「動画制作を外注せず、社内で対応できないか」と考えていても、実際に何をすべきかわからず一歩を踏み出せない方は少なくありません。

コストを削減できる、外注よりスピード感があるなどのメリットから、独学で動画制作に挑戦する企業は増えています。一方で、ビジネスで使用する動画には高いクオリティと信頼性が求められるため注意が必要です。

今回は、独学で動画制作を行うメリットとデメリット、独学の方法などを紹介します。動画制作を社内で行うべきか否かを判断するための参考になれば幸いです。

企業の動画制作は独学でもできる？

近年は動画制作を学べるWebサイトや動画コンテンツが増えており、必要なソフトや機材も通販サイトや家電量販店などで気軽に手に入れられます。そのため、ある程度のレベルまでなら独学でも動画制作は可能です。

ただし、たとえ独学で動画制作ができても、本当に伝えたいことを伝えられなければ意味がありません。動画は、制作したら終わりではなく成果につなげる必要があります。

独学で動画を制作するのであれば、十分なスキルを身に付けて成果につながる内容にすることが大切です。まずは、動画制作には何が必要なのか知り、メリットとデメリットを把握したうえで判断するようにしましょう。

企業の動画制作に必要なスキル

動画制作に必要なスキルは、以下のとおりです。

動画制作には、複数の専門スキルが求められます。自社に足りないスキルを確認しましょう。

企画や構成作成のスキル

動画制作では、事前に企画と構成を検討します。企画と構成は、動画の基礎となる重要なポイントです。動画のジャンルや目的、ターゲット層などを明確にしなければなりません。

また、動画制作で使用する素材やロケ場所、出演者なども具体的に決める必要があります。音を別撮りするのであれば、サウンド収録の手順を考えておくことも大切です。さらに、動画の内容を絵コンテにまとめてチームで共有することも求められます。

企画と構成にブレがあると、本来求めている動画とは異なる内容になってしまう可能性があるでしょう。そのため、十分なスキルを身に付けたうえで企画と構成を検討することが重要です。

撮影スキル

撮影スキルは、動画のクオリティを決める大切な要素です。手ブレが起きていないか、ピントが合っているか、視聴者に違和感を与えないかなどに注意して撮影を行う必要があります。

また、視聴者を飽きさせない映像に仕上げることも重要です。例えば、同じ角度や風景の映像が続くと飽きられやすく、途中で視聴をやめてしまう可能性が高まります。視聴者の興味を引く映像になるよう、カメラワークに変化を持たせる工夫が必要不可欠です。

まずは、一眼レフやスマートフォンを使って撮影の基礎を習得しましょう。実際にカメラを動かし、どのような映像を撮れるのか確認しながらスキルを習得することになります。また、照明やマイクなど撮影に必要な機材の取り扱い方法を学ぶ必要がある点にも注意が必要です。

ライティングスキル

視聴者に伝わる動画を制作するためには、魅力的な台本を作成する必要があります。そのため、ライティング（執筆）も動画制作を独学する際に身に付けておきたいスキルの1つです。

たとえクオリティの高い映像を撮影できても、台本が支離滅裂だと視聴者は動画を見てくれません。自社が伝えたいことをしっかり伝えられるのに加え、視聴者が見たいと思える台本を作成することが大切です。

主に、以下の項目を台本に記載します。

台本には、必要な情報を不足なく含めることが求められます。チーム内できちんと情報共有をするためにも、台本のライティングスキルは必要不可欠です。

編集スキル

映像を撮影した後は、専用のソフトウェアを使って編集を行う必要があります。まずはソフトウェアの操作方法を把握したうえで、編集スキルを身に付けましょう。編集で行う作業は、主に以下のとおりです。

高い編集スキルがあれば、クオリティの高い動画に仕上がります。逆に、スキルが不十分だと動画のクオリティが著しく下がるリスクがあるため注意が必要です。映像のリズムやテンポを把握し、視聴者の興味を引く内容に仕上げるためのスキルが求められます。

音響スキル

視聴者に関心を持ってもらう動画を制作するためには、音響にこだわることも重要です。映像に合わせて適切なBGMや効果音を入れることで、より魅力的な動画になります。映像と音響が合わないと、視聴者に違和感を与えてしまうため注意しましょう。

