ミュージックビデオ(以下MV)は、新しい楽曲を紹介するのに使用されます。楽曲の魅力を引き出すために、MVにはさまざまな工夫が凝らされることが少なくありません。
MVは動画制作会社やフリーランスの方などに制作を依頼でき、その動画のイメージや取り入れられた編集技術・長さによって費用が変わります。
この記事では費用相場や依頼時の注意点、制作できる会社の特徴などを紹介します。MV制作を悩まれている方はぜひ参考にしてみてください。
ミュージックビデオ(MV)とは
MVとはミュージックビデオの略で、楽曲のイメージや世界観を表現した動画です。アーティストのライブパフォーマンスとは異なります。
楽曲の歌詞をモチーフに映像がつくられますが、ときには別の視点やテーマをもとにつくられることもあります。
作成される目的はアーティストの個性を伝え、聞いている方に印象を残すことです。また撮影手法で伝えられる世界観が変わります。
実写MVではアーティスト本人が出演し、ロケ地や演出を通じて、楽曲の世界観を視覚的に表現します。
楽曲のイメージに合ったストーリーとロケ地で撮影を行い、リアルな表現で魅せることが可能です。
アニメーションMVでは実写では難しいファンタジーで抽象的な世界観を自由な発想と表現で伝えることが可能です。
ロケに行く必要もなく、参加者も必要ないので、コストを抑えて作成できるところが特徴の1つになります。無限の表現方法で曲に合ったMVを制作可能です。
リリックビデオは歌詞を動画で表現することでメッセージ性を強く表現できます。シンプルな構成にはなりますが、背景の色やデザインなどで個性を出しやすい動画です。
ここからは、ミュージックビデオの主な特徴を詳しく紹介していきます。
音楽に合わせて映像を制作する作品
MVは音楽のリズムや歌詞に合わせて構成された映像作品です。視覚と聴覚の両方で視聴者を引き込む工夫が必要です。
また音楽だけではなく、歌詞を映像で表現すると楽曲のメッセージ性を強く伝えることができます。構成はシンプルでも工夫をすると、視聴者の感情に訴えかける映像を作れます。
実写撮影やアニメーション撮影など、音楽に合わせてどのような撮影方法が適しているかを考えて作成していくとよいでしょう。
曲の世界観やストーリーを表現する
曲の世界観やストーリーを映像で表現することで、視聴者の感情移入を促し、深い共感を得ることができます。
出演するアーティストの演奏シーンや演技をしている俳優の方の動作や表情、楽曲のイメージに合わせた映像が映し出されることで、曲の世界観が明確になります。
また歌詞や曲に合わせたストーリーを構築すると、視聴者の感情に訴えかけて共感を得ることが可能です。このようにさまざまな工夫を行い、楽曲を魅力的に伝えることが大切です。
ドラマ仕立てのものや映画仕立てのもの、アニメーションを使用するものとさまざまな手法で、オリジナリティのあるMVが完成します。
楽曲の世界観やストーリーを表現するために、撮影場所も重要です。
例えばバラードは広い自然のなかで撮影したり、アップテンポの曲は都会のなかや実際のバンド演奏を撮影したりと変化をつけると雰囲気が引き立ちます。
色彩やエフェクト、楽曲の合わせたカットを加えると映像のクオリティを高くし、映像作品の完成度をあげることが可能です。
アーティストのブランディングにも寄与する
MVはアーティストのブランディングにも貢献します。ブランディングとは、その対象の価値や個性をほかと差別化して認識させる活動全般を指します。
MVを効果的に活用することで、アーティストのイメージ向上も期待できるでしょう。
MVで楽曲の世界観やメッセージを伝えるものとして活用することで、認知度を向上させてファンを獲得していきます。
ミュージックビデオ(MV)とプロモーションビデオ(PV)の違い
MVとPVの違いは大きく分けて3つあります。似た目的で使用されるため混同されやすいですが、それぞれ明確な違いがあります。
- 制作の目的
- 流される媒体
- 動画の長さ
ここでは、それぞれの違いについて詳しく紹介していきます。
制作の目的
まず違いの1つ目は、制作の目的です。PVは楽曲の宣伝や販促のために制作されますが、MVは楽曲の世界観を表現するために制作されます。
