにも違いがあります。動画はすぐに情報を更新できるため、新しい情報をいち早く届けることができ、見込み客の増加につながります。
インストア動画のデメリット
インストア動画を導入するうえでは、メリットだけではなく以下のようなデメリットもあります。
- 認知拡大につながらない可能性がある
- コストがかかる
このようなリスクもありますが、工夫次第で補うことが可能です。注意点も理解したうえで、インストア動画の導入を検討しましょう。
認知拡大につながらない可能性がある
視聴者へのリーチが店舗内に限られるため、多くの顧客に宣伝し認知を広めることは難しいでしょう。主なターゲットは、お店に興味があり訪れた方だからです。
インストア動画は、まだお店の存在を知らない潜在的な顧客層へのアプローチは苦手です。
ただし、動画をSNS上で公開しシェアしてもらうことができれば、動画を目にした新規顧客がお店を訪れる可能性があるでしょう。
コストがかかる
インストア動画を配信し継続するには一定のコストがかかり、費用面の負担となる場合があります。具体的には、以下の費用がかかります。
- 機材を設置する初期費用
- 動画コンテンツの制作費用
- コンテンツ更新やメンテナンスなどのランニングコスト
コストは、個人経営や小規模の店舗にとっては導入をためらう原因となることもあります。
効果を測定し改善しながら、費用対効果があることを実感できたらコストを追加するなど、予算に応じた運用を検討しましょう。
インストア動画の活用シーン
インストア動画をどのような場面で使ったらよいのか、想像がつかないこともあるでしょう。例えば、以下の場面で活用できます。
- 商品プロモーション
- 製品の仕様説明
- 店舗や商品のキャンペーン告知
- ブランディングイメージの紹介
自社の店舗やショールームなどで、どのように活用できるかをイメージしてみましょう。
商品プロモーション
インストア動画は、商品の魅力を映像で訴求し、効果的な商品のプロモーションができます。
商品の特徴や実際に使用しているシーンを紹介し、お客さんの購買意欲を引き出します。
例えば、化粧品の実演動画で質感や仕上がりなどの使用感を伝えたり、アパレルブランドの場合着こなしの参考となるコーディネートを提案したりなどです。
動いている映像によって商品をアピールし、静止画では伝えるのが難しい絶妙なニュアンスを的確に表現できます。
製品の仕様説明
手に取って触ったときに一見操作がわかりにくい製品や、新しい技術を導入した製品の使い方を説明する際にも、インストア動画が活用されています。
How To動画として実際の使用方法を動画で示すことで、このような不安を解消できるでしょう。
例えば、操作が難しいガジェットや家電製品、DIY用品の組み立て方などを紹介するなどです。
仕様の説明により、実際に使っているところをイメージでき、購入のハードルを下げることができます。
店舗や商品のキャンペーン告知
インストア動画は、以下のようなお得な情報を顧客に知らせる手段としても活用されています。
- 期間限定のキャンペーン
- セール情報
- 購入特典
- ポイントアップ
- 割引クーポン配布
例えば、下記の情報を映像で伝えることで、店内の顧客に購買意欲を与えることが可能です。
- 本日限定ポイント2倍
- 今ならノベルティプレゼント
その結果、別の目的で店舗に訪れた方のついで買いの増加につながりやすくなります。
動画が持つ動きや音声は、紙媒体のポスターやPOPよりも顧客の注目を引きつけ、より強いメッセージを届けられます。
ブランディングイメージの紹介
インストア動画は、ブランドならではの世界観やストーリーを顧客に伝える、ブランディングイメージの紹介にも活用できます。
例えば伝統工芸品のお店では、職人が一つひとつ手作業で作る様子や作品に込められた歴史を紹介することで、日本ならではのものづくりの心を海外の方にも伝えられるでしょう。
ジュエリーを扱う店舗では、優雅なライフスタイルを描いた映像を使用し、商品を購入することが非日常的で特別な体験になるように演出できるでしょう。
動画を通して商品の背景やどのような思いで作られたのかを伝えることで、視聴者の印象に深く残る動画となります。