例えば、強調したいカットに印象的な効果音を入れると、視聴者の興味を引きやすくなります。感動的なシーンにしたい場合は、感情を盛り上げるBGMを入れると効果的です。

このように、どのようにしたら視聴者に関心を持ってもらえるか考えながら音響を検討する必要があります。適切な音響を取捨選択するスキルは、動画のクオリティを左右する大切な要素です。

デザインスキル

デザインスキルとは、動画のビジュアルを作成するスキルのことです。例えば、アイコンやサムネイル、テロップの作成などが挙げられます。

YouTubeをはじめとした動画プラットフォームでは、ビジュアルが視聴数に影響を与えることも少なくありません。魅力的なビジュアルを作成し、視聴者の関心を引くことが大切です。

ビジュアル作成の際には、IllustratorやPhotoshopなどの専用ソフトウェアを使用します。そのため、デザインセンスを高めるだけでなくソフトウェアの操作方法も覚えなければなりません。

このように、動画制作はただ映像をつなぐだけでなく、視聴者に見てもらうための専門的なスキルが求められます。それぞれのスキルを十分に身に付けたうえで、動画制作を行うことが重要です。

独学で動画制作を行うメリット

独学で動画制作を行うメリットは、以下のとおりです。

それぞれのメリットを確認し、動画制作を独学すべきか否かの判断材料にしましょう。

自分のペースで学習できる

独学のメリットは、空いた時間に自分のペースで学習できることです。動画制作のスクールに通う場合、毎回指定された時間にスクールへ行く必要があります。

また、課題が出された場合は期日までに対応しなければなりません。そのため、従来の業務を行いながらスクールに通うのは、時間的に難しいと感じる場合があるでしょう。

独学であれば、時間や場所に縛られることなく勉強を進められます。ただし、自分で学習スケジュールを管理しなければならない点には注意が必要です。スケジュール管理ができていないと、必要なスキルを習得するまでに長い時間を要する可能性があります。

いつまでに独学を完了して動画制作をスタートするのか、明確にしたうえで勉強を始めることが大切です。

費用が安く済む

コストをかけずに動画制作の方法を学べるのも独学のメリットです。

近年、YouTubeをはじめとした動画プラットフォームでは、プロの解説を無料で閲覧できる動画コンテンツが増えています。実際に動画制作の現場で働くプロの話は、必要なスキルを身に付けるために役立つでしょう。

また、Webサイトを検索すると動画の撮影方法や機材の扱い方、編集方法などの情報も手に入れられます。無料のコンテンツを上手に活用すれば、大きな費用をかけることなく動画制作ノウハウの習得が可能です。

ただし、Web上に載っている情報がすべて正しいとは限りません。適切に情報を取捨選択し、必要なものだけ取り入れることが大切です。

独学で動画制作を行うデメリット

独学で動画制作を行うデメリットは、以下のとおりです。

デメリットを知らずに独学で動画制作を始めると、思わぬところでつまずいたり、大きな損失につながったりする可能性があります。デメリットの詳細を確認し、失敗を防ぎましょう。

スキルの習得に時間がかかる

独学のデメリットは、勉強を始めてからスキルを習得するまでに時間がかかる点です。スクールに通う場合、スケジュールに合わせてレッスンが進み、課題にも取り組みます。

決められた期日までに必要なスキルを習得できるようにカリキュラムが組まれているため、スクールなら効率的に勉強を終えられるでしょう。一方で、独学は自分でスケジュールを組み、勉強を進めなければなりません。

業務が忙しくて勉強に時間を割けなかったり、面倒でサボったりしていると、あっという間にスケジュールが破綻する可能性があります。自分で決めたスケジュールを計画どおりに完遂する努力が必要です。

わからない点を質問できない

独学は一人で勉強を進めるため、わからない点があった場合に質問できないのもデメリットです。自分で情報を収集し、わからない点を1つずつ解決する必要があります。

ただし、自分で見つけた情報がすべて正しいとは限りません。誤った情報を鵜呑みにしたまま勉強を進めることで、実際に動画を制作する際に大きなミスが起きるリスクがあります。

スクールに通う場合は、わからないことを講師に質問できるため、正しい情報をもとに勉強を進められるでしょう。動画制作にあたって不安なことがある場合も気軽に相談できます。