PVは宣伝が目的のため、楽曲の一部のみが使用されることが一般的です。この制作目的が混同されやすい内容です。
理由としては、MVは芸術性が高いため話題性が上昇し、楽曲の宣伝につながります。そこから楽曲の販促にもなるので、PVの宣伝と混同しやすくなります。
しかし本来の目的は別なので、そこを頭に入れておくとよいでしょう。
流される媒体
2つ目の違いは流される媒体です。PVはテレビCMやSNSの広告、街中の電子広告など多くの方に宣伝できるような媒体で配信されます。
一方でMVはYouTubeやアーティストのWebサイト、音楽専門チャンネルやDVDとファンの方やアーティストを知っている方向けに配信されることが主流です。
MVが広告で配信されることはほとんどありません。
動画の長さ
3つ目の違いは動画の長さです。PVは短く、MVは長い傾向にあります。
PVはプロモーションが目的なので、CMやSNSの広告枠など使用する媒体の長さに合わせて制作する必要があります。
動画を配信する媒体によりますが、およそ10~60秒程度で制作されることが少なくありません。
一方でMVは楽曲全体を使用するため、楽曲に応じて長さが変化します。楽曲の世界観を伝えるため、冒頭や終盤にストーリー性のある映像が挿入されることもあります。
数分のものから10分近くと、PVに比べて長めに制作されることが多くなるでしょう。
ミュージックビデオの制作はどこに依頼できるか
MVの制作は動画制作会社や個人で活動しているフリーランスに依頼が可能です。どちらに依頼をするとしても、制作したいMVのコンセプトやイメージをしっかり固めたうえで任せることがおすすめです。
ここからは、依頼ができるそれぞれの場所の特徴について詳しく紹介していきます。
動画制作会社
MVの制作依頼ができる場所の1つ目は、動画制作会社です。動画制作会社は豊富な制作の実績があるため、高クオリティの動画を制作できる可能性が高いです。
社内の教育プログラムで学んだクリエイターが対応するため、満足のいくMV制作を依頼できるでしょう。
しかし、その分費用が高く設定されている可能性が高いです。短い動画でも個人で活動しているフリーランスに依頼するより高額になる場合もあるため、予算に応じて検討する必要があります。
個人で活動しているフリーランス
2つ目は個人で活動しているフリーランスです。フリーランスに依頼する場合は、クラウドソーシングやSNSのDM機能を通じて連絡を取ります。
個人で活動しているフリーランスは動画制作会社に比べ、安価に依頼できる傾向です。
また、個人間でのやりとりなのでスケジュールの調整や要望を伝えるなど、細かいやりとりがしやすい傾向にあります。
一方でクリエイターによってクオリティが変わるので、仕上がりが期待と異なるケースもあるため、事前に実績を確認することが重要です。
またすべて相手個人に委ねられるので、急に連絡がとれなくなったり、入金したにも関わらず期日までに納品がされなくなったりなどのトラブルが考えられます。
少しでも安く頼みたい方にはおすすめですが、高いクオリティや安心安全が大切な方は動画制作会社への依頼がおすすめです。
ミュージックビデオ制作にかかる費用
MV制作の費用は、依頼内容や依頼先によって大きく異なります。
また撮影方法が実写なのか、アニメーションなのか、ナレーションのみなのかなどによっても費用は変動します。
傾向としては動画制作会社の方が費用は高いです。
理由としては、動画制作会社の方が教育を受けた専門のクリエイターが担当するので、クオリティの高い商品が制作できるからです。
ここからは動画制作会社とフリーランス、それぞれに依頼する場合の費用の目安についてご紹介していくので、参考にしてみてください。
動画制作会社に依頼する場合
動画制作会社に依頼する場合は、500,000~3,000,000円です。細かい制作費用は以下のようになっています。
- 企画費:50,000~300,000円
- 撮影費:350,000~2,000,000円
- 編集費:100,000~700,000円
- その他:100,000~300,000円