効果が出るインストア動画制作のポイント
効果的なインストア動画を制作するには、以下のポイントを意識し工夫することが大切です。
- 動画のテイストはお店の雰囲気やニーズに合わせる
- 伝えたいメッセージをシンプルに明確にする
- 短時間でも伝わる内容にする
- 音声がなくても伝わる動画にする
実際に制作するときの方向性を決めてから、魅力的な動画を作成しましょう。
動画のテイストはお店の雰囲気やニーズに合わせる
インストア動画は、お店の雰囲気やニーズに統一感をもたせることがポイントです。例えば、色味やBGMなど動画のテイストです。
コンセプトと一貫していることで、お店の雰囲気を壊さずに顧客は違和感なく店内を見て回れます。
アピールすることを狙いすぎたり、目立ちやすさを意識しすぎたりするのは避けた方がよいでしょう。
若年層向けのお店ならポップで明るい動画にしたり、エレガントな雰囲気なら落ち着いたトーンの映像や、控えめな音楽を使用したりするといった工夫が効果的です。
店内の照明を考慮して、調和したコントラストを意識しましょう。
伝えたいメッセージをシンプルに明確にする
効果的なインストア動画を制作するためには、メッセージを絞り込みシンプルに伝えることが重要です。
多くの情報を盛り込むと、顧客にとって内容が理解しづらくなり、商品の魅力が伝わりにくくなってしまうからです。
例えば、新商品のプロモーション動画であれば、商品の特徴やメリットを3つ程度に絞って紹介するとよいでしょう。
誰に何を伝えたいかを明確にするには、ターゲットを絞るためのペルソナ設定が重要です。顧客データを参考に、年齢・性別・ライフスタイルなどを詳細に設定しましょう。
ターゲットや伝えたいメッセージを明確にしたうえで、どのように映像表現へ落とし込むかが成果を左右します。
しかし、短時間で伝わる構成にするのは難しいと感じることも少なくありません。
FunusualはIT・製造業・工業・建設業をはじめ、金融・不動産などのBtoB企業の動画制作を専門としています。
これまで数多くのBtoB企業の動画制作に携わってきた経験やノウハウを活かして、企業のセールスポイントを効果的にアピールした表現方法などで品質にこだわります。
説明が難しい商品や使い方が分かりづらい商品でも、わかりやすく表現できることも強みです。
さらに、事業内容や製品の特徴をしっかりと把握し、魅力的な動画広告を制作します。訴求力のあるインストア動画を制作したいと考えている場合は、ぜひ一度ご相談ください。
短時間でも伝わる内容にする
顧客は買い物が目的であり、通常動画を最後まで見ることは少ないです。興味がなければ動画を見ることすらないでしょう。
そのため、短時間でインパクトを与えることがおすすめです。内容は、伝えたいことだけをコンパクトにまとめましょう。
動画を制作するうえで、ストーリーの流れやわかりやすさ、テンポを意識することが重要です。
動画を立ち止まって見てもらうためには、冒頭の3秒以内に顧客にインパクトを与え、動画全体の長さは15〜30秒程度が効果的です。
魅力的なアニメーションやキャッチーなフレーズで顧客の興味を引きましょう。
音声がなくても伝わる動画にする
店舗内はBGMや周囲の話し声により、動画の音声が聞こえにくいことが予想されます。
その対策としてテロップやイラストを効果的に使い、音声に頼らなくても内容がわかるように、視覚情報だけで伝わる動画を制作しましょう。
字幕は重要な情報を強調するなど、表示方法を工夫することで訴求力が高まります。
インストア動画制作の流れと費用相場
インストア動画を制作するにあたって、どのような工程があり、費用はどのくらいかかるのか気になる方もいるでしょう。
ここでは、制作の流れと制作費用の相場を解説します。予算を決めて無理のない範囲で運用しましょう。
制作の流れ
インストア動画の制作は、以下の流れで行います。各工程のポイントを押さえることで、集客や売上アップにつながる効果的な動画が完成します。
- 企画・構成
- 撮影
- 編集
- 設置・配信
まずは目的やターゲットを明確にするためにヒアリングを行い、その内容をもとに動画の方向性を決めましょう。必要に応じて、商品やスタッフの接客シーンなど映像に使う素材を撮影します。