わからないことがあるときはすぐ誰かに聞きたい、と考えている方は独学だと勉強を進めるのが難しいため注意が必要です。

スキルの質が低くなりがち

独学で学べることには限界があるため、スクールに通う場合と比べてスキルの質が低くなりがちです。

前述のとおり、動画制作には撮影や編集などの専門スキルが求められます。スキルが不十分なままだと、低クオリティの動画を制作することになるでしょう。クオリティの低い動画は企業イメージの低下を招きかねません。

成果を重視するのなら、独学には限界があります。クオリティの高い動画を制作するために、プロへ外注するのも1つの方法です。

FunusualにはIT・製造業・工業・建設業などのBtoB企業に特化したノウハウがあり、業界ごとのニーズに応じた動画制作を行います。

これまでに会社紹介映像や製品紹介映像、展示会PR映像など、数多くの動画制作を手がけてきました。

実写とアニメーションの両方に対応でき、企業の特色に合わせた表現の提案が可能です。動画のクオリティにこだわりたい、成果を重視したいと考えている場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

独学で動画制作を勉強する方法

動画制作の独学方法は、以下のとおりです。

それぞれの方法の特徴を確認し、必要なスキルを習得しましょう。

書籍で勉強する

動画制作の教材や専門書を使えば、基礎的な技術や知識を身に付けられます。まずは入門編の教材を選び、基本を押さえることが大切です。いきなり応用編の書籍を取り入れると、理解が追いつかず挫折してしまうリスクがあります。

本の選び方に迷った場合は、Webサイト上に掲載されているおすすめ書籍をチェックしましょう。YouTubeをはじめとしたプラットフォームでも、おすすめ書籍を紹介している動画があります。

学習サイトで勉強する

Web上の学習サイトを活用する方法もあります。動画の撮影方法や編集方法などのワードを検索すれば、解説付きの学習サイトがヒットするため、参考にしましょう。

学習サイトによっては、文字だけでなく画像や図解を使って解説している場合もあり、視覚的に理解しやすいのが魅力です。学習サイトを読んでわからないことがあった場合は、Web検索でさらに深掘りできます。

ただし、学習サイトに掲載されている情報が正しいか、しっかり確認することが大切です。学習サイトのなかには長らく更新が行われず、古い情報がそのまま残っているケースもあります。誤った情報で勉強を進めないよう、正しい情報を載せている学習サイトを選びましょう。

YouTube動画で勉強する

YouTubeには、動画制作に必要な情報を学べるコンテンツが豊富にあります。近年は、機材や編集ソフトウェアを提供する企業が公式YouTubeを立ち上げ、解説動画をアップロードしているケースも少なくありません。

撮影機材の使い方や撮影のポイント、編集ソフトウェアの使い方など、目的に合わせたワードを検索して動画を探しましょう。

動画なら、通勤時間や業務の隙間時間を使って気軽に視聴できるのが魅力です。実際に機材や編集ソフトウェアを使用する様子を見ることで、書籍だけではわからない細かな部分を学ぶきっかけにもなります。

動画配信者によっては、質問コメントに答えてくれる場合もあるでしょう。

魅力的な動画をたくさん視聴する

いろいろなタイプの動画を見て、視聴者を引きつけるためのノウハウを学ぶことも大切です。視聴数を稼いでいる動画には、魅力的なポイントがたくさんあります。動画を見ながら魅力的だと感じた部分をノートに書き出し、動画制作の参考にしましょう。

例えば、撮影テクニックや演出方法、テロップの入れ方など既存の動画から学ぶべきことはさまざまです。多様なタイプの動画を見ることで、自社が目指すべき動画のイメージも固まりやすくなります。

企業で活用する動画を独学で制作する際の注意点

動画を独学で制作する場合、以下の項目に気を付ける必要があります。

ビジネス用途の動画は、内容やクオリティに問題があると企業イメージを大きく損なうリスクがあります。事前に注意すべきポイントを確認し、リスクを回避しましょう。

肖像権や著作権に注意する

肖像権や著作権を侵害する動画を公開した場合、法的なトラブルに発展してしまいます。

肖像権とは、個人の経済的価値やプライバシーを保護する権利です。例えば、街中で撮影を行った際に通行人の顔が映った場合、無断で動画を公開すると肖像権を侵害したとみなされるリスクがあります。