その他のなかには、台本作成や音響、ナレーションなどがあります。幅広い価格帯があるため、予算に応じて必要なオプションを選定することが大切です。
フリーランスに依頼する場合
フリーランスの方にMVの制作を依頼する場合は、100,000~300,000円です。
- 企画費:30,000~150,000円
- 撮影費:50,000~250,000円
- 編集費:10,000~50,000円
- その他:20,000~50,000円
動画の長さによって費用は変動するため、コストを抑えたい場合は短く設定するのが効果的です。
ミュージックビデオ制作の流れと制作期間の目安
MVの制作は大きく分けて6つのステップになります。制作期間は1〜2ヶ月程度かかることが一般的で、納品まで時間を要する点に注意が必要です。
まずはMV制作のステップについてご紹介します。
- 問い合わせ
- 打ち合わせ
- 構成・絵コンテ作成
- 撮影・アニメーション作成
- 編集
- 完成
問い合わせは検討している複数の会社すべてに行い、予算の見積りをたてて、どこの会社に頼むか検討します。
ご自身が求めるクオリティ・予算・技術・納期の期日などを確認し、決定するとよいでしょう。決定後は実際に打ち合わせに入っていきます。
打ち合わせではイメージやMVのコンセプト、使用する楽曲を相談していきます。そこで決まった内容をもとに、構成・絵コンテを作成し、MVの全体像の流れを視覚的に確認可能です。
撮影では決定した撮影場所や、アニメーションを使用したい場合はデジタル作業を開始していきます。
編集では映像カットや色彩の調整、エフェクトの追加などを行い、最終チェックをすると納品可能です。
それぞれの作業で修正や追加が入れば、その分納期までの期間が必要になります。
ミュージックビデオの制作をプロに依頼するメリット
高いクオリティのMV制作を求めている方は、プロの動画制作会社に依頼するのがおすすめです。
ここではプロに依頼することのメリットについて詳しく紹介していきます。
私たちFunusualには、実写撮影やアニメーション、3DCGなどさまざまなスキルを持った映像クリエイターが約100名在籍しています。
クライアント様の希望や課題に沿って動画を制作可能です。また企画の提案から制作に関わる手配業務やスケジュール管理、品質チェックなどすべて弊社が担当できます。
ハイクオリティ・コストパフォーマンスに優れた動画を提供しますので、お悩みの方は希望される動画のコンセプトやイメージについて一度ご相談ください。
企画構成やディレクションを一括して任せられる
1つ目のメリットは企画構成やディレクションを一括して任せられることです。
動画制作会社は問い合わせや打ち合わせの際に、動画のイメージやコンセプトなどに合わせて専門スタッフが適した企画や構成を立案します。
またディレクションも綿密に計画され、相手のニーズに合った演出を取り入れ、高品質のMVを制作することが可能です。
構成時は、絵コンテを使ってイメージを視覚化することで認識のズレがないかを確認し、効率的に制作を進められるのも専門スタッフが豊富なプロが担当するからです。
準備段階から入念に行い、密に連絡を取り合うことで、満足のいくMVを制作できるでしょう。
実績豊富なクリエイターによる高品質な制作が可能
2つ目のメリットは実績豊富なクリエイターによる高品質な制作が可能なことです。
プロが撮影を行う際は、高品質の機器を使用し、さまざまな角度から行うので洗練された映像が撮影できます。
また撮影を担当するスタッフも経験豊富なプロのカメラマンが行うので、一般の方が撮影するより高品質の映像が撮影できるでしょう。
撮影から編集までの体制が整っている
3つ目のメリットは撮影から編集までの体制が整っていることです。プロが使用する撮影や編集の機材・ツールは、一般の方では使用できないような高価で操作が難しい機材も多く使用されます。
そして操作するスタッフも専門知識があるので、必要な操作を行い、適切な編集を行います。
視聴者を惹きつけ、見やすさにも配慮した動画制作が可能です。ノイズのない音声と、鮮やかな色彩など、あらゆる場面で細かな編集が必要になります。