集めた素材を編集ソフトに取り込み、不要な部分をカットしたりつなぎ合わせたりして1本の動画にまとめます。
動画にはわかりやすいテロップや雰囲気に合ったBGMを追加し、より魅力的に仕上げましょう。きれいで見やすい解像度やアスペクト比の調整も大切です。
インストア動画が完成したら適切な場所に設置します。配信後は情報を随時アップデートし、動画の視聴・購買データなどを分析し改善することで効果的な運用が可能です。
制作費用の相場
インストア動画の制作費用の相場は、300,000〜500,000円程度です。
費用は動画の長さやクオリティ、種類などによって変動するため、本格的な動画は200万円程度になることもあります。
企画構成から編集までシンプルなほど安くなり、モデルやナレーションを担当する声優の起用、凝った演出や複雑な編集が必要な動画は高額になります。
アニメーション動画よりも、実写動画の方が費用が高くなることが一般的です。
インストア動画は効果的な販売促進の手段ですが、制作費が高いのではと不安に思う方もいるのではないでしょうか。
Funusualでは、お客様の目的やご予算に合わせた柔軟なプランをご提案しており、実写・アニメーション・3DCGを活用しさまざまな手法に対応可能です。
多様なスキルをもつプロフェッショナルなクリエーターと連携し、制作チームを編成できます。費用対効果を重視したプランニングで、無理のない導入を実現できます。
高品質な動画広告を、成果重視かつ手頃な価格で制作したいとお考えでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。
インストア動画の事例
メガネブランドZoffの実店舗では、デジタルサイネージを設置しています。
店舗数が増加するに伴いポスターの管理作業が課題であり、コンテンツの変更が簡単に行える動画に切り替え、デジタルサイネージを導入しました。
その結果、表示内容を変えたりキャンペーンの内容を修正したりする作業が効率的になり、スタッフにも好評だといいます。
例えば、外国籍の顧客向けの外国語表記が、店舗ごとに簡単な操作で変更可能です。
2020年、ZoffはEye Performanceというブランド戦略を店舗で体現するために、大型のデジタルサイネージを設置しました。
これにより、顧客はお目当てのメガネを簡単に見つけられるようになりました。
まずはトライアルとして新規店舗に1台導入し、運用のしやすさや効果を確認しており、効果が認められたことから現在はほとんどの店舗に導入済みです。
ディスカウント・スーパーマーケットを展開するオーケー株式会社は、全店舗にレシピ動画メディアであるDELISH KITCHENのデジタルサイネージを設置しました。
店舗の商品を使った季節のレシピ動画を配信することで、顧客に商品の活用方法を提案しながら、広告としての役割も果たしています。
デジタルサイネージによるレシピ動画の配信で、通りがかりの顧客の購買意欲を刺激し、値下げに頼らないインストアプロモーションを実施している事例です。
思わず足を止めたくなるインストア動画を制作したいなら
インストア動画は、来店客の購買意欲を高め、ブランドの魅力を直感的に伝える強力な販促ツールです。
静止画では表現できない情報を短時間で効果的に届けられる一方で、コストや運用方法に工夫が求められます。
制作の流れや費用を把握し、自社に合った動画戦略を立てることが成功の鍵です。思わず足を止めたくなる動画で、購買行動につながる体験を提供しましょう。
理解はできても、自社で効果的な動画を作れるか不安なこともあるでしょう。プロに依頼すれば、店舗の雰囲気やブランドに合った質の高い映像表現が可能です。
Funusualでは、企画から制作・設置まで一貫してサポートし、店舗の雰囲気やターゲットに合わせた動画をご提案します。
はじめて動画制作を依頼するクライアント様にもわかりやすくデザイン性の高い提案で、企業の課題を解決します。
抽象的なイメージでも構いません。要望をお聞かせいただければ、プロフェッショナルな視点でクライアント様に響くコンテンツを作成します。
思わず足を止めたくなる映像で顧客を惹きつけたいとお考えなら、ぜひお気軽にご相談ください。