また、有名人やキャラクターの名前や顔を無断で使用するのも肖像権の侵害に該当するため注意が必要です。事前に、本人や所属事務所などに確認を取りましょう。

著作権とは、音楽やアートなどを創作した著作者が持つ権利のことです。動画で音楽やイラストなどの素材を使う場合、著作権を侵害しないように配慮する必要があります。

著作権フリーの素材を使用したり、著作者の許可を得たりするのはもちろん、利用条件の遵守も必須です。例えば、著作権フリーの素材でもクレジット表記が求められるケースがあります。また、商用利用ができないケースも少なくありません。

利用条件は素材の提供元によって異なるため、確認したうえで動画に取り入れましょう。

クオリティ面に注意する

クオリティの低い動画は、企業イメージを損なう原因になります。動画は制作したら終わりではなく、視聴者に「魅力的な企業だ」と思ってもらうことが重要です。

映像がブレていたり、不適切なBGMや効果音が使われていたりすると「クオリティの低いものを平気で世の中に提供する企業だ」と思われてしまうリスクがあります。そのため、クオリティ面には十分な注意が必要です。

知識や技術を学んだ後は、いきなり本番の動画制作に入るのではなく、お試し動画を制作してクオリティを高めましょう。実際に撮影や編集を行ってアウトプットすることで、スキルをブラッシュアップできます。

例えば、好きな動画を模倣してみるのもおすすめです。同じような画角で撮影したり、テロップや効果音を入れたりすることで、クオリティの高い動画を作るために意識すべきポイントが見えてきます。

また、実際に手を動かすことで実はスキルが不足している部分があったり、わからない点が出てきたりすることも少なくありません。幾度かお試し動画を制作し、クオリティに自信を持てるようになったら本番の動画制作に入ると失敗を防げます。

炎上につながりそうな内容になっていないか注意する

炎上とは、視聴者が不適切と感じる動画を投稿して批判が殺到することです。一度炎上すると沈静化は難しく、該当する動画を削除したり、謝罪動画を投稿したり、さまざまな対応が必要になります。

また、企業イメージが低下して業績に悪影響を与えるリスクもあるでしょう。不適切な言動はないか、世情に合う内容になっているかなど、内容を細かくチェックして炎上を防ぐことが大切です。

Funusualでは、企画立案から撮影・編集・修正まで、すべての工程をワンストップで対応しています。

初回のヒアリングを重視し、無料の絵コンテや見積もりで、具体的な構成や演出のイメージをご提案し、「なんとなく作りたい」状態からでも、プロの視点で目的に合った映像に導きます。

「クオリティの高い動画を作りたい」「見た人の心に残る映像にしたい」そんなご希望がある方は、お気軽にご相談ください。

企業で使用する動画は動画制作会社への外注がおすすめ

独学で動画制作をする場合、スキルが足りずクオリティが下がる可能性があります。また、肖像権や著作権、炎上のリスクも考慮しなければなりません。クオリティの高い動画を制作するのであれば、動画制作会社に外注するのがおすすめです。

プロが集まる動画制作会社なら、マーケティング視点の企画設計から動画の撮影編集まで、トータルで提案してくれます。高い演出力を備え、魅力的な動画に仕上げるノウハウを有しているのもポイントです。

成果につながる動画を制作するために、外注を検討してみましょう。

企業で活用する動画を外注するなら

動画は、企業のイメージを決める重要な要素です。独学でスキルを身に付けても、社内で制作する動画のクオリティには限界があります。クオリティが高く、視聴者の関心を引く動画を制作するのであれば、プロに外注するのがおすすめです。

IT・製造業・工業・建設業など、専門性の高いBtoB企業の動画制作ならFunusualにお任せください。

Funusualは、業界ごとの商材特性や訴求ポイントを理解したうえで戦略的な動画制作ができるパートナーです。

丁寧なヒアリングを通じて、企業ごとの目的や課題を明確にし、「伝わる」だけでなく「成果につながる」映像表現をご提案します。

実写・アニメーション・3DCGを活用した多様な手法にも対応可能です。企画から納品、運用提案までワンストップで対応いたします。

「予算内で最大限の効果を出したい」「業界に合った提案をしてほしい」という方は、まずはお気軽にご相談ください。