クオリティの高い編集は、視聴者を増やし、プロのブランド価値も上がります。
ターゲットや楽曲に合わせた柔軟な対応が可能
4つ目のメリットはターゲットや楽曲に合わせた柔軟な対応が可能なことです。
プロの制作会社は経験豊富でさまざまな実績を積んでいるので、あらゆる状況に柔軟に対応できます。
例えば機材が壊れたり、外で撮影する際悪天候に見舞われたり、MV制作にはさまざまなトラブルが発生する可能性があります。
雨天対応機材への切り替えや迅速な修理対応により、撮影の進行を柔軟に調整可能です。
ミュージックビデオの制作をプロに依頼する際の注意点
MVの制作をプロに依頼する際には、主に3つの注意点があります。それぞれの注意点の詳しい内容については以下で詳しく紹介します。
依頼する前に注意点を把握しておくと、依頼する際にご自身でチェックできるので、参考にしてみてください。
私たちFunusualでは問い合わせのときに、頂いた内容から動画制作の方向性を一緒にすり合わせていきます。
方向性の調整時には、実績やサンプル動画を提示し、検討しやすいよう配慮しています。
また予算と提案する企画案を複数パターン提示するので、自身の予算やイメージに合ったものを選択することが可能です。
まずは問い合わせにて、MVのイメージをご相談ください。
費用体系や追加料金の有無を事前に確認する
1つ目の注意点は費用体系や追加料金の有無を事前に確認することです。これは特に制作に入る前に確認することがおすすめです。
理由としては、確認せずに制作に入ってしまうと予想外の追加料金を払う可能性があります。そうならないように、見積書ができた時点でこまかく内訳を確認しておくとよいでしょう。
また、ロゴの作成や修正など別途で料金が発生する可能性もあるので、トラブルを防ぐためにも事前の確認が不可欠です。
気付かないうちに料金が高くなり、予算からはみ出てしまうと、その後の運用に影響が出るので費用に関してはこまめにチェックしておくとよいでしょう。
実績や制作クオリティを事前にチェックする
2つ目の注意点は実績や制作クオリティを事前にチェックすることです。実績が豊富な会社であれば、多様なテイストのMVに対応できます。
また自身が求めているクオリティのMVが制作できるかも確認しておくとよいでしょう。
検討している会社の実績が少なくても、自身がイメージしているMVを制作できそうか確認し、可能そうであれば依頼することが可能です。
アニメーションを希望している方は、技術力や制作実績の有無を確認する必要があります。
過去の制作作品を確認する
3つ目の注意点は過去の制作作品を確認することです。MVは動画配信サービスでも多く公開されているため、検討しているプロの制作作品をチェックしておくとイメージがつかみやすいです。
また実際に見てみることで、自身が描いているイメージと合っているのか、相談すべき内容が明確になることもあります。
あまり古いものより、最近のものをチェックしておくと今できる技術に近い動画が確認できるのでおすすめです。
魅力的なミュージックビデオを制作するなら
今回はMVの制作を依頼する場所や費用、注意点などについて紹介しました。MVは依頼する方の希望やイメージに合わせて、動画制作会社やフリーランスの方が制作可能です。
それぞれの場所で依頼するには、費用やクオリティなどに違いがあるので自身の予算や求めている完成形に合わせて検討していくとよいでしょう。
また過去作品や実績を確認して、検討している会社が自身の求めているものを提供できるかどうか判断してみるとよいでしょう。
予算もかねて複数の会社に見積りを依頼することがおすすめです。そのため、魅力的なMVを制作したい方は私たちFunusualにお任せください。
私たちはIT・製造業・工業・建設業をはじめ、官公庁などを含む多くのBtoB事業者を深く理解し、各業界に精通した専門スタッフが経験と独自の視点から適している動画を提案いたします。
実績豊富なスタッフが100名近く在籍しているので、希望やイメージ・コンセプトに合ったハイクオリティの動画を提供可能です。
視聴者を惹きつけるMVをご希望の方は、ぜひ一度イメージをご相談ください。